プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

< 千住クレージーボーイズ >(ドラマ視聴)

2017年04月19日 | ドラマ。
しばらく前からNHKはBSプレミアムで、ご当地ドラマという試みを行なっている。
地方発信。わたしは時々見たり見なかったり。……正直、やはり脚本的にはせいぜい努力賞くらいのものが多いんです。
題材を地元名物に取るという縛りがあるらしく、少々無理がある話になったりしている。
まあ宮城県発信の「独眼竜 花嫁道中」は渡辺謙にそっくりな渡辺大が出たお遊びが面白かったし、
(これ、wikiの地域発ドラマの項目から抜けてますよね?たしか地域発ドラマで間違いないと思うのだが……)
こないだの山口県初の「朗読屋」は中原中也が好きだったのと緒川たまきを久々に見られたのでまあまあだったけどね。


今回の「千住クレージーボーイズ」。ちょっと気になったが見ない方向で考えていたけれど、
たまたま録画場面が手元に来たのでポチッと。録画した。
そしたらなかなか面白かった。

あんまり話を詰め込まず、あんまり整理もせず、わさっとゆるく作ってあるのが奏功かも。
話のポイントとしては、ケンカ別れした漫才コンビの(それぞれの)再生。足立区在住のシングルマザーの苦労。
という2つ。
それを足立区民がほのぼの、ざわざわ、ぎゃあぎゃあと包み込むという話。
漫才コンビの方の塚本高史と小池徹平は若干始末がつくんだけど、シングルマザーの比嘉愛未の方は特に解決はしない。
そんな一時間ドラマで解決できるような問題と違うので、ここを無理に解決しないのは良かった。


塚本高史はけっこう好きな役者。あんまり主役にはならないよね。でもそういう立ち位置がいいと思っている。
主役は、ある意味ごり押しな場合があるから。某〇ャニーズとか。
今回は主役。主役ながらも地味で良かった。
……ただ、お肌がだいぶ荒れましたかね。塚本高史といえば、絹のように滑らかな真っ白な肌、というイメージだったのだが。
あれは化粧の賜物だったのだろうか。おっさんになってお肌の曲がり角なんでしょうか。

小池徹平は、どうも小器用なというか、便利に使われている役者というイメージがある。
が、今回のこれはなかなか良かった。塚本高史との組み合わせが良かったかも。
それっぽく見えた。過去は売れっ子漫才コンビ、解散後は給食のおにいさんとして地道に生きてる人に。

北村有起哉はこないだの「ちかえもん」以来、そこはかとなく尊敬しているのだが、今回も良かった。
この人も地味なところが良かったね。番宣で画像をちょっと見た時はもっとがんがん出てくる役かと思ったが、
予想よりずっとひっこんだ役。

今回のドラマの良さは「地味さ」かもしれないなあ。
地元の地味な良さを描いているという意味で、地域発ドラマのあるべき姿かもしれない。
わたしが他に見たドラマでは、それを見ても「ここに住んでみたいなあ」とは思わなかったけれど、
このドラマはうっすらと、そういう思いが去来したもの。

クライマックスがシャボン玉まつりというのも地味だ。ほんとにやっているイベントらしいので、
次回からはだいぶ人が増えるかも。
わたしもニューヨークで評判だというシャボン玉アートの舞台をテレビで見た直後だったから、けっこう興味を惹かれた。


しかしまあ一つ注文をすれば、最後のピンのコントはもう少しお笑いとしてクオリティが欲しかったかな。
「つまらなすぎて笑えた」というセリフがあるので、あんまり笑えてもダメなのか?
いやいや、それは笑えた方が良かっただろう。まあ難しいでしょうけども。普通の脚本を書いている人が
コントの台本を書くのは。



コメント
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