少林寺流空手道拳昇会

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 宗家先生を悼む

2016-12-05 16:02:44 | 日記

H28,11,29

この日、朝、不思議なことに、何気なく私の脳裏に宗家先生のことがよぎった~宗家先生ももうじき70歳になられるんだなあ。海外の体の大きなお弟子さん達相手に身を持って指導され続けるのはすごいことだなあ~などと。 魂が何かをキャッチしていたのでしょうか。ほどなく10時過ぎにO先生から連絡が入る。宗家先生逝去! えっ、そんな事ある?!ついさっき、体が弱られても、きっと宗家先生は80歳、90歳とお元気で長生きされて、錬心舘のシンボルで有り続けるとタカをくくっていた自分がいたのに。正直、信じられないし、信じたくない。驚きと悲しみ、喪失感を感じつつも、上の空の自分がいた。茫然自失状態。

臼井師範亡き後、女だてらに錬心舘道場を営み続ける日々、気づけば、少しでも上を目指し宗家先生に認められたいと願い生きていくことが習慣になっている自分がいました。拍子抜けです。極上の厳しさと優しさで、もっともっとこれから先、頑張る姿を見て欲しかった。研修を受けさせていただきたかった。これは門下生一同の思いでもありましょう。

12月3日 葬儀告別式 於 本山武学舎

手術後は抗がん剤も合わないからと拒否され、寒稽古~鹿児島県大会~9月のロシア拳士研修まで頑張られ、その後は亡くなられるまで大好きな本山で過ごされたという。11月初旬、側近師範方を呼び、ほとんどでなくなった声で今後のことを託されたという。錬心舘一門を慈愛で包み、空手道を通しての人間形成、青少年の健全育成をたゆまず実践され、海外普及活動も大きく実りつつある今ここで、今生から離れられるのはいかにか耐え難くお辛かったことだろうに。死を受け入れる覚悟はその生き様に比例するのでしょう。死に様の見事さにただただ感服致しました。

16年前、白龍となり天に召された先代ご宗家。あの葬儀の日は大雨に見舞われました。まさに龍が天に駆け上るにふさわしいお別れでした。そして、先代先生の元へ向かわれる宗家先生の葬儀は晴天青空のもと。きっと先代先生が、「巌、本当によくがんばったなあ~」と笑顔で手を差し伸べられ、門下生一同をも「案ずることはない」と暖かく見守っていてくれたからだろうと思います。偉大なる父から偉大なる息子へ その精神は見事に受け継がれ偉大なる死で結ばれました。

   よき名の中に成長する者は幸いなり。

   よき名の中に死する者また幸いなり。

   生より死に至る自己の人生に一本の筋を通すことが私の願いである。

                     「続・私の青年時代」保  勇著より抜粋

「錬心舘の歌」が奏でられる中、宗家先生は武学舎から旅立たれました。

   先生、心より深く深く感謝申し上げます。 どうぞ、安らかにお眠りください。

      

 

 


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