浦西孝浩の活動日記

活動の記録

市議会 質問原稿です。その1

2017-06-23 12:04:31 | 市議会

6月定例議会 質問原稿

①市長の政治姿勢について

市民が自由に意見交換してまちづくりを進めようとしている北見市。

  そのトップとして監視社会をつくる共謀罪について、どのような見識をお持ちか?と。

 

 

・政治姿勢について

北見市は市民協働の街づくりをめざす「まちづくり基本条例」を平成22年12月に制定しました。その制定に至る市民の想いは、豊かな自然と共生し、互いに思いやりを持ち、誰もが安全で安心して暮らせるまちづくりを目指すもので、一人ひとりの声が生かされる市民自治を育てなくてはなりません。

条例の理念を示す第4条には、まちづくりの主体は市民であり、市民は個人の尊厳と自由が等しく尊重され、自由な意思と責任を持ち、相互に支え合い、自立して暮らせる社会を自らつくるため、共に考え、共に取り組むものとする。とあります。

 

この北見市の憲法とも称される「北見市まちづくり基本条例」のベースは何でしょうか。それは私たちの親の世代が多くの犠牲者を出した戦争体験を通して、戦後の日本という国はどうあるべきか?

恒久平和を願い制定した日本国憲法により、国民が主権者として手にすることができた民主主義ではなかったでしょうか。

その戦後から70年を経過する中で日本に根付いた民主主義のもとに私たちの暮らす今日があるからこそ、私は、今、市民が安心、

 安全に暮らせるようにと、この市議会の壇上に立って市長に質問ができると受け止めています。

先週、参議院において政府は「共謀罪」重要法案を、民主主義をないがしろにする手法を使って、強引に成立させました。

 

この共謀罪。その規定の概略を申し上げますと、①対象犯罪は277。②適用対象はテロリズム集団などの組織的集団。③現場の下見などの準備行為も構成要件。④実行前に自首した場合は刑を減免 ⑤法定刑は「5年以下の懲役または禁錮」か「2年以下の懲役または禁錮」。⑥組織的犯罪集団の不正権益の維持・拡大を目的とした計画も処罰する。 というものです。

正式には「共謀罪」の構成を変えて「テロ等準備罪」を新設する改正組織犯罪処罰法と言うべきかもしれません。

先の国会審議を見る限り、その適用対象の定義があいまいなためにテロとは無縁の一般人も適用される懸念は残ったまま歯止めのない「監視社会」をつくるのではないか。

「国民の内心の自由を脅かし、発言や行動を委縮させる恐れがある」と、感じずにはいられません。

しかも与党は国会審議で突き付けられた疑問点の解消をしないばかりか、委員会採決という国会ルールを無視し、強引に「中間報告」という禁じ手を使って本会議採決で押し切りました。

 

共謀罪強硬採決の場面、国会で出た野党議員に向けられた野次がネットで流れていました。「共謀罪で逮捕するぞ!」そして笑う与党議員たち。

民主主義の国づくりの場、国会で、民主主義を否定するような発言をする議員たち。

国会は地方議会の模範であるはずです。民主主義の砦だと私は思っていましたが、極めて異常な事態に既に入っているのかもしれません。

 

民主主義と相対する国家権力を強くする権力主義へと進める法律といえる共謀罪。

地方自治、私たち北見市民の安心、安全な暮らしを考える時、市民生活の場においても市民の自由な活動、自由な表現行為が委縮させることが想像されます。

この民主主義が窒息しそうな監視社会をつくろうとする「共謀罪」。市民協働のまちづくりを進める北見市長の政治姿勢として、どのような見識をお持ちかお聞かせください。

 

 

 

 

・意見  三回目は意見とします。

 

今年は憲法施行70年の節目の年ですが、憲法と同時に施行された法律があります。地方自治法です。

地方自治を保障すると同時に、国家統一の一貫として自治体や地方議会の運営に関する基本的なルールを定めた法律です。幾度もの改正があり、今日に至っておりますが、最も重要な改革と言われる1999年の改正では、国が自治体を下請けと位置付けていた機関委任事務を廃止し、国が地方行政に関与する際のルールを整えました。

実態はともかく、この時から法的には国と地方の関係は「上下・主従」から「対等・協力」に変わっているはずです。

市長は共謀罪をどう思うかの問いかけに対して、どこに気を使っているのかはわかりませんが、まさに共謀罪を意識して自粛されたような北見市の慣例的な、無難な答弁でした。 

市民のために一歩、踏み出した姿勢を示すことも時には必要だと思います。

 

市長の今年度の市政執行方針の最後のまとめの言葉は、去る5月26日に亡くなられた日本のカーリングの礎を築いた小栗祐治さんの熱意と情熱を持って挑戦した続ける姿勢を模範として、笑顔広がる北見市のまちづくりの先頭に立って取り組むと、語っておりました。

 

市長は北見市、そしてオホーツクのトップリーダーですが、一人ではありません。たくさんの市民が背中についています。そして特別職の副市長、自治区長は、市長の市政運営に積極的に意見・提案できるブレーンだと思っています。

ぜひ再任された自治区長のみなさんにも、市長の両腕、両足として汗をかいていただきたいと願っています。自治区での住民対話に向けた前向きな姿勢も示していただきました。

 

地方自治の原点、民主主義をベースに、「しなやかに、したたかに」市政の課題に取り組む、市民の小さな声にも耳を傾ける市長であってほしいとお伝えして、会派を代表しての質問を終わります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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