朝鮮問題をひも解く

- うしお君のブログ -

朝・米交渉、動き出す

2016年10月28日 | 朝・米問題関連
朝鮮民主主義人民共和国(朝鮮・北朝鮮)が5回目の核試験を実施した9月9日以降、朝鮮半島情勢の風向きはガラリと方向を変えた。

確かにこの間、表面的には朝鮮への経済制裁云々、朝鮮の人権決議云々、朝鮮への先制攻撃云々が、特には大韓民国(韓国・南朝鮮)からの報道を筆頭に繰り返し垂れ流されてはいたが、我々が知らぬ水面下では朝鮮とアメリカが静かに接触し、非公式・非公開の交渉を着実に積み重ねていた。

朝・米関係は、「対決」から「交渉」へ。
2016年10月末現在、朝鮮半島情勢は「交渉」へと舵を切ったのである。

10月21日、マレーシアのクアラルンプールでは、「1994年 朝・米枠組み合意」のアメリカ側立役者たちが顔を揃え、朝鮮の対アメリカ交渉担当者らと秘密会談を行った。

「朝・米クアラルンプール秘密会談」をスッパ抜いたのは、韓国のKBS特別班。

「我々取材班は、アメリカ代表団の顔ぶれを見て大きく驚いた。1994年交渉時の主役と6者協議経験者が揃って参加していたからだ。合わせて、朝鮮からは国連大使までが参席する豪華キャスト陣であることが判明し、朝鮮とアメリカが朝鮮半島情勢における重要な議題を扱っていることを伺い知れた」。

KBSの独占記事には、小タイトルに「『007作戦』を連想させる朝・米の秘密接触」と振られるなどして、一読して「担当記者が興奮でペンを持つ手が震えていた」と容易に想像できる緊張感があった。

遡る事、今年初めの1月にも、朝鮮とアメリカは秘密会合を持ったと伝えられている。

去る5月、「朝・米クアラルンプール秘密会談」の朝鮮側代表格である韓 成烈(ハン・ソンリョル)氏は、スウェーデンのストックホルムでアメリカ代表らとの接触を持っていた。

9月24日、朝鮮が核試験を実施した直後のタイミングに、ビル・リチャードソン前ニューメキシコ州知事が「民間」の資格で訪朝し、米兵の遺骨発掘問題、拘留されているアメリカ人の釈放問題、朝鮮北東部の台風被害への支援問題などについて朝鮮側と議論した。(27日まで滞在)

上記、連続した朝・米接触を見れば明らかな様に、要するに朝鮮とアメリカは、コンスタントにそして継続的に、朝鮮半島情勢の今後の在り方を意見交換し、朝鮮とアメリカが共存できる形とはどの様なものであるのかを協議していたという事である。

その証拠にアメリカからは、朝鮮半島情勢に関する肯定的な「提言」が相次いで発信されている。

10月11日、アメリカのジョーンズ・ホプキンス大で朝鮮問題研究機関「38ノース」を運営するジョエル・ウィット氏は、韓国紙・中央日報のインタビューに答え、

「アメリカに登場した『北朝鮮への先制核攻撃論』はまったく現実的でない。北朝鮮はそれほど弱くはない。北朝鮮は今後も核ミサイル技術を発展させる。今後アメリカに誕生する新政府は、迅速に移行できる戦略を持たなくてはならない。朝鮮との『対話交渉』が成功するかは二の次の問題として、我々は彼らと『対話』をしなくてはならない」と発言した。

ジョエル・ウィット氏は長年における朝鮮問題の専門家で、1994年の「朝・米枠組み合意」にも一役買った有識者だ。
2007年2月、アメリカ国務省の朝鮮問題調整官として朝鮮への訪問を終えたジョエル・ウィット氏は、「北朝鮮はすでに、短距離弾道ミサイルに、小型核弾頭を搭載する技術を獲得した」との報告書を作成している。

10月25日、アメリカに存在する16の国家情報機関を統括するジェームズ・クラッパー国家情報長官は、ニューヨークで開かれた講演会の席で、「北朝鮮が核を放棄する意思がないことを確認した。今、我々に必要なアクションは、何らかの形で『上限』を設けることだ。(核問題を制御することだ)」と発言し、朝鮮がアメリカ本土、アラスカ、ハワイなどに弾道ミサイルを到達させる能力があると見ていることを明らかにした。

ジェームズ・クラッパー国家情報長官と、「38ノース」を運営するジョエル・ウィット氏の発言をひも解けば、

「オバマ政権の対朝鮮政策は完全に失敗した。朝鮮がアメリカ本土まで到達可能な核兵器を保有した現在、朝鮮との全面戦争だけは絶対に避けなければならない。アメリカは、これまでとは違う朝鮮へのアプローチを早急に再構築して、対話による解決方法で朝鮮半島情勢の緊張状態を解かなければならない」である。

現時点において、アメリカが目標とする最も現実的な「外交的成果」としては、△朝鮮に核技術の移転・拡散をさせない △朝鮮が核兵器を用いてアメリカおよびアメリカの同盟国らを恫喝しない、の二点にまとめることができよう。

要するにアメリカの有識者らは、目標達成へのプロセスに「圧力」は全くの役立たずで、「対話」だけが唯一の解決策であると訴えているのだ。

ついにアメリカが、朝鮮との「対話」の必要性を正確に理解した。
詰まるところ、朝鮮とアメリカの平和協定の締結しかない。
そして、朝鮮とアメリカの外交関係の樹立。
アメリカに残された道は、それしかないのだ。
本当にそれだけが、「朝鮮半島問題」の解決の唯一なのである。

10月25日、朝鮮の現政権を斬首する斬首するとヒステリックに喚き散らしていた韓国の現政権が、韓国史上最大の政治スキャンダルを露呈するに至り、自らの手で自らの運命を斬首するという皮肉な結末を迎えるに至った。

朝鮮新報は26日、「チェ・スンシルゲート」の激震に襲われた韓国社会を分析した記事の結びを、「朴 槿恵政権の崩壊の序幕である」と決めていた。
朝鮮新報の正確な分析から二日も経っていない28日現在、朴 槿恵政権の支持率はついに14%へと急降下し、民族の逆賊・李 明博でさえ成し得なかった不名誉な記録を更新するに至っている。
朴 槿恵政権の運命は、「崩壊の序幕」から「崩壊のクライマックス」へと一気に加速しているのである。

韓国の軍部は先ごろ、米軍が持つ戦略核爆撃機などを韓国の地に常備することをアメリカに懇願してはみたが、結局アメリカ側からの明快な答えを得られぬままに失意の中で毎日を送っている。

つまりは、「見切り」。
政治的、軍事的利用価値がなくなれば、無慈悲に切られて棄てられるのが「傀儡」の運命。
いつの時代も、「傀儡」はそうして破滅してきた。
哀れ、の極みである。

兎にも角にも、2016年10月28日現在、朝鮮とアメリカは接近し、民族の逆賊・「朴槿恵政権」は破滅への坂道を転げ落ちている。

我々が望む平和的祖国統一を実現させる環境とすれば、実に肯定的であると言えよう。
すべては、朝鮮が想い描いた戦略のままに、事は進んでいるのである。
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