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映画『ウィーナー 懲りない男の選挙ウォーズ』の試写会に行ってみた

2017-02-08 22:48:47 | 映画!
2月6日、映画『ウィーナー 懲りない男の選挙ウォーズ』の試写会に行ってきました。試写会の報告を単独の記事にすることは滅多にない私ですが、この映画は本当にいろいろなことを考えさせられたので、感想などを書いてみたいと思います。

『ウィーナー 懲りない男の選挙ウォーズ』は若手政治家アンソニー・ウィーナー氏を追ったドキュメンタリー。私は彼のことをほとんど知らなかったのですが、ググってみると1998年に民主党からニューヨーク州の下院議員に立候補し、当選。若手議員として経験を積んでいましたが、7期中の2011年にセクスティング(性的なメッセージや画像をスマホ等でやりとりすること)というスキャンダルが発覚し、議員を辞職。2年後の2013年にニューヨーク市長選挙に立候補したものの、再びセクスティングが発覚し、当然のことながら市長選にも敗れるという、「事実は小説よりも奇なり」を体現したかのような人生を歩んでいる人物です。

開映前、評論家の宇野常寛さんと衆議院議員の上西小百合さんがこの作品に関して20分ほどトークをされたのですが、なかなか興味深い内容でした。



特に宇野さんがおっしゃった現在の民主主義の状況については共感できる点が多かったです。ちなみに、この試写会にはいわゆる「炎上」経験のある政治家、東国原英夫氏、橋下徹氏、細野豪志氏、鈴木章浩氏、後藤田正純氏、高木毅氏、山崎拓氏、田中真紀子氏、鈴木宗男氏、辻元清美氏も招待されていたそうですが、残念ながら誰も出席していませんでした。

お二人のトークの後、いよいよ開映。個人的にはこの作品は悲劇ではなく喜劇として「笑える」ものだと予想していました。でも、実際観てみると、笑えるところももちろんあるのですが、妙に身につまされるというか、決して他人事ではないように思えました。この映画は一人の政治家、彼のスキャンダル、そしてその後だけを描いているのではなく、彼の家族、周囲の人々、彼について報道するメディア、それに影響を受けるいろいろなものが描かれているからです。そして作品を観ているうちにいろいろな疑問が湧いてきました。箇条書きにすると・・・

1. そもそもセクスティングはそれほど非難されることなのか? 家族(妻は当時ヒラリー・クリントン氏の側近だったフーマ・アベディン氏)や周囲の人々を傷つけ、失望させたことはもちろん悪い。が、複数の女性とセクスティングしていた本人はゲーム感覚だったようで、その女性たちと実際に不倫関係にあったわけではない(もちろんこれが児童ポルノや買春であれば状況はまったく違ってきますが)

2. ウィーナー氏はスキャンダルが発覚する前までは下院議員として辣腕を振るい、人々からも支持されていた。プライベートでのセクスティングと政治家としての実力とは直接は関係ないはずでは?

3. 2とも関連するが、仮にプライベートが聖人君子のようにクリーンな人物がいたとしても、その人物が優れた政治家になるとは限らない。今回のようなスキャンダルで政治家が政治生命を絶たれるのは、市民にとってもある意味損害ではないか(だからこそ「しっかりしろよ!」とウィーナー氏に言いたくなるわけですが)?

正直、私は直接会ったこともない相手とセクスティングを楽しむ感覚が理解できませんし、自分でやってみたいともまったく思いませんが、かといってそのような人々を批判するつもりもありません。「誰にも迷惑をかけず、法に触れない範囲で、どうぞご自由に」という立場です。

ウィーナー氏に限って言えば、再び発覚したスキャンダルに動揺し、対応に苦慮している本人や選挙対策本部の人々、そして恐らく誰よりも一番ショックを受けている妻フーマ・アベディン氏を撮影することを許可し、それをドキュメンタリー映画として公開することを了承した点は評価されるべきだと感じました。私が彼の立場だったら、きっと撮影もやめさせ、映画の公開も認めなかったと思いますが、彼は逃げなかった。そして、ニューヨーク市長選からも退陣することなく、最後まで戦い、最下位の得票数という結果を見届けたのでした。

この映画を観て私が一番考えさせられたのか「どんな人物が優れた政治家になりうるか?」ということです。政治家を選ぶのは私たち一人ひとりで、選ばれた政治家が私たちの住む地域、国の将来を決めていくのに、私はこの点についてこれまでそれほど真剣に考えず、ただ立候補者の中からなんとなく私の考え方に合っている人に投票してきたことを反省しました。

そして今、確実に言えるのは、セクスティングがバレてしまった政治家よりも「国境に壁を建設する」「イスラム教徒の入国を禁止すべき」「地球温暖化はでっち上げ」などと言っている人物の方がずっとタチが悪く、恐ろしいということ。でもその人物は選挙によって国民から選ばれ、今や一国の大統領です。「どんな人物が優れた政治家になりうるか?」、映画『ウィーナー 懲りない男の選挙ウォーズ』がそれを考えるきっかけになるかもしれません。2月18日公開ですので、ぜひ、劇場でどうぞ。
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