プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

< 忍びの国 >(映画館で見た映画。)

2017年07月15日 | 映画館で見た映画。
面白くなかったです(-_-メ)。


当初、ダメだろうなあと予想していた。
見に行こうかどうしようか迷って、封切り後の口コミを見て、思ったより面白いのかもと思って見に行った。
その期待感が良くなかったんだな。

話に芯がない。
どうせだったら全部コメディで、シリアス要素のない忍者映画の方が楽しめたかも。

伊賀の国は虎狼の国で忍者たちは銭のことしか頭にない。
主役の大野智も、その妻?(婚約者?)の石原さとみも銭大事の人。
大野智も忍者の価値観にどっぷり浸っていて、人の命はどうでも良く、あっさりと人を殺し、
「殺しましたが何か?」という顔をする。
鈴木亮平はごくまっとうに、弟を殺した大野智を恨み、平然としている父を恨み、裏切って織田方に走る。

織田信雄は義父の北畠具教を殺害。
北畠の腹心だった日置何某が斬った。
信長の制止の手紙に反して信雄は伊賀に進軍。鈴木亮平の口車に乗せられた形。

迎え撃つ方は、……何しろ銭が貰えないもんだから伊賀者はみんなして逃げ出そうとしている。
大野智も石原さとみと共に京へ出て行こうとしているが、石原さとみがちょっと見かけただけのみなしごを思い出し、
「逃げるのですか」と大野智をなじる。石原さとみに惚れきっている大野智は戦うために伊賀に戻る決心をし、
自分ひとりではなく、名物「小茄子」という茶道具を餌に、一緒に逃げ出そうとしていた伊賀者を取って返させる。

大量の脱走者のせいで苦境にあった前線では、小茄子につられた忍者たちがうようよ湧いてきて形成逆転。勝利。
信雄の本陣に大野智や他の伊賀者が忍び込み、命を取ろうとする。そこには鈴木亮平がいて、タイマンを張る。
結果、鈴木亮平はお亡くなりに。殺した方の大野智はどこ吹く風。

伊賀の親方たちは戦勝の酒宴で乱痴気騒ぎ。
それを石原さとみは抜け殻になってみている。
そこへ死んだといわれていた大野智が生きてもどってきて、石原さとみ喜ぶ。

ほんで……何したんだったかなあ?とにかく大野智がその場所にいる全忍者を敵に回すようなことをして。
それを助けようと石原さとみが名物小茄子を掲げると、四方八方から毒矢を射られて瞬殺。
心底惚れてた女の死に大野智は激怒。小茄子を叩きつぶし、石原さとみを抱きかかえて退場。

エンディングは、2年後、戦になった伊賀の国に大野智らしい男が現れたと風の噂になり。
なんでも子供を一人連れていったらしいと。その子供は石原さとみが気にかけていたみなしごだった。
その子は大野智を父として、めでたく幸せに暮らしましたとさ。



※※※※※※※※※※※※



まあストーリーの再現度は8割といったところだが。あんまりよく見てなかった。つまんなくて。



命よりも銭が大事、という価値観で書くなら、それはそれでよかったと思う。
現代に対するアンチテーゼ……にはならんだろうけど、少なくとも現代の時代劇に対するアンチテーゼにはなるでしょ。
それでコメディでまとめてくれた方が全然良かった。伊賀者が城を作ってやって、それを燃やすなんて痛快。
「超高速!参勤交代」のようなおバカ映画で良かったんだよ。

でもシリアスパートがなあ……。鈴木亮平の存在が、そして最終盤の石原さとみの死が、無理くり感というか
チッ、って感じ。やる気なく適当に話を作った感ありあり。
あんなにあっさり鈴木亮平を殺しておいて、石原さとみが殺されたら即宗旨替えかい!
銭大事で、命軽視の、伊賀の体質が身に染みている筈の男が。
全体的な話にまったく納得できなかった。

石原さとみだって、そこまでみなしごに執着するようには全く描かれてなかったでしょー。
その子供のために戦場に戻るのも、その子を忘れ形見とみなして大野智が育てるという後日譚も、
積み上げてきたものがまったくないだけに大変に嘘くさい。
ストーリーは、一つ一つ積み上げてきたものが見る人の心を作っていくもので、
サイコロのように恣意的に転がされた話に、観客は勝手についてこい!なんておこがましい。白けてしまいます。

「旧主を斬れるかあ!」と大音声で呼ばわったわりに、その3分後には思いっきり斬るのね。
アホかと思う。あのねー、バラエティのショートコントじゃないんだよ!!
その辺の脚本を、脚本家も監督もキャストも、一体どう思っているのさ。


大野智と石原さとみのやりとりは面白かったが、そのくらいだろうか。
伊勢谷友介はかっこよかった。だがそのかっこよさは単に脚本上の記号としてのアイコンで、
「ハイ、この人かっこいいんですよー。強くて人望もあってスゴイんですよー」という役柄に”したいのは”わかるけど、
あんな流れじゃ全然納得できない。何しろ登場シーンで裏切り者、中盤でもわけわからず「参加する!」「参加しない!」と
コロコロ変える。内的必然性がまったく書かれてないからね!



せっかくコメディっぽい役者をいろいろ持って来たんだから、コメディで作れば良かったのに。
時間が経てば経つほど腹が立ってきたぞ。もう少し脚本を練らんかい!




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