山梨でアドラーカウンセラーとして活動する梅です。
読むと気持ちが晴れ、自分が好きになり、勇気が湧いて来る。
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カウンセリングの基本技法である傾聴について綴っていますが、既に6回書き進めてまだ続きそうです。
それでと言うのもなんですが、今回は傾聴のお話しを一回お休みしてわたしの失敗談を一つ御笑覧下さい。
この数年わたしは大きな病院の職員として平日働いています。
勤務にはシフトがあり、わたしは夕勤専門。
ある日の夕刻、病院の長い廊下を向こうから同僚で早番のA女史が歩いてきます。
わたしよりもひと回り若くていつも明るくあっけらかんとしたA女史。
同期の採用でもあり、お互いに話し易く感じてすぐに仲良くなり、普段は他部署で働いていますが顔を合わせる機会があると仕事中にも一言二言冗談を言い合う間柄になりました。
長い廊下、照明はまだ点いていません。シルエットで近づいてくるA女史。 数歩のところまで来た時にわたしはいつもの調子で
「おつかれ~ 今日どうだった~? また例の如く忙しかったんでしょ~(笑)あそこ大変だよねえ、ほんとあの環境でよく頑張ってるわ~ 早く帰ってお風呂でも入ってゆっくり休んで・・・」まで言って気が付くと
目の前に立ち止まったのはA女史ではなく、わたしより年上で数年先輩、品行方正でお堅いイメージがあり今まで一度も話しかけた事のないB女史でした。
この時わたしは文字通り固まりました。
口は半開きで言葉が出ないのは勿論、眼の焦点が合わないというより瞳孔が開き切った状態だったように思います。 ところが
「え~?! 大変だったよ~。(笑)ありがと~梅ちゃん。 そんなこと言ってくれるの梅ちゃんだけだよぉ嬉しい~。 はぁ~。 ほんとゆっくりお風呂でも入って休むわ。 おつかれっ フフッ。」と思いもかけぬ笑顔、初めて見たB女史の破顔、驚かされる反応。
これ幸いとこちらも一瞬固まっていたことなどおくびにも出さず、最初からB女史に話しかけたかのように会話を続けました(あはっ)。
わたしが勝手に造っていたイメージとはまるで違い、彼女はとても快活にお話しをされる方でユーモアのセンスも豊かな、素敵と言えるほどにチャーミングな方だったのです。
そして自分の方から誰にでも話しかけるというタイプではない彼女にしても、私からの突然のフランクな声掛け(物は言いようです(笑))はビックリしたものの本当に嬉しかったらしいのです。
それ以降、彼女が定年で職場を去るまでお互いの心の重荷になりかけてる事を冗談交じりに話したり、勇気づけ合うこともあるとても良い関係を造れました。
思い出すと赤面どころではない失敗が元で生まれた絆でした。
思い切って話してみることで何かが変わり、何かが生まれ、見ていた事は自分が勝手にこしらえていたことと気が付けるかも知れません。
B女史今頃どうしてらっしゃるかなあ、懐かしい。
はじめての会話から梅ちゃん呼ばわりも初めてでしたが(笑)
山梨のアドラーカウンセラー 梅