苦楽の彼岸 山あるき 森あるき

こんにちは!umebocです。
主に近畿の山々をうめ子と2人で歩いています。

2011年4月24日(日)【蓬莱山/滋賀】 其の一

2011-05-11 | 近江・鈴鹿エリア
出町柳駅からバスに乗り367号線を北上すると、朽木街道に入る。
この街道は戦国時代織田信長が姉川の戦いで浅井の裏切りを知って逃げ下った道だ。
また、367号線は鯖街道と呼ばれるように、若狭のサバを京都へと運ぶ重要なルートであったようだ。


8時34分 平(だいら)バス停には小さな朝市が出ていた

ほとんどの人は武奈ヶ岳に登るべく、少し先の坊村バス停で降りる。
ボク達は数組の人たちとともにこの平で降りて蓬莱山を目指すのである。






バス停からは道路を南へと歩く。
道の脇にはつくしなど春の野草が生えているのだけれど、標高400mほどのこのあたりはかなり寒い。






8時42分 

しばらく歩くと、左手に林道が見えてくる。青い案内版に、林道花折峠線(終点)と書かれていた。
どうやら平よりかなり手前、花折口バス停から続く林道の終点のようだ。
その横に「近畿自然歩道」の道標も設置されていた。ここが今回のコースのいわば出発点である。
林道の入り口は石畳になっていて、少し先は車の侵入が出来ないよう鎖が道を封鎖していた。
鎖の横には「びわ湖バレイ」が定期休業だと告知されている。

ボク達はそのびわ湖バレイでトイレ有り、休憩施設有りの極楽昼休憩を期待していただけにややあせるではないか。
だからといって撤退するわけにもいかないので、多少の不安を持ちつつ先へと進む。
しばらくは舗装路を歩くのだけれど、スギの枝がわんさかと落ちていて歩きにくい。

8時49分 分岐

林道の入り口から5分ほど歩くと分岐があるが、そのすぐ先のもうひとつの分岐を左へと進む。
こちらには「アラキ峠を経て権現山へ」とういう道標があるので間違えることはない。
舗装路は砂利道へとかわり、砂防ダムを2つほど通過する。



とりつきはとにかく急登


白倉岳のとりつきでもア然としたものだが、ここのとりつきの急さ加減も半端ではないのだ。ヒーヒー言いながら登る。
周りを囲むスギ林の間伐がずさんで、登山道にバッサバッサ倒れ込んでいる。
その木々をまたいだりしながら登っていく。
やがて体が温まって汗が噴出してきたので小休止して上着を脱いだ。
9時00分、スギ林から天然林へとかわったが、5分もするとまたスギ林。岩がゴロゴロしている。










ボク達の歩く前に1人後ろにも2人の登山者がいて、普段まったく人の居ない山を歩いているボク達にはややプレッシャーだ。
いそいそと歩いているとへたくそなバイオリンの音色みたいな鳴き声が聞こえてきた。
カエルの鳴き声だったのだろうが、森歩きのBGM素敵だなあ、と少し嬉しくなってしまった。



9時18分 アラキ峠

アラキ峠の道標が見えてきた。




ここから北西、権現山へと向かう予定だったのだが、近くに折立山という山がある。
「ここを登っておくと五山縦走になるのよ。どうする?」
とうめ子が不敵な顔で問いかけてきた。
折立山までは往復30分ということなので、よぉしそれならばと登ることにした。











フワフワとした腐葉土の急斜面をいっきに登ると、山頂付近は天然林の灌木バキボキ場となる。










潅木の中、枝や倒木をボキベキ踏みつけながら進むのだが、大変に申しわけない。







足元はゴツゴツとした岩の転がった斜面。
歩きにくいのだけれど、整備された山道より歩きごたえあって楽しい。










9時25分 これといった特徴のない山頂(819m)          権現山が見えていた

















思わぬ岩ゴロゴロ灌木バキボキ場に興奮冷めやらぬまま、再度アラキ峠へと下る。
アラキ峠で時間を確認すると9時32分だった。折立山まで往復14分しかかかっていないではないか。
寄り道ではあったけれど、予想の半分の時間しかかからなかったのだ。





ヒノキ林



アラキ峠から、ヒノキ林の斜面をひたすら登ると稜線に出た。


















比叡山方面

ここまで来るとゆったりとした尾根歩きとなる。
ようやく視界も開け、遠くまで見渡すことができるようになった。




枯れた木に混じってアセビの花がワサワサと咲いている。


アセビ(学名:Pieris japonica) アセビの丸い小さな鈴のような花



















冬には日本海側からの寒波のせいで雪の多い比良山系の山々。
そのせいか、大阪近辺とはやや趣の違う稜線を味わえる。


















10時05分 権現山山頂(996m)








足下に偉大なる琵琶湖が見えている。

ちかつあわうみ

都に近いところにある淡い海。
それが近江の名前の由来なのだけれど、まさに琵琶湖は淡い海の名に相応しい。




琵琶湖周辺の地形がまったく地図通りね。とうれしそうなうめ子









黄砂にかすむ琵琶湖大橋

この日はあいにく黄砂によってカリカリとした景色の望める日ではなかったけれど、
それでも琵琶湖を眼下にした山歩きは、最高の気分である。




霊仙山が見える

権現山山頂からはズコノバンと呼ばれる名前の由来のわからない鞍部を通り、霊仙山へと向かうことができる。
湖西線和爾(わに)駅からバスに乗って栗原まで行き、そこから霊仙山経由でここまで来る歩き方もあるようだ。














山頂からやや西に向かって歩いていると、ボク達の目指す蓬莱山(B地点)が見えてきた。


10時08分

目をこらすと、蓬莱山の手前(A地点)のホッケ山へと向かっている人が見えた。
あの赤い服はアラキ峠手前まで我々の前方を歩いていた人ではないか!?となんだか親しみを覚える。
こちらが折立山へ行っている間に、もうあんな所まで歩いてしまっているのである。






う~む。蓬莱山の山頂にあるリフト乗り場などが見えているのであろうが、
まだまだ遠い。






それでは次回【蓬除ナ山/滋賀 其の二】では蓬莱山山頂あたりまで。まったね~。


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