***子供部屋のうさぎ***    

幸せは、幸せだなぁって思う心の中に小さく咲く。

■鉄の匂い045■

2017年07月13日 | Weblog
楠木くんの手紙は続く。
------びっくりしたろ
ぼくもびっくりだよ
びっくりでがっかりだよ
アレに罪を重ねてしまったことにびっくりだしそれをきみに告白しなかったことにがっかりだよ
罪を重ねる前にぼくはきみの迷惑を思うべきだった
重ねてしまった後であってもきみの困窮を想像すべきだった
でもぼくは重ねてしまった
ぼくはぼくを止められなかった
自制心が無いと思うかもしれない
しかしぼくはぼくに忠実であったとも言える
ぼくは胸を張って言える
一連の行動でぼくはぼくの本質を貫いた
ぼくの本質
それは苛めが苦ではないという性癖
ぼくは苛めに遭ってはいたが傍目ほど不幸ではなかった
ぼくは苛められると硬くなり硬くなったことを咎められると射精した
だからぼくは苛められることが嫌いではなかった
嫌うどころか好んでいた
じゃあなぜぼくはアレをするきみを見過ごしたのか
その前にアレをしようと画策したのか
矛盾するよね
理解できないよね
でも世の中のことなんかそのほとんどが理解できないことだよ
たとえその当事者であってもだ
ぼくはぼくを苛めてくれる人を見限った
そればかりか罪を重ねた
その説明をするのは難しい
なぜなら当事者のぼくですらよく解っていないからだ
強いて言うならば
そうだな
ぼくは苛められていることは嫌ではなかったが苛められていることを喜んでいるとバレることは嫌だった
そういうことだ
ぼくを苛めた人がアレされているのを助けたらぼくが苛めを求めていたことがバレてしまう
助けなかったら助けなかったでぼくはもう苛めてもらえなくなってしまうのにその葛藤がまたぼくを興奮させてしまったんだ
ぼくもまたアレをしようと思っていたのに、だ------
当時の『僕』は、楠木くんの言いたいことの半分も理解できなかった。
それは今も同じで、理解したと思っていることは正解ではないかも知れない。
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