「限定解除」。
いくら見開き三分割してオサレに演出しようが、思考放棄は隠せない。まあいつものことで、そもそもこのマンガに頭脳戦など求めていない。しかし《どいつもこいつも、ぶっ壊れちまえ》って、巻頭ポエムまで思考放棄するのはどうかと思う。もっとオサレ臭を出すべく腐心するべきだと思う。それがオサレ漫画家の責任だと思う。責任と言えば各人の「テーマ・ミュージック」とやらがしばらく示されていないがあれをもっ . . . 本文を読む
連続ドラマを観たのは何クールぶりでしょうか。
まあいかにも「月9」って感じで、なんの目新しい構成・演出もないながら、鉄板のキャスティングで安パイって感じだと思います、ドラマ。
で、そっちも今からいよいよSオケ編って感じですが、原作においてもマルレオケでのオーケストラ展開。Sオケほどの燃えはそもそも期待してないのですが、オーケストラという素材の群像劇との抜群の相性を実感する面白さでしたね。
ノースリ . . . 本文を読む
今巻は今までになく粒ぞろいだと思う。
見所だらけ。「バイオ部」という組織(の部長と副部長)は美味しいファクタになりそうだし。「兄姉」の関係性はとても清新な感動を与えてくれるし。「見事なまでに逆だぜともお」は「夏休み文学」として独自の地歩を築いたとまで思えるものだし。相変わらず話の〆がシュールで独特な間を持ってて面白いけど、「バクダン持って走るのだともお」で珍しくキレイにしまったのもまた一興だし。
. . . 本文を読む
完結巻。
この巻の中核となる「選択」に関して。これ以上なく意外だったし、少女漫画的な「規範」からは逸脱していると思いますが、なぜかとても納得のいくものでした。それはこの作品が終盤、照準を絞っていった「才能」というものとそれに対する「決着」というテーマに対して、その態度を一貫してブラさなかった表れであるからだと思います。「少女漫画」というカテゴリから、この漫画が頭一つ抜け出しているのは、なによりその . . . 本文を読む
結局キリストだったのね…。
てのは置いといて。もしかしたら違うかもしれんし(ないな)。この巻は久しぶりに胸躍った。マウンテン・ティムとブラックモアのタイマンのシーンは非常にクールなハードボイルドっぽい雰囲気があって、荒木のマンガ家としての演出力を見せつけられた。相対速度と動体視力とか、「"蒸発"してるわ…」とか、バトルのプロットにキレがあった。
こういうのが好きです。
スティール・ボール・ラン . . . 本文を読む
本来の意味でのヒューマン・ドラマ。
ついに「神」っつってぶっちゃけ始めたね。最初っから寓意は明らかだったけどさ。
しかしこの巻ではストーリーにあまり凄みを感じず。今までの傑作オンパレードがある意味異常だったけれども。
佳作と評価するのは二編。「ルキ・イスカリオテ」のラストの感動。そして「夫・恭平、妻・瑠璃子」のラストのダイナミズム。某テニスマンガの作者はこれを100回読んで、漫画表現における大ゴマ . . . 本文を読む
「春」って名前の変人弟キャラ、こないだどっかで見ました。
父子家庭と母子家庭の同居って発端は非常にオーソドックス。これで子供が男女だったらママレードボーイだけど(あ、でもありゃスワッピングだった)、男同士なので完全なるファミリー・コメディ路線に。ベタだけど、この作家のギャグセンスにはやはりところどころ吹かされてしまいました。特に有吉が詠んだ句に。
絵はぶっちゃけ下手だけど読み易い。主人公がムダにム . . . 本文を読む
待望などという言葉では生易しい新作。
女子バレーボールマンガ。日本橋らしい鬱屈やトラウマが影を落とし、濃密な心理ドラマが展開されそうな気配だが、それが『G戦』レベルの圧倒的な凄みを発するに至るかどうかは、正直疑問だった。いろいろと詰め込みまくって、描き急いでる印象がある。でもこの伏線が十全に機能すれば、とてつもない燃えマンガになるとも思う。そのための「タメ」と考えれば、『G戦』から一段落ちる完成度 . . . 本文を読む
天津飯的悲哀。
チャドのモノローグが切なかったですね…ジャンプマンガ的インフレの法則に自覚的ではあるのでしょう。果たしてブレイクスルーはあるのでしょうか(ないな)。
なんだか性急な恋愛葛藤→女の友情描写とか、やたら出てくるうっすい敵とか。如実に筆が荒れている印象がありますので、そんなところに気を回してる暇もないでしょうね。もっと丁寧に描けばいいのになあ。
BLEACH 23 (23)久保 帯人 . . . 本文を読む
ネタバレ注意。
お久しぶりの下巻。
「月館」と「幻夜」については、途中まで買ってたIKKI本誌の方で既に読んでたけど、これいいギミックだと思う。仄めかされる「鉄道館」という名前に値するトリックだと思うし、ミステリのマンガ表現の可能性を示したのでは。「架空の路線」って設定も良かったな…こういうロマンティシズムは綾辻の得意とするところ(『時計館』とかね)。
なので楽しみにしてたのはもちろん本筋の事件 . . . 本文を読む
これはすげえ。
クイックジャパンの連載作。その読者層を意識してか、エンタテインメント性よりもサブカル的な文学性が強く意識された作品。『ソラニン』とは真逆の方向性で、個人的には『ソラニン』の路線のが好きなハズだが…正直これは、浅野いにおの最高傑作と言ってしまっていいと思う。
非常にダークだが、同時に恐ろしくリリカル。登場人物はみなあからさまに狂っているが、完全に突き放さない距離感が絶妙。「11年前」 . . . 本文を読む
青春モノってか完全な恋愛モノだよな。
朋章×里伽子の時はなんだかバブリーな話だなーと思って好きになれなかったけど、話がboy meets boy,girl meets girlになってから俄然面白くなった。同性の恋を描くことを通して、「一応メイン」だったヘテロな二人の人物像も深みを増していく。boy meets girlのエピソードではキャラクタの誰も好きになれなかったけど、他の二つの恋愛に接した . . . 本文を読む
…唐突な鬱展開。
正直に言ってかなりの精神的なダメージを受けました。真山とか藤原デザインの面々がひとときの安らぎを提供してくれるとはいえ、なんとも重く、息苦しい展開です。
はぐに襲い掛かった出来事はあまりに唐突だったし、森田兄弟のエピソードなんて正直ベタだと思ってしまいました。多分この作家の本領はこうしたところにないのだと思うけど、作品の「終わりの始まり」において、やっと「持てる者たち」に本格的に . . . 本文を読む
完結巻。
まあこの結末はこれ以外にあり得なかっただろうな、とは思う。やや予定調和的ではありますが。
相変わらず細かい部分(…ってか、字)はナナメ読みにしてしまいましたが、最後の対決は迫力がありました…メロの使い方も良かったし、魅上も本人はグダグダになりましたがやっとファクタとして活きました。松田の役割はいかにもって感じでしたが。
月の発狂後の作画も冴えに冴えていましたし、ラストシーンもなかなかの良 . . . 本文を読む
燃えマンガとしての山場はないけど、この巻は良かった。
モーツァルトに関するウンチクも責任を果たしていると思うし、焼き直しの感は拭えないけど変な外人描かせたらうまい(ブノワね)。あとターニャがある友人を思い出させて笑ってしまいました。
あといよいよ顕在化してきたのだめの天才。なんか海のイメージが描出されちゃったり。こういうアーティスティックな方向に行くのかな…ジャンプマンガみたいな燃えが好きなのだけ . . . 本文を読む