在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

DOC ルガーナ -ロンバルディア(+ヴェネト)

2007-06-12 07:30:51 | イタリア・ワインABC
DOC Lugana -Lombardia(+Veneto)
ガルダ湖を挟んで東側はヴェネト州、西側はロンバルディア州。そのガルダ湖の南、湖に沿っていて、ロンバルディア州+一部がヴェネト州にもかかっている、つまり2州にまたがったDOC。生産地域は非常に小さい。湖に沿い、平野になっているので、標高はかなり低い。また、湖があるせいで気候が温暖な為(ガルダ湖周辺では、オリーブの樹の北限をほぼ超えているにもかかわらず良く育つ)、ぶどうは良く育つが、残念ながら温度差が大きいわけではないので、品質の良いワインにはなりにくい。
そんな中で健闘している白がルガーナ。なお、ルガーナは一帯地域の平野の名前。品種は白ぶどう品種のトレッビアーノ・ディ・ルガーナ(またはトレッビアーノ・ディ・ソアーヴェ、トレッビアーノ・ヴェロネーゼなどと呼ばれる)を90%以上使用となっている。トレッビアーノは、ほぼイタリア中、あちこちにあるが、微妙にタイプが違う。一応、一般的に、トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェが最も品質が良いと言われている。また、最近の研究ではマルケ州に流布しているヴェルディッキオに近いとか?
トレッビアーノ自体が地味で、酸味が強いだけの没個性、ニュートラル品種なので(ちょっと言い過ぎ??失礼。。)出来上がったワインも当然、大多数はかなり平凡。それでも、他のトレッビアーノ種主体のワインと比べると、なかなかいけるのが分かるだろう。
白、白のスーペリオーレ、スプマンテがある。スーペリオーレは、アルコール度がノーマルタイプよりやや高め、熟成期間1年以上という規定が加わる。スプマンテはシャルマー方式とクラシコ方式の両方があり、クラシコ方式で造られたものの方が当然良い。一般的な白は、かなり薄い色合いのものから、木樽で熟成された黄金色のものまであり、木樽熟成の中にはトレッビアーノが負けてしまい、木の香りプンプンのものまである。なお、スプマンテも含めて、いろいろなタイプのルガーナをリリースしているワイナリーが多い。ところで、トレッビアーノがいくら酸が強いとは言え、標高が低いので、補酸をしてあるのか、やたらすっぱい、どれを飲んでも同じ酸、というワイナリーのものもある。
一般的に値段が安く、飲み易いし、柑橘系の香りに若干ミネラルの香りが加わり、日本料理にも合いそう。今日は暑いので軽めの白、みんなでわいわいがやがや飲もう!という日にお勧め。


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