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ライオンにされた犬

2016-04-25 12:23:43 | 日記
ライオンにされた犬

あるところに太郎というゴールデンレトリバーが住んでいました。太郎の家にはご主人と彼の奥さんがいました。ある日曜日、その家に小さな赤ちゃんがやって来ました。太郎はうれしくて、早速赤ちゃんのところに挨拶に行きました。でも、太郎を見たとたん、赤ちゃんは泣き出してしまいました。

太郎はびっくりしました。赤ちゃんと仲良くなりたかったけれど、また赤ちゃんが泣き出してしまうかもしれないと思うと、太郎は赤ちゃんのところに行くことができませんでした。遠くから見てみると、赤ちゃんはニセモノの毛でできた、太郎とは違う小さな動物が気に入っているようでした。太郎はとても悲しくなりました。

そんな太郎を見て、ご主人はあることを思いつき、オンラインショッピングサイトから何かを注文しました。それはその日のうちに届きました。ご主人は茶色い、ふさふさしたものを箱から取り出し、太郎の顔の周りにつけました。太郎はイヤな気持ちになりました。鏡を見ると、顔の周りがふさふさしていて、自分ではなくなっていました。何となく、赤ちゃんが気に入っているニセモノの毛でできた動物に似ていると思いました。

ご主人は太郎に赤ちゃんのところに行くように言いました。太郎はこわごわ赤ちゃんに近づきました。すると赤ちゃんはニセモノの毛でできたあの小さな動物に似ている太郎に触ってきたのです。太郎は複雑な気持ちでした。赤ちゃんが怖がらなかったことにはホッとしましたが、赤ちゃんが興味を持ったのは本当の自分ではなく、ふさふさしたものをつけ、別の動物になった自分だったからです。もちろん赤ちゃんはそんな太郎の気持ちには気づかず、ちょっと太郎を触った後、またニセモノの毛でできた小さな動物と遊び始めました。

おわり


気づかれた方もいると思いますが、上記はある会社のテレビコマーシャルを私の解釈でお伽話風に書いたものです(「太郎」は便宜上私がつけた名前にすぎず、このCM上の彼の名前は私にはわかりません。またラストも完全に私の創作です)。このCMは世間一般ではなかなか良い評価を得ているようですが、私自身はこれを見る度にとても悲しくなります。

私自身は子供を持ったことも大型犬を飼ったこともありませんが、赤ちゃんがゴールデンレトリバーなどの大型犬を怖がることは想像できます。そのような場合、飼い主がその犬は怖くないことを赤ちゃんに何とか理解させるのではないかと思います。このCMの飼い主ももちろんそのつもりだったとは思いますが、犬に何かをつけてライオンの姿をさせるのがはたしてベストな方法だったのか、私には非常に疑問です。

少なくとも私が犬の立場だったら、別の動物にされるなんてとても悲しいと思います。でも、犬は人間の言葉で自分はこうしたいと言うことも、イヤだと言うことすらもできません。犬によっては嫌がることもできるかもしれませんが、レトリバーのような従順で温和な犬なら、あんなニセモノのたてがみをつけられても抵抗しないのではないでしょうか。

「たかが犬のことでそんなムキにならなくても」あるいは「犬もライオンみたいになれてうれしかったんじゃないの?」などと思われる方もいらっしゃるかもしれません。でも、犬は犬であって、他の動物ではありません。他のペットも同様で、猫は猫、うさぎはうさぎ、鳥は鳥です。それがどんな動物であっても飼い主はそれをありのままに受け入れ(もちろん躾けは必要ですが)、愛し、死ぬまでケアしなければならないと思います。「ライオンに似ている」という条件付きで赤ちゃんが犬を受け入れたかのように見えるあのCMは、ペットを飼うものとしては非常に残念な内容で、見る度に悲しくなります。あの会社の商売を邪魔する気は毛頭ありませんが、1日も早くこのCMの放映が終了になるよう願うばかりです。

# 素朴な疑問なのですが、生まれて数日の赤ちゃんがぬいぐるみのライオンとにせのたてがみをつけたゴールデンレトリバーが似ていると認識できるものなのでしょうか?
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2 コメント

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Unknown (メル)
2016-04-25 18:10:01
まったく同じ気持ちでCMを見ていました。
なので共感を通り越して感動です!
あれは精神的虐待だと思うのです。世間で良い評判を得ていることが不思議でなりません。
わたしの言いたかったことをエントリにしてくださり、ありがとうございました。
(ロシア…のあたりから実はずっと拝読しているうさ飼いです。今の子をお迎えされたとき、コメントしようとして勇気が出ず、そのままにしていました。すみません。)
メルさま (うさこ)
2016-04-25 20:54:47
ご丁寧なコメント、ありがとうございます。

また、私のブログを長い間お読みくださり、心からお礼申し上げます。

批判的なコメントが届くかもしれないと思っていたので、同じ気持ちの方がいることにとても勇気づけられました。
自分が感じたことを正直に書いて良かったです。

コメント、本当にありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。

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