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新刊紹介:『小説・特定秘密保護法』 北沢栄著 産学社刊

2014年12月05日 | 書評(政治経済、歴史、自然科学)
新刊紹介 『小説・特定秘密保護法』 北沢栄著 産学社刊


 「逮捕者第一号は、あなたかも知れない。この法律は、もう施行されている。」

(あらすじ)

 フリージャーナリストの今西護は全国紙に載った青森発交通事故のベタ記事に注目し、米軍三沢基地に米国の次世代最新鋭戦闘機 F35が間もなく導入され、自衛隊に早期配備される動きをつかむ。一連の取材から、 F35の強みとされるステルス性能の秘密は、機体に埋め込んだカーボンファイバーにあり、その製造元が日本メーカーであることを突き止めて、報道を開始する。

 折から、特定秘密保護法を立ち上げるため、政府の先導役となった「影の男」が大手マスコミ首脳への働きかけなど裏工作を活発化させる。悪評高かった同法の受け入れを国民に納得させようと、影の男はインパクトの強いスパイ活動とかテロ活動が秘密保護法違反の第一号逮捕にふさわしいとの結論を得る。

 公安警察が監視の目を光らせる中、警視庁の捜査官・戸原剛が米盗聴システム「エシュロン」の NSA (米国家安全保障局)当局者と協力し、今西と、 F35報道のきっかけを作った全国紙青森支局の記者、鮎川由美に捜査の手を伸ばす。秘密保護法施行に伴い、映画「沖縄の春」を制作中の映画監督、福島第一原発で働く東電孫請け作業員が捜査線上に次々浮上してくる。 F35の製造に関与した日本メーカーの下請けのエンジニアもブログで特定秘密を明かして、不審の死を遂げる。

 舞台裏では、秘密法の適用の仕方について官邸トップと官僚の検討が進む。公安当局が、劇的な「第一号逮捕」に向け動き出す。

 今西の自宅に公安警察が訪れ、今西は警視庁に任意同行のあと逮捕される。「特定秘密保護法違反第一号」として中国のスパイ容疑などで、逮捕が大々的に公表される。(今西の友人の中国人実業家が共産党員だったため、当局が疑いをかけた。)だが、漏らした特定秘密の内容は明らかにされない。

 第一号逮捕の政府発表に、米国のオバマ大統領は「日本政府の法運用への真摯な取り組みを評価する」とコメントした。尖閣海域では日中の戦闘機が空中衝突する事故が発生していた。

 鮎川(この時、鮎川は今西と婚約していた)は自らのブログにこう書いて発信した。

「これは超国家主義対自由な表現・真実を求める個人との歴史的な戦いだ。今西は戦場ジャーナリストなのだ。」
 

 今西は「法廷でどちらが正義かを必ず明らかにする」と司法への信頼を鮎川に語り、勇気づけるのだった。


      *著者から頂いた出版社のチラシを要約しました。*


 本書は特定秘密保護法施行日の、2014年12月10日に緊急出版されました。全国の主要書店・ネット書店発売されます。

 取材、問い合わせ


 産学社 03-6272-9313(『小説・特定秘密保護法』担当)
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