UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

すこし早いのですが、八月や・・・

2017-07-13 01:16:20 | 日記

まだ梅雨はあけていませぬが、もうしばらくすると八月、八月といえばGGIはついこの俳句を思い出します

《八月や六日九日十五日》

説明は不要でありませう、この句の作者についてはどうも諸説紛々のようであります。わが長兄も、ずいぶん以前に語っておりました

「この俳句を作って友人たちに紹介したら、そんなもの俳句じゃないとけなされた。それででは俳句であるか、俳句でないか、知り合いの俳句の先生が営んでいる飲み屋さんにいって聞いてみようということになった。友人たちといっしょに俳句の先生を訪ねたら、先生、『八月や六日九日十五日』と何度も何度も口の中でつぶやいてからややあって、これはまぎれもなく俳句です、との宣告。それで鼻高々であったんやけれど、しばらくして、この俳句、果たしてオレが作ったのかなあ、誰かから聞いたのかもしれない、いや、どこかで目にしたのを、自分が作ったのだと思い込んでいただけかもしれんと、だんだん自信がなくなってきた・・・」

ネットさんなどにはこの句の作者について、名前をはっきり書いたものもあるのですが、どうもいろんな所でいろいろな人がこの句を思いついたのではないか、というのがGGIの推測です。

八月十五日はいまさら言うまでもなく終戦(敗戦)の日なのですが、一昨年の十二月に惜しくも他界された野坂昭如氏の著作に《「終戦日記」を読む》という作品があります(2005年:日本放送出版協会 / 2010年:朝日文庫)。

著名な作家などを含む様々な人々の終戦時の日記を集め、読み解いた、最後まで先の大戦にこだわった野坂氏らしい、なかなかの力作です。

この本の第一章には、「八月五日、広島」と題して、ある人物の日記が紹介されています。以下に原文の通りに引用いたします。

《八月五日(日) 晴れ

 学校

  家庭修練日。

 家庭

  起床 六時  就床 二十一時  学習時間 一時間三十分  手伝い 食事の支度

  今日は家庭修練日である。昨日、叔父が来たので、家がたいへんにぎやかであった。「いつも、こんなだったらいいなあ」と思う。明日からは、家屋疎開の整理だ。一生懸命がんばろうと思う。》

野坂氏は次のように説明を書き加えています。

 広島県立第一高等女学校一年、森脇瑶子さんの日記の最終章。高等女学校一年は、今の中学一年に当たる。その一学期を終え、本来なら夏休みに入ったところ。

  翌六日、家屋疎開の整理作業中、現在、「核弾頭」と、あっさり表され、ミサイルとセットになって記号化され、そのもたらす戦禍について、想像力の働かない原子爆弾、アメリカ側のニックネームは「リトルボーイ」によって殺された。

  作業に従事していた、数えでいえば十四歳の少女二百数十名。八割が即死、残りの生徒も七日朝までに亡くなった(・・・)

 瑶子さんと同じように、五日で、日記を断たしめられた犠牲者は数多くいたろう。ぼくは、偶然目にしたこの日記の、最後の文字、「一生懸命がんばろうと思う」に、胸がつまった。

そして、野坂氏はまえがきの最後に次のように記しています。

 日本人は、戦争を伝えていない。「しょうがなかった」で済ませようとしている、それも良い、しかし体験者は、もはや七十歳以上だが、後世に語りつぐべきだ。まさに死なんとするや、その声は、片寄っていようと、「良し」と考える。

 作中、森脇瑶子さんを別に、敬称は略した。瑶子さんだけは、どうしても「さん」付けになってしまう。判って戴きたい。

GGIはこの野坂氏の一文を読んでいて、長崎原爆投下前日の八月八日の市民の暮らしを見事に描き切った井上光春氏の小説「明日」のことを思い出しました。

野坂昭如と井上光晴はスタイルをまったく異にする作家でしたが、両氏はともに私たちが生きてきた時代を確かな目で見つめつづけた、世界に通じる作家であったとGGIは確信しています

(井上光春の「明日」については以下のサイトに記していますので、よろしければご覧ください)

http://blog.goo.ne.jp/ugugggi/d/20160808

今日の写真は《「終戦日記」を読む》(文庫版)の表紙を撮ったものです。よろしければクリックしてご覧になってください

なもあみだぶ、なもあみだぶ、なもあみだぶ

グッドナイト・グッドラック!

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