三国群英伝 RMT

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死刑か無期か裁判員が共有した裁く難しさ(11月3日付?読売社説)

2010-11-17 01:44:32 | 日記
死刑を選択すべきか。それとも無期懲役か。裁判員はぎりぎりまで悩んだに違いない。検察が裁判員裁判で初めて死刑を求刑した事件で、東京地裁は被告の42歳の男に無期懲役の判決を言い渡した。昨年8月、耳かきサービス店の女性従業員とその祖母が殺害された事件だ。被告に前科はなく、更生の余地も否定できないことから、死刑と無期懲役の境界線上にある事件とされた。「徹底的に議論したが、極刑がやむを得ないと認められる場合には当たらない」。これが男性2人、女性4人の裁判員と3人の裁判官で評議した末の結論だった。女性が勤める店に通い詰めていた被告は、来店を断られたことに絶望し、殺害に及んだ。こう認定した判決は、「残虐な人格ゆえの犯行ではなく、思い悩んだ末に起こした事件」と指摘した。反省の態度を示していることなども考慮した。2人殺害の重大性を指弾しつつも、被告に有利な情状を酌み取り、生きて罪を償わせようという裁判員の意思が反映されたといえよう。この判決は、今後の裁判員裁判の一つの指標となるだろう。判決後、記者会見した男性の裁判員は「自分の意見、気持ちを大事にして判断した」と語った。公判は2週間に及び、判決内容を決める評議に4日間を割いた。これだけでも異例のことだが、当初は1日午前に予定されていた判決の言い渡しを午後に延ばし、詰めの評議も行った。裁判員がいかに苦悩したかがうかがえる。女性の裁判員は「2週間、事件を忘れることはなく、ふとした時に遺族や被告の顔が浮かんで、心が安らぐことはなかった」と振り返った。死刑を適用すべきかどうかを決める際の精神的重圧は、どれほどのものであろうか。裁判員には守秘義務が課せられているため、評議の内容を将来にわたって口外することは許されない。これも大きな心理的負担になるだろう。今後も、死刑の適用を巡り、裁判員が難しい判断を迫られる裁判が各地で予定されている。最高裁は、裁判員経験者らを対象に、臨床心理士などが応対する相談窓口を設けている。これを有効に機能させ、精神的ケアを充実させていくことが肝要だ。とことんまで議論する一方で、裁判員の負担が軽減するよう配慮する。制度を運用する裁判所が負う責任は極めて重い。(2010年11月3日01時20分読売新聞)
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