風の谷通信No.12-096
新聞広告欄に興味ある書籍を見つけた。
「天皇陛下の味方です」 国体としての天皇リベラリズム
人は右翼というけれど、日本人が一番エライというのが右翼なら、軍拡せよと言うのが右翼なら、そして愛国を強調するのが右翼なら、私は右翼ではありません。
なかなか見ごたえのある広告だ。読んではいないので内容は知らないが、この広告文で見る限り、これに真正面から反論できる『右翼』がいないだろう。特に世間に溢れている反韓反中の心情右翼たちや、それから多分ヤスクニ礼賛派や特攻礼賛派といった右翼たちはこれに反論できないのではないか。イヤ、多分できないだろう。
いくらかの優れた軍人たち指揮官たちを讃えるのは結構だが、愚劣な指揮官もいたし、バカバカしい参謀たちもいたし、卑劣な指揮官もいたし、軍の権威に寄りかかって許しがたい占領政策を推し進めた指揮官もいただろうし、731部隊もいただろうし慰安婦狩りに精を出した幹部もいたことだし。なによりも他国の大地に兵を進めたのは日本軍人の恥であったはずだ。それらを立派なことのように礼賛せよと言うのならばそれは「右派」である「わたし」には容認しがたい。つまり「私は右翼ではない」となる。
誰か、しっかりとした哲学で以てこの議論をまとめてはくれませんか。