右近の日々是好日。

障害者グループホームで働いています。

「共謀罪 その5」

2017-07-13 16:16:11 | 私の社会時評
 犯罪についての相談の段階で処罰を可能とする共謀罪は、国家刑罰権力の恣意的な行使を可能とし、社会的強者の横暴に対する異議申し立てを封じ込める悪法です。共謀罪が成立した状況において、共謀罪を廃止する努力を行い、国家刑罰権力の不当な行使を許さず、社会的強者の横暴に対して異議申し立てを行うことを、社会における自由と平和を実現する力量を強く豊かにすることにつなげることが大切です。


 社会的強者はしばしば、自分の横暴に対する異議申し立てを行う人間に対して、社会に害悪を与える人間だという見方を広げることにより、社会で生きる人間の相互の連帯を分断して、異議申し立てを封じ込めようとします。犯罪についての相談の段階で処罰を可能とする人間は、人間の連帯を分断し、異議申立てを封じ込めるために、社会的強者にとって都合の良い武器として機能します。一方、社会的強者に味方する人間は、社会的強者の横暴に対する異議申し立てを行う人間と同様、共謀罪の対象となります。


 A先生の『「テロ等準備罪」にだまされるな!-「計画罪」は「共謀罪」そのものだ』(三一書房、2017年)は、犯罪についての相談の段階で処罰を可能とする共謀罪は、国家刑罰権力の恣意的な行使を可能とし、社会的強者の横暴に対する異議申し立てを封じ込める悪法であることが論じられています。


 政府は、跨国組織犯罪防止条約に批准するためには、共謀罪が必要だと主張しています。跨国組織犯罪防止条約は、国境を跨いで活動する犯罪組織が対象であり、テロ対策のための条約ではありません。一方、国家刑罰権力のの恣意的な行使を防ぐ刑法のあり方は、個別の国家ごとに異なるのが、現在の国際社会の状況です。人間の権利という普遍的な価値を実現する努力を行うと共に、社会的強者の横暴を許容するために、恣意的に国際的価値観を持ち出して、異議申立てを封じ込める運動を批判する行動をすることが大切です。


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