うち陽さす

初心者の初心者による初心者のための……ウチノな日々の記

超私的感情移入

2007年01月22日 23時51分08秒 | 風林火山
こーゆーヤツはめずらしいとは思いますが。

昨日の「風林火山」第三回。
最初にハイビジョンで見終わったあとは「今日は嵐の前の静けさの回だな〜」なんてほっこりしてたんですが、8時の放送分を見終わったときは、私、そのままゴロンと横向けに倒れ、そのままツツーと泣いていたんです。それは自分でもびっくりするような静かながらも湧き出てくるような感情でした。ダンナが私を覗き込んで「よくまあそれだけドラマに感情移入できるねえ。ミツさんは実際にはいないんだからねっ!」とあきれた声をあびせてきます。「違うのっ!今私が感情移入しているのは勘助さんなのっ!」

偶々ほんの何日か前、めったにしない夫婦喧嘩をしたんです。喧嘩したときって、ウリ言葉に買い言葉で自分でもハッとするような本音が出ることがあるでしょう? そこで私叫んでたんですよ。「アナタは私の若いころを知らないけど、私だって若いころはこんなじゃなかったのよ。夢があったのよ。それを挫折して諦めて諦めて、今の私があるのよっ!!」
私はネガティブ思考が大嫌い。タラタラ文句を言うのが大嫌い。だから日頃はあまり考えないように忘れるように心の奥に封印しておいていることが、ついつい噴出してしまったようです。そんな自分を思い出して、また忘れようとした矢先でした。

はじめて自分を受け入れてくれたミツの愛情に安らぎを感じていても、「駿河が動き始めた!」という勘助さん、夜中にジオラマ作りに熱中する勘助さんの目は、夢を見てキラキラと輝いている。しかし、夢みれば夢みるほどに、その裏には味わった不幸や挫折もある。そんなとき目の前に愛するものと穏やかな暮らしがあれば、夢を捨てて静かに生きるのもいいかなあと思う。でも心の中で夢はくすぶり続ける。夢を捨てられないのも真実。だけどその挫折ゆえ、「そなたは儂の城じゃ」というのもまた真実……。




いろんなところを読んでいると、この「風林火山」を絶賛してくださる方の意見には「現代的価値基準で描いていないところがよい」というものが多いようです。その意見には私も大賛成派。大河を見続けていない方には何のことやらわからないかと思いますが。
とはいえ、私は大河は毎年あるのですから、いろんなタイプの大河があっていいと思うので、ホームドラマ大河、女性視点大河、青春ドラマ大河を否定するものではありません。ドラマに対する「好み」は全くの「好み」、主観でしかありません。実際私は近年のドラマもしっかり楽しませていただいています。
でも、その時代にはその時代の価値観があったのであり、それを正面から描くからこそ描けるドラマ性というのがあると思います。ここ何年か「ソフトな大河」が続いていただけに、今回の骨太な、戦国時代をストレートに堂々と捉えようとする大河を歓迎する層がいるのは至極当然というかわが意を得たりというか。大河に関してはヘタに女性が暗躍するものよりもオトコとオトコが正面からぶつかり合って火花を散らすみたいなドラマが好きなんで、本当にワクワクしてます。この感覚は、大河ファンではなく内野さんのファンでこのドラマを見始めた方には、むしろよくわからないかもしれません。
でも、全く違う価値観の全く違う世界にいても、人間にはやはり普遍的なものがある。親子とか兄弟とか夫婦とか……その他諸々。そんな人間のドラマを歴史の流れの上にしっかり成り立たせることができたなら、その大河ドラマは「成功」といえる、と私は考えています。実はこれ、毎年大河を見ている私から見ても、なかなか難しいのです。毎年やってる大河でも「成功」した作品はそう多くない、と私は思っています。


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9 コメント

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遅ればせながら・・ (八女)
2007-01-23 21:58:13
呉女様の相変わらず深いお考えに暫し考えを走らせてみました。大河ドラマのみならず最近のテレビドラマ全体にいえることではないかと感じた私。
さて、もういろいろなところで第3話の感想はアップされまくっているので今更私ごときが何を書こうかとちょっと考えたんですが、妙案が浮かばなかったので単純に超私的感想を(笑)
行く当ても無くつい足が葛笠村へと向く勘助殿の行動は痛いほどわかる私。そこで自分は何者かわからないとはぐらかしたり鼻クソをほじりながら誰の子かわからんと皆をがっかりさせてみたりしている勘助殿。しかし、ミツやんの心には素直に向き合ってみようと半ズボン姿?で畑なんか耕してみちゃったりして・・・泣けるじゃありませんかっ!わしの城発言も勘助殿の素直な気持ちであるし、ジオラマのまえで嬉々とする勘助殿もまた正直な姿。
今川に何か起こっている!と、血が騒ぐ勘助殿に不安げに走り寄るミツやんが愛らしいではありませんか!でも、どこかで「愛とは解き放つ〜ことよ〜♪」とバルトシュテッテン男爵夫人の声がしていたに違いありません
「な〜りた〜いものになるため、星からの金を求め一人旅に出るのよ〜♪」という男爵夫人の声(しつこくてスミマセン)に勘助殿が呼応していくのではないか?と、うらはらな気持ちを複雑な目線で表現しているミツやんが本当に素晴らしかったです
(若干?ものすごく?の私の混乱振りをお許しくだされ)
しかし、正気に戻って!?板垣殿の読んだ和歌で涙した私でござる。
いよいよ来週はまた怒涛のストーリー展開で感情が揺さぶられまくりの予感がするでごいす!でもうらは一生懸命ついていくら☆
ここで超私的意見。
和歌を詠み遊興に明け暮れる若君は先週の若君役の子のままじゃだめですか〜
鹿狩りのときからのスイッチじゃだめですか〜(汗)
だめですね。元服しちゃうところから変わらないとだめですよね。わかってるんですけどね(グスン)
2話での雨の中で伏せる彼の演技がツボの私をお許しくだされ〜
次に来る絶望がー・・・ (つくね)
2007-01-24 12:00:50
勘助様、虐めがいがあるのかなー?

養父に裏切られ、実の兄にも殺されかけ
自分自身で自分が判らなくなった勘助。
ミツのお腹の子を「誰の子とも判らぬ」と言い放つのは決して逃げではなく
其処まで自分の存在に自信が無くなったからだと思って悲しかったです。
しかし何の弁解もしない勘助様はやはり男なんだな。

色々批評もある晴信様ですが、板戸に寄りかかり腕を組むしぐさに
良いかもしれないと思いました。
かなりきちんと演技プランを立てる方のようで
今はまだ15歳なんだし
温かく成長を見守りたいです。

なにしろ百戦錬磨の信虎を追放したあと、
それこそ百戦錬磨のあの強面の武将群を統帥して行く人なんだから。

しかーし、第三回はあまりにドアップが多すぎて
もう少し引いた場面で内野勘助も晴信様も見てみたかったな。

ちなみに、今話題の不二家のペコ、ポコのポコは
子供の古語ボコをもじったものだそうです。
Unknown (さこさこ)
2007-01-24 17:41:38
>。ドラマに対する「好み」は全くの「好み」、主観でしかありません。
同感です。というか、私は今回の大河をやはり少しでも多くの人に見て欲しくて、内野さんの演技も知って欲しかったので、身近な人達に宣伝した結果、痛感しました。
今の願いは、ここまで見て下さった方、そしてこれから見始めて下さる方達、そして自分も、最後まで楽しめるドラマであって欲しいという事です。

今週の紀行で紹介された牛久保は、一番近い縁の地ですので、昨秋行ってきました。
あの時は、長谷寺のお留守番の方が案内して下さって、本堂の奥にある魔利支天像を見せて下さいましたが、大河が始まる頃には、もっと見やすい場所に移すとの事でした。
牛久保は、今も静かな小さな町で、長谷寺境内を歩き、遺髪塚の前に佇んでいると、勘助の時代にタイムスリップするような気持ちになったものです。
暖かくなったら、又訪れてみたいと思っています。
長い……(汗) (呉女)
2007-01-25 01:24:43
八女さん
すみませんっ! 私「モーツァルト!」見てないんです……(爆)
けっこう混乱していらっしゃるようですが(いえいえ、そんなことないですー!)わかりますよ〜、私も放送が始まって以来(始まる前から?)なんかこう、地に足がつかないというか、落ち着かない日々が続いていますから。そのうちこの生活に慣れるのでしょうか? 今はただ第四回の怒涛の展開が待ち遠しいようなコワイような。
>板垣殿の読んだ和歌で涙した私でござる。
ウラヤマシイ〜。正直なところ、文学的センス、感受性のとぼしさゆえに、和歌は苦手でごいす!
でも、和歌で板垣さんがお屋形さまをいさめるのは有名なエピソードですね。まあ、信長を諌めるのに平手さんは切腹までしましたから、それに比べればなんとエレガントな!
>鹿狩りのときからのスイッチじゃだめですか〜(汗)
子役との入れ替わりをどこにするかは難しい問題ですよね。文四郎さんもかなり早い切り替えでした。
うーん、あの子が歌読んでたら、おマセで生意気にみえちゃわないかしら〜? どうでしょう?

つくねさん
>ミツのお腹の子を「誰の子とも判らぬ」と言い放つのは決して逃げではなく
>其処まで自分の存在に自信が無くなったからだと思って悲しかったです。
まさにそうなんですよっ!!!(叫!)
いえ、こういうのは「解釈」の範疇ですし、決して正義のヒーローじゃないから「冷たいな〜勘助さん」でもいいんですけれどね、そういう感想を読むとつい「ちょっと違うんだな〜」とついつい口をはさみたくなってたんです。ちょっと長くなってもいいですか?(汗)
おっしゃるとおり、あれはミツを疑ってるんじゃなくて、自分を信じられないんですよね。元々勘助さんは男としての自分に対してはコンプレックスの塊だったわけで、そういう人って人からの愛情を信じないというか鈍感というか、第一話なんてそういう勘助さんのニブさがよく出ていたと思うんです。そういうものはミツさんとの出会いひとつで完全に払拭できるものではないと思うし、その上故郷であんな目にあった後だから「誰の子であっても儂の子であるよりは」……って悲しいですよね。
第3話は、ミツさんの一途さに勘助さんの心が解けていく過程でしたが、それはそれと反比例に夢をあきらめようとする過程と重なって……予告を見ていたときには「儂の城だ」がこんなに悲しいシーンだと思わなかったです。それはこれからミツちゃんが死んじゃうから、ということではなくてあの時点での心の内にある「あきらめなきゃ」という気持ちとあの目の輝きとの対比が悲しくて。こういうの、私のツボかもしれません。
……スミマセン。長々と。

さこさこさん!
もしかして、何か悲観してません? 大丈夫ですよ!「風林火山」ファンはたくさんいますから!!
私が「好み」は「好み」と書いたのは……近年の大河はわりと賛否両論がわかれる作品が多い気がするのです。多分この作品もそうなるのでしょう。大河に求めるものが多様化しているのかもしれません。
ただ「風林火山」の魅力を語るには、近年の別の大河との比較、ってのが出てきちゃうんです。でもそうすると他の作品の批判になっちゃいがちで、私はそういうことはあんまり書きたくないので……。
ところで、長谷寺の魔利支天像は見せていただけるものなんですね! 情報ありがとうございます。そのことが一番気になりつつ、牛久保の下調べをしているところなのです(笑)
落ち着きない子供(長文スミマセン) (八女)
2007-01-25 13:22:50
昔から通信簿にこの言葉が必ず書いてあった八女です
まずは、モーツアルト!の引用で混乱ぶりが・・ちょっとかぶるとこがいくつかあって、「なぜこのままの僕を愛せないの?」とか、「残酷な人生」とかキーワードがポンポンと浮かんでしまったのでスミマセン。「自分は才能があるのに認められない!どうしてだ!」「無責任に見えるけどほんとは家族を愛している」という葛藤がジャンルは変われど重なっているんですよ〜。
さて、話を戻して。
解釈の問題なんですけど・・私もちょっと落ち着いて考え直してみました。
自分を認めてくれた人の元(葛笠村)につい足が向く。でも、「何しに来ただ!!何者だ?」と、迫られて自分もよくわかんないけど強がって「わからん!」と、逆切れみたいに振る舞うところが痛々しいと言いますか・・・屈折した勘助なりに優しさをみせたつもりの台詞が「その子が誰の子でも・・・」の下りだと思うんです。
(そんな事言っちゃミツやんがかわいそうだ〜と、思いましたケド)人との濃密な関係を恐れるといいますか・・濃ければショックもおおきいですもんね。自然と避けるようになっていった天の邪鬼勘助さんの悲しい台詞。
ミツやんはお侍の嫁になりたかった・・勘助が帰ってきてくれて嬉しいんだけど農民としての勘助じゃなくて侍として生きたいという勘助の基本的な目標が達せられなければ本当御意味でこの人は幸せになれないんじゃないか?自分といては才能の持ち腐れになってしまわないか?ということを具体的に示さなくとも肌で感じていたんだと思うんですよね。一緒に暮らしていきたいという自分の希望と勘助の希望が上手くリンクしていないような不安。でも勘助は「儂の城じゃ」と言ってくれた(喜)。でも、兄を見て「今川に・・」という勘助を見てやっぱりの不安。そんなミツやんの複雑な心のうねりが3話では良く表現されていたと思います。
子役は自分の極めて勝手な希望としては和歌を読む青年晴信は彼だった場合、この青二才が〜(怒)このうつけが〜(怒)そんなことしてないでちゃんとしなさいな!みたいな感じが増すかな・・・なんて(汗)亀様だと和歌が詠めても当たりまえかな・・なんて・・(言い訳)正直、本を読んでいた時点では初陣からのスイッチで結構です!くらいに思ってたので・・すみません。
文四郎サンは早い交代でです。
Unknown (呉女)
2007-01-26 00:51:06
八女さん
>人との濃密な関係を恐れるといいますか・・濃ければショックもおおきいですもんね。
そうそう! まったくその通り! 私が言いたかったのはまさにそのことなんです!
八女さんはどちらかというと、ミツに感情移入してますよねえ。私はなぜかどうしても勘助さんにいってしまう……なぜだろう??
>和歌を読む青年晴信は彼だった場合、この青二才が〜(怒)このうつけが〜(怒)そんなことしてないでちゃんとしなさいな!みたいな感じが増すかな・・・なんて(汗)亀様だと和歌が詠めても当たりまえかな・・なんて
なるほど〜!!
スイッチは結婚式で、なんてのはどうですか? ……私らが演出するわけじゃないって(汗)
ちなみに。
どうでもいいことですが、私は昔から通信簿にはたいい「情緒が安定している」つまり、落ち着きのある子である、と書かれていたんです。ハハっ!今じゃ信じらな〜い! というか、先生、見た目にだまされちゃダメじゃん!(笑)
私も騙された? (八女)
2007-01-26 01:08:45
呉女様、私も江刺でお会いした印象は落ち着いていて上品で博学なお方というイメージでしたよ(笑)
騙されてる!?

今はミツやんに肩入れしてますけど、もうじき勘助殿一筋に感情移入&色眼鏡ヒイキの濃厚な思想が始まる予感です
私的には前半戦(ノベライズ風の巻の分)では、たぶん、第五話で最高に泣けるような気がしています。

結婚式でのスイッチ。それも良いですね〜。さっきまで少年の面差しがあったのに、結婚を期に大人にステップアップ!という意味でしょうか?
どうしてこうもこだわるのか?それだけあの少年晴信にぐっときちゃったんですよ
初期のみ参加の役者さんがだんだんいなくなるのが寂しい今日この頃の八女です。

今週末も出張ですが、風林火山までには絶対帰宅してみせます!
言葉足らずでっ (さこさこ)
2007-01-26 22:45:26
すみませんでしたっ。ご心配いただいてしまったかも?ですね。
悲観的になっている訳ではないんです。
私が同じように宣伝?しても、食指が動いた人もいれば、動かなかった人もいて、そんな身近な極僅かな人数の中でも色々な好みの人がいるものだな〜と、当たり前の事を改めて思い知ったというだけの事なのです。
だからこそ、風林火山を面白いと思った方達を最後まで裏切らない作品であって欲しいな〜と、信じつつ祈り、祈りつつ信じ・・・
一話終われば、その評判がつい気になって、自分自身は早く次が見たいと落ち着かない一週間を過ごす・・・
きっとこの一年は、ずっとこんな感じなのでしょう(苦笑)。
Unknown (呉女)
2007-01-28 17:40:43
さこさこさん
そうですか〜。それならよかったデス。
実は先週、内野さんファンの友人何にもと直接会って話してみたところ、みんなけっこうこの作品の評判を知らないのですね。某掲示板とかブログ検索とかをしてるヒトでないとわからない盛り上がりがあるもので、今回はいわゆる内野さんファンがむしろ遅れをとってるような気がしているので、そういう意味もあってちょっと心配してしまいました。
かく言う私の周囲でも、内野さんのことは大のお気に入りの母が「大河は華やかで女性視点じゃないと……」と言うのには、このヒトの娘、やめようかと思いました(笑……今でも半分思ってます(汗))

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