フィクションのチカラ(中央大学教授・宇佐美毅のブログ)
テレビドラマ・映画・演劇など、フィクション世界への感想や、その他日々考えたことなどを掲載しています。
 



 ラグビー・ワールドっカップ2015(イングランド開催)のグループリーグ初戦で、日本が南アフリカに34対32で勝利しました。まさに「歴史的な勝利」です。

 日本において、野球やサッカーに比べてラグビーの人気度はまだまだ。バレーボールや相撲に比べてもまだ劣っています。ただ、私自身にとって、スポーツゲームの中でもっとも好きなのが(熱くなれるのが)ラグビーなのです。
 それなのに、このブログでもあまりラグビーについて書いておらず、サッカーについてばかり書いているかと言えば、スポーツゲームそのものの面白さは最高でも、日本人がラグビーを応援する環境がまだ整っていないからです。その環境とは、「プロリーグが確立している」「多くの観客を集めている」「スター選手が知名度を持ち、注目を集めている」「日本代表に世界と戦える実力が備わっている」などの要素です。残念ながら、これらの環境においては、ラグビーはサッカーに及びません。

 とは言え、ラグビーほど面白いスポーツはありません。ごくごく単純に言えば、ラグビーにはサッカーの戦術的な面白さと、体をぶつけ合う格闘技の力強さが同居しています。私は以前からラグビーが好きで、新日鉄釜石が日本選手権で7連覇した頃(1978~84年)には、日本選手権の決勝を(今、建て替え問題で話題の旧)国立競技場に観戦に行っていました。その頃の日本選手権決勝は6万人以上の観客を集めており、私も座席に座れず、通路に座って観戦したことがあるほどです。

 ところが、その後はラグビー人気が低迷し、盛り上がりを欠いた状況が続きました。国内では、新日鉄釜石のような人気チームも、その主将だった松尾雄治のようなスターもいなくなりました。
 ワールドカップでも23 年前にグループリーグで1勝したのみ。7大会連続でグループリーグ敗退を繰り返してきました。ワールドカップにおける日本代表の通算成績は1勝2分21敗です。サッカーがワールドカップに5大会連続出場し、そのうち2回でグループリーグを突破し、決勝トーナメントに進出したのに比べると、物足りない成績でした。当然、スター選手も生まれず、これでは国内のラグビー人気は盛り上がりません。

 そんな中で、今回南アフリカ戦の勝利は、まさに「歴史的勝利」です。南アフリカは世界ランク3位。ワールドカップ優勝2回の強豪国。サッカーでいえば、親善試合ではなく、ワールドカップ本番で、日本がドイツやブラジルのような強豪国を破るようなものです。
 日本代表に日本生まれ以外の選手が増えたことに批判的な意見もあります。しかし、国籍を変更しなくても在住期間などによってその国の代表選手になれるのは、ラグビーというスポーツの考え方に基づいています。また、私はまず日本代表が強くなり、世界の一流国と渡り合うことによって、多くの日本人がラグビーに関心を持ち、その面白さを認識することが重要だと考えています。

 日本代表が勝てばそれでいいという話ではなく、ラグビーのような面白いスポーツがマイナーなままでいることがもったいなくて仕方ないのです。日本時間深夜に日本代表の歴史的勝利を目撃して、この日が日本におけるラグビーの認識が変わっていく、その第一歩になることを心から願いました。



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