夕方、父が母に暴言を吐き、母が本気で怒って言い返していた。
母も冷静な時は、父は認知症なのだから嫌なことも言う、それは病気のせいなのでいちいちムキになるな、などと言う。
私が父の言動のことで愚痴を言ったり、イライラしている時は大抵そう言う。
でも、母も結局は感情的になり、怒っているではないか。
父に何を言っても無駄なのだから、黙ってさっさと部屋から出ればいいのにと思った。
他人事だからそう思えるのは解っている。
客観的になれば対処法も思いつく。
父は多分、眠かったのだと思う。その後すぐ眠ったので。
眠いと不機嫌になるなんて、まるで子どものようだ。
認知症になると子どもに戻るというのは、こういうことも含めてのことか。
しかし、父に関しては、子どもに戻るというより、野生動物に近く感じる。
ささいなことで逆上し、暴言を吐き、ドアをわざと大きな音をたてて何度も閉める。
わざと足音をたてて歩く。凄くうるさい。毎日毎日。家に父がいる時は気が休まらない。
家=檻
家の中で野生動物と一緒に暮らしている気分だ。