(学生相談室に行きなさい(2)の続きです)
雑談をしに行くようにはなりましたが、でも、やっぱり相変わらず、
私には友だちも彼氏もできませんでした。
学生相談室は言われた約束はできるだけ守り、通いました。
そうこうしているうちに4年がたち、卒業。
卒業してからは仕事を覚えるのに必死で、
昼夜問わず休みなしで働いていたせいか、
相変わらず友だちも彼氏もできず、
生きている意味さえもう見失ってしまっていました。
でも相談室の人とは卒業後も手紙などでやりとりをしていました。
そして、そんな私にようやく彼氏ができました。
人生で初めて、20代半ばを過ぎてようやく。
でも何からどう話していいか分からなかったし、
家族とごく少数の人としか付き合いのなかった私は、
まったくの他人とどう関わっていいのか、混乱と不安の連続でした。
今もそうです。
それでも3年も一緒にいることができました。
ようやく3年近く経って、大学時代のことを彼氏に話しました。
その話をした時、それはちょうど大学の同級生の結婚式に呼ばれた後で、
ちょっと落ち込んでいたからでした。
同級生といっても付き合いもなかったのですが、
仕事が同じだから結婚式に呼ばれたのだと思いました。
その席では、同級生の学生時代の部活動の先輩後輩がたくさん来ていたり、
同級生夫妻の友人がたくさん来ていたりして、
それを見てうらやましくもあり、何だか劣等感を感じてしまい、
「もし私が結婚できたとして、呼べる友だちなんて一人もいない」
そう思ってしまいました。
それでなぜか急に相談室の先生のことを彼に話したくなって、
その時のこと、今でもその先生とはやりとりが続いていること、
でも「私の結婚式に呼べるような友だちを私は持っていないから空しい」
と思うことなどを話しました。
そうしたら彼がこう言いました。
(次回に続く)