片違い。

どうやら、ブーツがお気に召したようですBooじーちゃ。
くるねこ大和さんのご実家のミーちゃんのごとく。
草木も眠る丑三つ時。
いづこから聞こえてまいりますやら……。


ごと。がん。がた。ごす。


真っ暗闇の玄関先で、ブーツを物色する物音がするんでやんす。


ワタクシメのブーツには、つぼ押しトゲトゲくんを入れといたけどな！


思いっきり足を突っ込んだら痛い目をみやがりなさいませというトラップである。
手を、もとい足を出さねば人畜無害ではあるのだが。
朝方の玄関先に片っぽ転がってましたよ。奮闘したらしきつぼ押しトゲトゲくん。


そんな、対策をしたブーツもしてないものもかたっぱしから引っ張り出してきやがりなさいましたBooじーちゃ。


その一足ずつきっちり一列に並べたのには、なんの意味が？


ただでさえ狭い玄関をぎっしりブーツで埋めてどういう気かい。


あまりのことに朝から呆れ果てつつも、駅へと急ぐワタクシメ。


…………おや？


後ろにいたはずの、あねうえどのはいづこに？


帰宅後にようやく顛末判明。


一列ブーツの一足をなんの疑いもなく履いたあねうえどの。
途中まで来たところで……。


「なンじゃこりゃぁ！」


松田優作な気分になるのもむべはない。
丈やデザインが似ているとはいえ、なぜにわざわざ二足のブーツをばらばらに組んどきますかBooじーちゃ。
あわてて履き替えに戻ったものの。





そのせいであねうえどのは列車一本遅れたそうな。どっとはらい。