うりぼうのシネ煉獄

映画・ゲーム・テレビ・本の感想をまったり書きます。

マラヴィータ

2013年11月16日 | 日記
視聴環境:映画館、字幕


 マーティン・スコセッシ製作総指揮!
 リュック・ベッソン監督!!
 ロバート・デ・ニーロ主演!!!

 …なのになんなの?この中途半端な出来。


 ノルマンディーの片田舎に引っ越して来たブレイク一家は実はFBIの保護プログラムを受けたマフィアのボスの一家。
 しかし行く先々で問題を起こしていてこの地に流れ着いていた…
 元ボスのデニーロは暇つぶしに自叙伝をタイプしつつ日々を過ごしているが、裏切り者の彼を探している殺し屋の手が迫っていた…


 ネタバレで書くのでこれから観る人は読まないでください!


 ひっそり暮らしている元マフィアの一家が殺し屋撃退のために大暴れ!!みたいな予告編を観る限り面白そうな感じがしたのに… 
 リュック・ベッソンはもともと脚本の練りが足りない人という感じはしていて、見た目の面白さ重視って人なのでどうもひと味たりない。
 せっかくいろんな伏線を張っているのに全然放置なんですよね~。
 デニーロは自叙伝をタイプするけど、それで自分の人生を見つめ直して変わるわけじゃないし、奥さんのミシェル・ファイファーも教会での出来事が後になにか影響するわけでもない。
 娘のエピソードも彼に振られて自殺直前まで行くのに(殺し屋が来るシークエンスに入るのでうやむやになる)彼が帰ってくるわけでも失恋が彼女にどう影響を与えたかも描かれず、息子は悪事がバレそうになり町を出ようとするが(これも殺し屋シークエンスで中断)結局一家が街を出るハメになってウヤムヤに…。

 せめて一家はあっという間に街からいなくなったが、水道の水だけは彼らのおかげできれいになった…みたいなオチにすればカタルシスもあったのかもしれませんが、それもなし。
 そもそも水道の水が茶色かったのはデニーロの家だけだったのか一帯そうだったのかすらわからないし。

 唯一の見どころとしては、デニーロがFBI(トミー・リー・ジョーンズ)と街の映画上映会に行くシークエンスで、ハプニングで「グッドフェローズ」を観るハメになるところ(そのハプニングも誰かの仕業なのか本当にハプニングだったのか不明)。
 もちろん「グッドフェローズ」はマフィアの映画なので、身元を隠しているマフィアと彼らを監視するFBIが観るには悪い冗談のような映画だし、観客にとっては「グッドフェローズ」はスコセッシ監督デニーロ出演の映画なので二重にニヤリとさせる設定。


 ということで、
 「RED」のような大暴れものを期待すると肩透かしを食らいます。
 かといってマフィア映画にオマージュを捧げる佳作というわけでもないし、判断に困る作品という感じ。せめてもうちょっと脚本を練ったらいいのになぁって思いましたね~
 ちなみにタイトルの「マラヴィータ」は飼ってる犬の名前です。

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