世界一周クルーズ (第31章)

2007年05月24日 | 世界一周クルーズ

 

世界一周クルーズ (第31章) BY 芝原 稔

さらばリスボン

5月18日 12時にリスボンを出港する。朝涼しいうちに港の周辺を散歩、残念ながらレスト3111 ランなどは準備中。川べりの釣り人に釣果を聞くが、今日はゼロとのこと。昔から大西洋の最後の補給基地として栄えたリスボン、港の検査官も旅人には至って鷹揚。ロクなものはないが港の土産物屋で最後の冷やかし。船ではシェフが立会いで、トマト・玉葱などの野菜類、スイカ・バナナなど果物、飲み物その他を補給中。12時頃よりプールサイドでセイルアゥエイ・リスボンの乾杯。リスボンは船にとっても大事な港らしい。

3112 投錨した桟橋は「4月25日橋(写真・トップ)」の近くでちょうど正面にキリストの像が見える。(写真・左)第二次?世界大戦に参加しなかったのを記念して建てられたとのこと。船は徐々に桟橋を離れる。1960年エンリケ航海王子の500回忌を記念して建てられた「発見のモニュメント」が先ず目に入る。(写真・右)帆船をモチーフにポルトガルの海外進出に携わった航海者、学者、宣教師の像がある。その後ろに、1502年マヌエル一世が着工したマヌエル様式の壮麗なジェロニモス修道院(写真・下左)が見える。そしてや3113 や下流に1515年同じくマヌエル一世によって建てられた四角の塔、ベレンの塔が見える。(写真・下右)その河畔には多くのヨットが繋留され、多くの観光客が我々の船に手を振るのが見えた。大航海時代に、繁栄を謳歌し、リスボンは西ヨーロッパで、最も美しい町と言われた名残がある。その後の王政の廃止、無血革命、EU加盟など、様々な世変を経て今日に至るが、あの反映は何処ぞと言いたくなる衰退である。一人当たりの所得は、おそらく日本の3分の1程度と思われるが、多くの遺産に囲まれ、人々は悠々と外車に乗り、観光客を迎え、ゆっくりと日々を楽しんでいる。パン、タバコ、てんぷらなどポルトガル語が語源として残るほど、わが国に多くの西洋文化を伝えた、この国に再度の繁栄を祈りながら、テイジョ川を下り大西洋に出た。

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