秘境 チベット

2014年09月28日 | 海外にお出かけ

チベット秘境の旅    By Yoshio Motegi

鳥葬の国」としか知らなかったチベット、この旅で得たものは大きかった。ポダラ宮、ジョカン寺、セラ寺、そしてチベット遊牧民の生活などを写真とコメントでお届けする。
写真提供:太田善雄氏、横田晃氏、福井三郎氏

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成都8:00発中国国際航空CA4403便で10:30ラサ空港に着いた。メンバーは古希に近い13人だ。現地ガイドの唐松旺推(カンスンウォンドウ:略してカンさんと呼んだ)からカターと呼ばれる絹?で作られたマフラーを首に巻いてもらって歓迎を受ける。チベット最長のヤルツアンプ川(写真上)に沿ってラサまで90分走る。(現在は高速道路で40分)

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ラサに向かう途中、曲水県の日本の援助で出来た茶巴朗「希望小学校」に立ち寄り、持参のお菓子を提供する。写真は先生と子供たち。

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ポダラ宮の入場時間に合わせて8:30にホテルを出発。生憎正門の階段(約1000段、標高差200m、徒歩40分)は工事中のため、9時より西側の本来は帰り道を登る。なだらかで歩きやすいがそれでも高所なので息が切れる。トイレは一ヶ所しかなく極めて汚い。

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17世紀のダライラマ5世の時代に現在規模の宮殿が完成した。白い宮殿(20%)はダライラマの執務室・政庁と寝室でいわば「世俗王」として権力を行使する場、赤い宮殿(80%)は寺院で、歴代のダライラマを祭った廟を中心に数々の仏殿が集まった宗教儀式センターで、「司祭王」として権力を行使する場である。
(写真左下はチベットの土産品でポダラ宮が画かれている)

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ポダラ宮見学後、近くのレストランで昼食。写真左下はポダラ宮帰り道の脇にあった経文が彫られた石があった

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午後はセラ寺を見学、まず有名な「砂の曼荼羅」を見た。本堂で日本人最初の入蔵者「河口慧海」の遺品を見た後、修行僧の問答を見る。檀家はないので僧侶で生活できる保障はない。もちろん結婚も出来ない。

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続いてジョカン寺を訪れた。7世紀、唐の太宗皇帝の娘「文成公主」が当時の吐藩王朝に嫁いだ時(640年)に持参されたという12歳釈迦牟尼像があり、この秘仏を拝むために多くの信者が巡礼してくる。そんな説明を聞いているとそれらしく見えてくる。同じ頃、ネパール王国のティツン王女もヒマラヤを越えて嫁いでいる。7世紀のチベットは唐とインドを結ぶもう一つのシルクロードの要所にあり、唐・ネパール、そしてインドにとって脅威であった。写真右下は五体投地(後述)している参拝者。

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五体投地 両膝・両肘・額を地につけ拝することで、接足礼という。五体を地に投げ打ってお参りする。日本では手を合わせる程度だが、アジアの仏教国の多くでは跪いて仏像を拝む。五体投地は最高の礼法。この地で多く見た。

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ジョンカン寺の近辺の “八角街” を信者は “マニ車” をまわしながら右回りに歩く。

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ダライラマ継承の神話性やラマ教の神秘性から離れて、次の日チベットの小江南の地に星空を楽しみに移動した。悪路・クッションの悪い車・荒っぽい運転の三悪揃った350Kmの道程を8時間かけて行く。
(左上):パソンツェ湖 (右上)ヤクの放牧 (左下)菜の花畑 (右下)郊外で見かけた民家

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途中で今回旅行の最高地、ミラ峠(米拉山口:標高5,013m)を越える。写真右はミラ峠での風景、写真左上は、ミラ峠の標識で5,013.25mを記してある。次は板囲いだけしあるトイレ。パソンツエ湖に向かったが雨となり、楽しみにしていた星空はお預けとなった。休暇村に泊まったが、設備は悪く電気で沸かす湯が出なかったり、バスタブの栓がなかったりした。風邪をひいたり、部屋の扉が開かずに窓から出入りする人もいた。写真左下はパソンツエのお寺の魔よけ。

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次の日雨のため昨日の道を引き返す。ミラ峠までの途中、青海省から10ヶ月かけて五体投地しながらジョンカン寺の秘仏にお参りに行く兄弟(18・13歳)に出会った。後ろにリヤカーにテントや薪を積んで両親が付き添っている。チベットの人たちは風呂に入る習慣がない。汗をかいたら川で沐浴をする

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チベット遊牧民のテントを見せてもらった。

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チベット遊牧民にとって、「ヤク」は最大の財産で一頭5000円ほどである。嫁に行くときにヤクを連れて行く。長男しか嫁を取れない。

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         チベット秘境の旅 By Yoshio Motegi

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