第11回牛豚等疾病小委員会 平成22年4月28日
議題
(1)宮崎県におけるロ蹄疫の発生について p.2-24
a)事務局説明(山本補佐) 10例目までの報告 p.2末行~p.10の25行
1例目:4月19日の午前中に動物衛生課の方に連絡がありまして、19日の午後に立入検査、20日早朝にはPCRで口蹄疫の遺伝子が確認された。
2例目:1例目の通報に先立つ4月16日に乳用、肉用混合経営という農場で、飼養牛1頭で舌のびらん、乳頭潰瘍を確認しましたけれども、同居牛に異常がないことから経過観察、20日の朝に届出、21日早朝に6検体でPCR陽性。
3例目:20日に流涎、潰瘍潰等が認められたということで家保に通報があり、21日に3検体でPCR陽性。2例目と近い。
4例目:2例目、3例目と近い。19日に症状、21日立入検査、22日PCR陽性。
5例目:4例目と近い。22日届出、23日3検体中1検体でPCR陽性。症状軽微。
6例目:1例目の発生確認で22日に5頭採決。23日に3月31日の検体ともにPCR陽性。
7例目:2例目の疫学関連で24日に立入検査。5頭中4頭が(PCR)陽性、5頭全頭の抗体陽性。肥育舎は3棟、いずれでも発症牛が認められて、いずれで採材された個体についても陽性が確認された。
8例目、9例目、10例目は会議(28日)の直前に感染確認が公表された。
8例目:27日に届出、28日早朝5検体全頭でPCR陽性。
9例目:7例目の疫学関連で27日に届出。9検体(4検体はプール)中1検体のみ陰性。
10例目:26日に豚1頭異常、27日多くの豚に急激に症状拡大、28日朝6時全5検体陽性。
報告における非開示個所
6例目 開示すべき個所(p.5の9行目)と指示されたが非開示
7例目 非開示(p.6の22~26行目,p.7の5~6行)
8例目 非開示(p.7の13~17行目)
9例目 非開示(p.7の18、20~22行目、4~6行目)
10例目 非開示(p.9の15行~末行、p.10の1~24行目)
家畜衛生部会牛豚等疾病小委員会議事録の一部開示決定について、情報公開・個人情報保護審査会が農林水産大臣に交付した答申書によると、口蹄疫発生の7例目から10例目については、上記の部分について一部非公開を認めている。しかし、6例目については開示すべきとされた個所であるが、なぜか非開示のままにしている。これらは発生状況の説明部分であり、非開示にする法的根拠が問われ、農水省の強い意向が反映されているように思える。なお、7例目、8例目、9例目は安愚楽牧場(全国規模の経営)の直営農場であり、10例目は宮崎県畜産試験場の養豚部門である。
b)事務局説明(武久専門官) 防疫対応のスケジュール p.10の26行~p.13の8行目
本日、認められました8 、9 、10 例目を除く7 例の防疫対応状況は、7例でのみ殺処分が終了していないが、ほかの6例は殺処分がすべて終了している。また、7例目および5例目は汚物物品の埋却が終了していないが、残りの5例は消毒まですべて終了している。
c)事務局説明(川田補佐) 疫学関連情報 p.13の9行~p.16の8行目
1) 2例目と4例目の距離は180mで同一の獣医師が診療
2) 中国産の稲わらを使っているということが確認されております。これにつきましては、現地中国の処理工場であるとか、ロット番号であるとかいうものの確認が一部取れてございます。この稲わらを同一ロットで輸入して使用しているのが25農場ございました。そのうちの25農場について異常がないことが確認をされております。(p.15)
この会議までに10例の発生が確認されているだけなのに、なぜ25農場について異常がないことが確認できるのか?
報告における非開示個所
p.14の25行目の地域名は開示すべきとされた個所であるが、非開示になっている。
d)事務局説明(伏見国内防疫調整官) 各国の防疫措置 p.16の9行~p.16の24行目
質疑応答 p.16の25行目~p.25の2行目
発言者 発言量(1行=15.5cm)
- 明石委員 4.6行 2.5%
- 川田補佐 2.7行 1.5%
- 津田委員 55.1行 29.7%
- 山本補佐 8.7行 4.7%
- 田原委員長 15.5行 8.4%
- 寺門委員 17.0行 9.2%
- 川島課長 53.0行 28.6%
- 佐藤委員 8.1行 4.4%
- 姫田課長 15.5行 8.4%
- 平尾局長 4.9行 2.6%
その他出席者 伏見国内防疫調整官、今田委員、清水委員
欠席者 岡部委員
川田補佐は中国産稲わらを25農場で使用しているが、いずれの農場でも異常がないと疫学的調査の報告をしている。この川田補佐に対する質問から質疑が始まっているが、寺門委員の質問に対して、川島課長や田原委員長が応答し、これに佐藤委員と津田委員が加わり、議論が過熱し(p.19~20)て平尾局長まで発言している。p.25で田原委員長は次の議題(2.今後の対応について)がメーンでしょうがと発言しているほど、ここは質疑応答の場なのに何が語られたのであろうか。
(2)今後の対応について p.25の3行目~p.27の24行目
1) 豚の発生では、この農場からの蔓延防止措置が十分にとられているので、直ちに現在の対策の有効性を否定するものとは考えにくい。
2) 発生が確認された大規模系列農場については、九州地方のすべての関連農場を家畜伝染病予防法に基づく隔離下に置きつつ、出荷、移動ができないという状態にしまして、立入検査による清浄確認を進めていく。
質疑応答 p.26の9行目~p.27の24行目
発言者 発言行(1行=15.5cm)
- 寺門委員 6.9行 27.6%
- 山本補佐 5.2行 20.8%
- 伏見調整官 1.1行 4.4%
- 佐藤委員 4.3行 17.2%
- 津田委員 5.0行 20.0%
- 田原委員長 0.6行 2.4%
- 川島課長 1.0行 4.0%
- 平尾局長 0.9行 3.6%
その他出席者 明石委員、今田委員、清水委員
欠席者 岡部委員
今後の対応についての論議はあまりなされていない。 委員会後に公開された「概要」では、「徹底的な疫学調査による感染源及び感染経路の究明を進めるべきである」とあるが、「概要」に示されるような議論がなされたとしたら、これを非公開にしなければならない理由はない。
(3)その他 事務連絡1) p.27の25行目~p.30末行
1) 口蹄疫疫学調査チームのメンバー報告
2) 先ほど動物衛生課長からも話がありましたように、あす現地で調査、1例目の発生農
場しか行けないのですけれども、1例目の発生農場に行き、その後、現地で第1 回のこ
のチームの検討会を開催するという運びになっております。
質疑応答 p.28の11行目~p.28の30行目
発言者 発言行(1行=15.5cm)
- 田原委員長 3.9行 41.5%
- 山本補佐 3.2行 34.0%
- 平尾局長 2.3行 24.5%
この質疑応答で予定された議題の審議は終了し、田原委員長は事務局に議事運営を渡した。伏見国内防疫調整官の説明自体が黒塗りの前に削除されているのか、行の文字に空欄が多い。また、川島課長や山本補佐の説明をなぜ削除する必要があるのか。この委員会では概要は検討されていないが、公表されたのは以下の通りである。
初稿 2013.3.30
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