右近の日々是好日。

障害者グループホームで働いています。

「着想 その2」

2024-09-25 20:48:03 | 私の社会時評
 現在の日本社会では、表現することによる充実感を味わうことが難しくなっているという状況があります。表現する際の着想に向き合うことが難しくなっていることにより、表現しても、苛立ちや不安ばかり強まる、という心情を持つ、ということがあるのではないでしょうか。


 自分の着想を表現しようとしても、表現できない、というのは、他の人からの評価や、自分の思いを明らかにできない焦り、ということから働く心の動きが作用していることがあります。自分の現在の着想と、自分の過去の着想を重ねてみる、ということにより、自分の行動や工夫の共通性と相違が見えてくることがあります。


 F氏の『小説のデーモンたち』(スイッチ・パブリッシング、2013年)では、自分の着想が、自分が表現する際の妨害として働く状況に対抗して、自分の着想と向き合い、自分の表現を模索することの大切さが論じられています。


 自分の疲労や、意欲の低下により、相手の表現を理解したり、受け止めようとしたりすることができなくなった場合は、どうすれば良いか。休んで、意欲が回復することを待っても良い。ですが、自分の現在や過去の着想を関わらせ、組み上げ、表現することにより、相手からの反応や主張や、声を良く見る、ということも、大事、ではないか。

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8月30日(金)のつぶやき

2024-08-30 21:51:32 | Twitterまとめ
 現在の日本社会では、多くの人が不満を抱えて、疲労を強めています。多くの人が不満を抱えて、疲労を強めているのは、社会的強者の横暴に対する異議申し立てを封じ込まれ、黙々と、自分の業務に従事することを強いられているから、ではないでしょうか。


 社会的強者の横暴に対する異議申し立てを封じ込める最たるものは、戦争と、治安管理です。日本社会の政府は、戦争の準備と、治安管理の強化を推し進めて、社会的強者の横暴に対する異議申し立てを封じ込める体制を強化しています。


「第13回戦争と治安管理に反対するシンポジウム」では、日本社会を戦争ができる国家にして、治安管理を強化することにより、社会的強者の横暴に対する異議申し立てを封じ込めようとする動きに対抗するための論理と運動を展開することの大切さが論じられました。


 業務が忙しい、疲れてしまって動けない、周囲の人の目が気になって運動に参加できない、といった、論理や運動を展開することが難しい状況がある人は、います。難しい状況があることを認めた上で、どうすれば運動に参加できるか、運動と思考を継続できるか、考えてみる。

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「意思」

2024-07-25 21:12:20 | 私の支援論
 相手の意思を尊重すること、相手の意思を実現すること、は大事なことです。でも、実際には、相手の意思を尊重すること、実現することはできていないことが目立つ。


 自分と相性が合わない人には、自分の意思を言えない、言いたくない、という気持ちが働くことがあります。でも、相性が良くなくても、支援の必要があることがあるし、支援を受けざるを得ないことも、あります。支援のやり方や、気配りの技法について、一つひとつ、話し合い、考えたり、共有したりすることが大切、ではないでしょうか。


『社会福祉士』第28号(公益社団法人日本社会福祉士会、2021年)に掲載されているI氏の研究ノート「認知症高齢者の介護現場における「意思決定支援」の現状と課題-高齢者施設における介護福祉士の聞き取り調査から-」では、認知症高齢者に物事の判断を行う意思があることを認識した上で、支援のための資源を用意し、実際の支援における工夫や努力をしていくことが大切だと論じられています。


 相手の意思を尊重することは、自分の意思を尊重することです。一方、相手の意思を尊重することは、自分に負担をかけること、でもあります。相手の意思を尊重したり、実現することができて嬉しい、という感情や論理と、相手の意思を尊重し、実現する努力を負担したくない、という思いや気持ち、に向き合いながら、相手への支援を続けていく。


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6月27日(木)のつぶやき

2024-06-27 21:11:45 | Twitterまとめ
 自分で、経験や学問を積むことは大切です。でも、自分の経験や学問に頼ってばかりでは、いけない。物事を見る機会があるごとに、物事を良く見る自分を、立ち上げ直す、ということです。


 自分や、相手が生きる状況がしんどい、つらい時に、どうすれば良い。自分の主張に対する支持を広げるか。別に、支持を広げる必要はないのかもしれない。だけど、自分や、相手が生きる状況に抵抗するということは、どこかに、自分や相手、他の人との連帯を探る、というところ、働きがあります。


『新潮』2023年9月号(新潮社)に掲載されているN氏の論考「女から女へと伝わる言葉-多和田葉子『旅をする裸の眼』論」では、物事を良く見る自分を立ち上げ直し、見て向き合い、言葉にして明らかにすることを、自分や、相手が生きる状況に抵抗する論理と関わらせていくことが大切だと、論じられています。


 物事を良く見る自分を立ち上げ直す、ということは、課題や問題を認識し直し、自分や相手、他の人と連帯する情念や論理を立ち上げ直す、ということ、と関わっています。沈んだ気持ちがある、うんざりした思いがある、のであれば、連帯したいという自分が、ひそんでいるのかもしれません。

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6月16日(日)のつぶやき

2024-06-16 18:30:07 | Twitterまとめ
 6月17日(月)の13時30分から、佃区民館にて、日本版DBS法案に反対する声明についての、記者会見が行われます。 皆様、ぜひ参加してください。よろしくお願いいたします。




記者会見のご案内

 仄聞するところによれば、日本版DBS法案は、18日(火)に、審議している参議院総務委員会で採決が予定されているそうです。私たちは、予定通り、17日に下記の要領で記者会見をしようと思います。新聞記者の人たちは、現在政治改革問題が関心の中心であり、DBS法案にはそれほど関心がないかもしれません。しかし、日本の社会の将来を根本から変えてしまうような法案に対し反対の声の一つもないのは、異常ではありませんか。
 マスコミの記者のみならず、フリーランスの方々にも集まっていただき、反対声明を読み上げたいと思います。どうぞ、多くの方々の参加をお待ちしています。



 日時  6月17日(月) 13時30分開始
 場所  中央区佃区民館第二会議室
     救援連絡センターの名義で予約してあります。
 開場  13時

 時間通りに始めますので、定刻にお集まりください。

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「着想」

2024-05-25 20:48:17 | 私の社会時評
 現在の日本社会では、考えることを持続すること、や、表現を持続すること、が難しい、難しくなっている、という状況があります。もう考えたくない、表現したくない。疲れるし、面白くないではないか。


 自分が思いついたこと、着想というもの、は自分が表現する際の、拠り所となります。着想は、表現の拠り所となる一方で、受け手の理解を促すテーマ設定をする必要がある、商品として流通させるための体裁を整えなければならない、といった、ように表現することについて妨害する存在として表れる場合があります。


 F氏の『小説のデーモンたち』(スイッチ・パブリッシング、2013年)では、自分の思いついた着想が、自分の表現に対して妨害する存在となるという状況に対抗して、自分の表現を模索し、持続することの大切さ、が論じられています。



 自分が思いついた着想、というものは、自分の思いよりも、社会からの要請に合わせることを優先させて、自分の思いを軽視する、自分を無力化させる、存在となることもあります。自分の仕事や、生活を成り立たせるには、社会からの要請に向き合う必要が、出てくる場合があります。でも、自分の思いとは、尊重に値するものです。社会からの要請に応じるばかりではなく、自分の思いを大切にするには、考えることの持続、表現の継続が、一つの手立てになるのではないでしょうか。

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5月14日(火)のつぶやき

2024-05-14 20:52:17 | Twitterまとめ
5月16日(木)の午前10時から、「戦争国家反対! 緊急事態条項新設反対! 明文改憲も実質改憲も許すな! 5・16国会行動」が行われます。皆様、ぜひ参加してください。よろしくお願いいたします。





「戦争国家反対! 緊急事態条項新設反対!明文改憲も実質改憲も許すな! 5・16国会行動」

5月16日(木)
10時~11時半 リレートーク 衆院第二議員会館前
戦争反対! 自衛隊統合作戦司令部を創るな! セキュリティ・クリアランス資格創設糾弾!

12時~14時 刑事手続IT化で近代司法を破壊するな! 憲法38条違反だ!
衆院第一議員会館1F 第一面談室 刑事手続きIT化を考える会議
*11時半から、会館入口で通行証(40名)をお配りします。

<行動呼びかけ文>
 4月11日の衆院憲法審査会で、自民党が緊急事態条項追加改憲の条文草案起草委員会設置を提案しました。並行して、岸田政権は、野党を巻き込んで実質改憲を進めています。既に自衛隊統合司令部を創設し在日米軍司令部とタイアップする自衛隊法改悪案や、重要経済安保情報にアクセスさせるか否かを内閣情報調査室や公安・外事警察などが内偵調査・適性審査するセキュリティ・クリアランス法案が、翼賛野党を巻き込んで衆院を通過し、参議院で審議されています。ネット空間の言論統制につながるプロバイダ責任制限法、入管法改悪、共同親権法、前歴開示制度法など戦争・治安法ラッシュです。
 後半国会では、政治資金規制法や、緊急時に食料価格の価格・流通を統制し、生産品の指示ができるようにする食料供給困難事態対策法、非常時に地方自治体への指示権を国に付与する地方自治法改悪などが審議されます。次から次へと襲う今国会の実質改憲ラッシュは異様です。さらに秋以降には、今国会上程を見送ったサイバー戦争法(能動的サイバー防御法)、刑事手続IT化法が上程されます。サイバー戦争法は、自衛態・警察が「敵地」にサイバー攻撃を仕掛け、NTTなどが「不審メール」を政府に通報・提供する盗聴全面開花の道です。また2.15法制審答申を受けた刑事手続IT化法は被疑者・被告人と弁護人の権利を剥奪します。便利になるのは警察・検察・裁判所だけです。憲法違反の電磁的記録提供命令も新設されます。国会上程を阻止しましょう。戦争・治安法反対!の声を、共にあげましょう!




『紙の爆弾』2024年6月号(鹿砦社)に、A先生の論考「事業者に従業員を監視・排除させる 日本版DBS法案の違憲性」が掲載されています。ぜひ、お読みください。


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4月29日(月)のつぶやき

2024-04-29 00:13:19 | Twitterまとめ
 現在の日本社会では、社会的強者の横暴に対して異議申し立てを可能とする諸条件が排除され、異議申し立てを行うことが困難になっています。現在の日本社会では、日本社会を、戦争ができる国家とする動きが、強化されています。


 現在、経済安保版秘密保護法という、公務員・市民の情報を経済的な安全保障という名目で、不当に管理・評価する悪法の成立が目指されています。刑事手続のIT化という、刑事手続の迅速化という名目で、被疑者・被告人の権利を抑圧しようとする、悪い法案の成立も、目指されています。自衛隊の再編成・米軍との連携を進行させ、近隣国を軍事的に圧迫しようとする動きが、強化されています。


「第13回戦争と治安管理に反対するシンポジウム」では、社会的強者の横暴に対する異議申し立てを可能とする諸条件を排除し、日本社会を戦争ができる国家にするための動きに反対することの大切さが、論じられました。


 現在の日本社会では、自分が相手や、他の人間と連帯して、共通のものとしての権利を模索して、実現しようとする意思が弱くなっています。自分でできることを、自分で可能とすることが大切な局面はあります。ですが、自分が相手や、他の人間と連帯して、共通のものとしての権利を模索して、実現する意思を持って、努力することによって、出てくる、言葉や論理、熱意は、存在します。

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4月11日(木)のつぶやき

2024-04-11 21:57:30 | Twitterまとめ
4月21日(日)の午前11時から、文京区民センターで、「第20回救援連絡センター定期総会」が行われます。皆様、ぜひ参加してください。よろしくお願いいたします。




「第20回救援連絡センター定期総会」

日時 4月21日(日) 午前10時30分開場
午前11時定期総会開会 12時30分終了

(休憩・昼食後)第二部 講演、闘う現場からの発言
軍事ジャーナリストのMさんの講演「ここまで来た日本の防衛力」

会場 文京区民センター3A室



現在、「なにぬねノンちゃんねる」のyoutubeで、評論家のAさんと、刑法学者のA先生の、重要経済安保情報秘密保護法案についての対談の様子の動画が視聴できます。ぜひご覧ください。

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「目標」

2024-04-06 20:52:56 | 私の支援論
 日本社会で生きる人間は、目指す目標が見出せない状況のなかで、当面、自分の仕事や生活を成り立たせることが求められるという、苦しい状況にあります。どうすれば、良いのでしょうか。


 目標が見出せない、ということは、目標を設定して、目標を実現するために努力しても、自分が生きる状況を改善できる、という見通しを持つことが困難だ、ということでもあります。一方、目標を設定して、目標を実現するために努力をした方が良い、という論理は、社会に存在しています。


 A氏の『福祉の哲学 改訂版』(誠信書房、2008年)では、社会において目指す目標が見失われている状況に対して、人間の要望に応じる社会としての、福祉社会を生み出すことが大切だと論じられています。


 自分が目指す目標を持つこと、自分の要望を表現すること、は、関わりを持っています。自分の目標があることによって、自分はこうしたい、自分はこうしてほしい、という要望を表現することが可能になる場合が、あるからです。一方、自分の意欲が低下すると、目標を持つことや、要望を表現することが、困難になることがあります。相手の要望を聞き取り、他の人間の協力も得ながら、要望を実現していくための実践が、求められています。

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