プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

< 大仏開眼 (テレビ視聴) >

2010年04月23日 | ドラマ。

だからせっかく作るなら、もっと脚本を練ってからにしろと!!


NHKはこの脚本とキャスティングで一体何をしたかったんだかだかだかだか……
まあ好き好きですけど、吉岡秀隆は、わたしは主役にはツライと思うぞ。
地味だし。わたしはこの人の演技が基本的に嫌いだ。
役柄を得ればはまるんだろうけど(多分Dr.コトーははまっていたんだろう)、
吉備真備ぃ~?

吉備真備自体地味だから、地味という意味では役柄的に合っているのかもしれないが、
吉岡秀隆って、狂言回し的主役(視点人物的主役といってもいい)以外だとなあ……。
華がなくないかね?演技も、なんかどうも素人くさく見えるし。
あ、でも唯一、前半の最後の仲麻呂との対決シーンは深深とした迫力があって良かったよ。

他のキャストはわりあいに良かった気がする。
意外に浅野温子がはまっていた気が。出番が少なかったのでボロが出なかった?
橋克典も、ちと大仰すぎる面はあったけれども悪くなかった。
石原さとみは、わたしはわりと好きな女優。脚本なりに可不可なし。
國村隼が、脚本の出来の悪さをカバーする不思議キャラを作って健闘していた感じ。


しかしなんといっても、話は脚本がちゃんとしてないとよー。

吉備真備を主役にして、大仏開眼ってタイトルは大間違いではないか。
今回の1時間半×2回の話だったら、もう仲麻呂を話の中心に据えて、
彼の興亡についての話でいいじゃん。なんでわざわざ吉備真備を持って来なきゃならん?
まあ別に吉備真備の話だっていいんだけど、彼の話を描くのなら、これはもう相当に
じっくり描かなくちゃ面白くはならんよ。生半可な思い入れでは出来ないよ。
だから見ろ。こんなに面白くない脚本になってしまって。

どうせ適当な脚本にするなら、この時代、他にもっと簡単に話になる人がいただろう。
仲麻呂だって、称徳女帝だって、まあぎりぎり光明皇后だって。
彼らならアウトラインだけでも十分ドラマティックに描けるんだから。

もったいない。
出来のいい脚本で出来のいい作品を作れば、その時代に対しての好感度・認知度が上がり、
ひいては歴史好きが増えるだろうに。……って、歴史好きが増えて欲しいというのは、
単にわたしの好みの問題だが。。
歴女を諸手を挙げて歓迎しているわけでもないが、でもアレだのコレだのに
血道を上げているよりは少なくとも発展性があると思う。
趣味に発展性を求める必要はないという意見もあるだろうけれども。


時代考証的に突っ込みどころは多々あった気がするが、
よく考えてみれば、指摘出来るほど自信がないので口を噤んでおきます。
自分も奈良時代についてはかなり知識が足りないのだ……。



前から何度も繰り返しているように、テレビ業界は脚本家を育てるのが急務だぞ。
早いところ何とかしろーッ!
ぐるりと周りを見回せば、少しでも当たったドラマと言えるものは、
ほとんど全てがマンガからの流用じゃないか。ほんとに全くナサケナイ。



※※※※※※※※※※※※



ついでに、< 名探偵コナン 「漆黒の追跡者」(テレビ視聴) >。


二時間スペシャルで十分な内容。以上。




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