上野みえこの庭

日本共産党熊本市議の上野みえこのブログです。

市政史上最大のハコもの・MICE(仮称・熊本城ホール)整備は中止を!

2016-12-20 12:23:15 | 熊本市政
12月議会は、20日最終日を迎えました。
今回の議会には、市政史上最大のハコモノ建設となるMICE施設(仮称・熊本城ホール)を整備するための、桜町再開発の保留床を283億円で取得する議案が提出されていました。

私は、MICE整備の問題点を指摘する立場で、質疑を行い反対意見を述べました。

質疑内容は以下のとおりです。(当日、意見を聞き、追加した部分もあります)


経済委員長報告に関連し、(仮称)「熊本城ホール」整備のための桜町再開発の保留床取得について伺います。
 一般質問や委員会等で、保留床価格の妥当性は、不動産鑑定等で確認しているとのことでした。しかし大事な部分が黒塗りの資料を示されても、私たちは妥当性を確認しようがありません。議会や市民に対し、市が行った保留床価格検討の委託や不動産鑑定の結果について、わかる説明をし、理解を求めるべきと考えます。そこで、お尋ねいたします。
第1に、不動産鑑定では、土地価格算定の基準となる標準価格を1㎡あたり61万円としています。その根拠としている比準した基準地は花畑町の電車通りの土地で1㎡あたり527,000円の場所です。一方、取引事例比較法を適用して求めた価格は1平方メートル当たり574,000円から662,000円で、基準地より高い価格と比較した形となっています。しかも、どの場所の土地と比較したのかは、墨塗りでわかりません。妥当な比較がなされているのか、内容を公開し、説明を尽くすべきではないでしょうか。
第2に、土地代の鑑定にあたり、配分率が「0・3407」となっていますが、再開発ビルの総延べ床面積の2割の床を取得するMICE施設がなぜ、3割以上の部分を持つことになるのでしょうか。
第3に、建物価格の単価を1㎡あたり587,000円としていますが、その根拠をご説明ください。
第4に、「(株)鑑定ソリュート熊本」に委託した「(仮称)熊本城ホール保留床価額算定基準検証業務委託」の検証結果は、8月1日に「中間報告書」がだされ、最終報告は今年度末ごろの予定です。保留床価額検証の最終報告も出ておらず、検証道半ばというときに、なぜ保留床取得先にありきですすめるのでしょうか。検証結果が出るのを待って保留床を取得すべきではないでしょうか。
第5に、「公共施設等総合管理計画」では、「今の水準・規模で公共建築物を維持し続けることは費用的に困難である」として、公共建築物総延床面積の削減目標を40年間で20%としています。そういう中で、延床面積30,780㎡のMICE施設を新たに整備することは、現行水準の施設すら保有することが困難な中で定める「公共施設等総合管理計画」の目標達成に逆行するのではないでしょうか。
市長に伺います。

(答弁)

 全く説明にならないただ今の答弁を聞いて、正直驚きました。
桜町地区周辺で一番路線価の高い部分が元県民百貨店のあったところで37万円、MICE施設が整備される部分は高い方でも24万9000円です。それをもとに時価に割り戻しても高くて50万円程度、MICE側は35万円程度となります。不動産鑑定の1平方メートル当たり61万円の単価は、高い方よりさらに高い価格となっています。
 「公共施設等総合管理計画」の目標値との整合性についても、復興計画に位置付けたプロジェクトだから必要な施設だから整備すると言われます。それならば、本当に必要な施設だと市民が思っているのか、説明責任を果たし、整備の是非を問うべきです。こんな大事な問題について、議会や市民に真摯な説明をし、理解を求めようとされない市長の姿勢が残念でなりません。
 そこで、続けて市長に伺います。
 第1に、土地の標準価格1平方メートル当たり61万円をもとに積算した敷地価格183億円、また建物については1平方メートル当たり587000円の単価で積算価格を180億7000万円と計算しています。この土地と建物の合計額にさらに市場性修正率110%をかけて積算額が1割引き上げられています。この市場修正率が110%とされている根拠をご説明ください。
 第2に、熊本市が283億円払って取得する保留床の床単価は1平方メートル当たり約92万円です。一方、九州産交ランドマーク他の民間事業者が取得する保留床は約8万平方メートル程度となり、その単価は1平方メートル当たり約42万円です。なぜ、市の取得する保留床の単価が、民間事業者の保留床価格の2倍にもなるのでしょうか。こんな高い保留床価格を提示されて市民が納得するとお考えなのでしょうか。
 答弁をお願いします。 

(答弁)
 
 繰り返しになりますが、答弁を聞いていて、説明ができないのか、説明する気がないのか、としか言いようのないお答えだと思います。
これまでの市長の答弁や、墨塗りで提出された保留床価額検証の資料は、民間事業者が提示してきた保留床価格をまともに検証せずに追認するものでしかありません。「(株)鑑定ソリュート熊本」に委託した保留床価額検証では、その仕様書に「事業者が算出する工事費の妥当性については対象外とする」とはっきり書かれており、保留床価格算定に大きなウェイトを占める「工事費」の妥当性は検証されていません。283億円もの高額な財産取得の議案は、熊本市議会始まって以来です。過去10年で一番高い取得金額だったのが西部環境工場の112億円ですので、その2・5倍です。その議案にまともな説明をしないというのは、あまりにも議会や市民を軽視してはいませんか。
 そもそも、桜町再開発事業は、総事業費755億円の55%・417億円が公費によって賄われ、市の支出額409億円は54%にあたります。「(株)鑑定ソリュート熊本」の保留床検証報告書では、本市のMICE施設の位置づけについて、「本公益施設(MICE施設)は事業完遂支援機能を持つ保留床である」と述べているように、桜町再開発は、市の保留床取得なしでは成り立たない、市が逃れられないという点に大きな問題があります。
日本共産党市議団は、機会あるごとに桜町再開発へのMICE施設整備の問題点を指摘し、その中止を求めてきました。第1に、補助金含め450億円にも上る税金投入となるMICE整備は市政史上最大のハコモノであり、財政的な負担が大きすぎます。しかも、今年4月には熊本地震が発生し、今議会までに提案された分だけでも復旧費用は1000億円を超し、本市財政はますますひっ迫しています。今後の本格的な復旧・復興に必要な費用の捻出、一方で予算の15%シーリングによる様々な事業への影響等を考えると、多くの市民が地震からの復興と、市政史上最大のハコモノ建設が両立するのか疑問を持っていると思います。第2に、市民への説明責任が果されず、市民合意も得られていません。今議会での様々な質問にまともな回答はなく、墨塗りの資料、提出されている陳情書の市民の意見など、どれもがそのことを示しています。第3に、MICE施設が、どれほど地域経済活性化に貢献するのか不透明です。経済波及効果を170億円としながら、地域経済への効果が示されません。再開発ビルに入る地元事業者の割合も示されていません。3000人以上のコンベンションが年数回しかないという利用見通しで、費用対効果の面でも必要だと言えるでしょうか。
一方、事業者側から見れば、総事業費の半分以上を公費で負担してもらい、事業をすすめるための運転資金を無利子で66億円も貸してもらい、老朽化したバスターミナルの建て替えができ、さらにマンションの分譲やホテル・商業施設の運営でも利益を得ていくとなれば、再開発の恩恵を受けるのは誰なのでしょうか。
 このまま市民の理解も得ず、MICE整備をすすめていけば、将来に大きな禍根を残すことになります。今何をおいてもしなければならないのは、予算を確保し、市民生活最優先で熊本地震からの復旧・復興をすすめていくことです。それに逆行するMICE整備は中止すべきであることを指摘して、質疑を終わります。
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