上山法律事務所 TOPICS

業務の中で・・・報道を見て・・・気になった話題を取り上げます。

特殊詐欺事件 受け子役 無罪判決  福岡地裁

2016-09-13 | 刑事

丸田裁判官 判断されております。

共謀 加担 の時期が控訴審で争われるのでしょうか。


毎日新聞の記事からです。

※引用

<特殊詐欺>「だまされたふり作戦」受け子無罪 福岡地裁


 特殊詐欺事件でだまし取る現金の受け取り役である「受け子」として、詐欺未遂罪に問われた兵庫県尼崎市の会社員男性(35)に対し、福岡地裁(丸田顕裁判官)は12日、無罪(求刑・懲役3年)を言い渡した。男性は福岡県警の「だまされたふり作戦」で逮捕されたが、丸田裁判官は「被告は被害者がだまされたと気づいた後に加担しており、罪に問えない」と判断。捜査側に対しては「『だまされたふり作戦』の有効性は否定しないが、捜査は慎重に行うべきだ」と付言した。

 男性は氏名不詳者と共謀して福岡県内の80代女性に対し、ロト6に必ず当選する特別抽選に選ばれたと誤信させ、参加するには金が必要などとして昨年3月25日に現金120万円をだまし取ろうとしたとして起訴された。

 判決によると、女性は県警に相談して同月23日にだまされたふり作戦に協力し、同24日に指定された大阪市内のマンションに現金が入っていない荷物を配送。男性は翌25日に荷物を受け取ったところを現行犯逮捕された。

 丸田裁判官は「被告が荷物を受け取るよう指示を受けたのは24日以降だった」と認定。「被告の加担後は、だます行為は行われておらず、荷物を受け取った行為は詐欺未遂の構成要件に該当しない」と結論づけた。検察側の「被告は事件以前にも受け子をしており、包括的共謀が成立する」との主張には「指示役の男と被告との間に指揮命令系統やマニュアルが存在していた事実はなく、詐欺行為が組織化されたと言えない」として退けた。

 福岡地検の吉田誠治次席検事は「上級庁と協議の上、適切に対応したい」とコメント。男性の弁護士は「刑法の原則に沿って判断した判決だ」と評価した。
 ◇捜査困難化も

 園田寿・甲南大法科大学院教授(刑法)の話 従来の特殊詐欺の受け子の裁判では、共同正犯の認定は無理でもほう助は認めるケースが多かったが、無罪は異例だ。検察側は当然控訴するだろうから、上級審で覆される可能性もある。判決を受けて、詐欺グループが巧妙に受け子への依頼の仕方を変える可能性もあり、捜査は難しくなるかもしれない。
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無罪判決

2016-08-31 | 刑事
アウトドア用品万引事件 40代男女に逆転無罪判決


被害品が発見されていないのに起訴したんですね。

映像からとあるので現行犯ではないのだろうと思いますが
店には盗難防止のセンサーとかはなかったのでしょうか。

虚偽自白の可能性があると判断したことは大きな意味がありそうです。

※引用

アウトドア用品万引事件 40代男女に逆転無罪判決

 ホームセンターでアウトドア用品を万引したとして、窃盗罪に問われた大阪府内の男性会社員と同居する女性(いずれも40代)の控訴審判決公判が30日、大阪高裁で開かれた。福崎伸一郎裁判長は「犯罪の証明が十分でない」として、懲役1年6月、執行猶予5年の有罪とした1審大津地裁判決を破棄、2人に無罪を言い渡した。

 2人は共謀し平成26年6月、滋賀県草津市のホームセンターで、アウトドア用品のバーナーを盗んだとして起訴された。男性は一貫して無罪を主張。女性は捜査段階で自白したが、公判では否認し、「認めなければ帰れないと思った」と説明していた。

 1審判決は店内の防犯カメラ映像と保安員の目撃証言から2人の有罪を認定したが、高裁判決は盗品とされたバーナーが発見されていないことを踏まえ「防犯カメラの映像では犯行を断定できない」と指摘。保安員の証言も「事実と整合しない内容があり、信用性は高くない」と判断した。女性の自白については「精神的圧迫などから、虚偽の自白をした可能性は十分考えられる」とした。
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虚偽自白

2016-08-29 | 志布志公選法違反事件・国家賠償訴訟関連
虚偽自白、解析ソフトで見抜く 冤罪防止に新たな武器 立命館大、「供述分析」を進化


虚偽自白 という言葉自体がなかなか 理解しにくいでしょうね。


確かに、供述経過の分析結果をグラフ化すると分かりやすいですね。

あとは、裁判員裁判とかだと裁判員に結果としてのグラフを
理解してもらえるかが問題点として残りそうですね。

志布志事件の影響というか副産物ですね。

録音録画から分析するとなると、弁護側は信用性について供述内容を問題にするので
実質証拠の問題とは抵触しないのだろうか。

産経新聞の記事からです。

※引用

虚偽自白、解析ソフトで見抜く 冤罪防止に新たな武器 立命館大、「供述分析」を進化

 捜査機関が取り調べの際に作成した供述調書をパソコンで解析することで、供述の真偽を判断する取り組みが立命館大(京都市)で進められている。特定の単語が現れる頻度や供述の傾向を、市販の言語解析ソフトで分析。供述の変遷がひとめで分かるようにグラフ化することができる。再審無罪が確定した大阪市東住吉区の女児焼死火災のように、冤(えん)罪(ざい)事件では虚偽の自白に基づいて有罪とされたケースが多い。こうした自白の信用性が争点となる事件での活用が見込まれ、刑事弁護に携わる関係者は「冤罪防止の武器になる」と期待している。

 1000枚を数分で分析

 供述を心理学的に検証する手法は「供述分析」と呼ばれ、刑事司法分野の研究領域の一つになってきた。これに情報処理の技術を取り入れたのが立命館大政策科学部の稲葉光行教授(情報学)だ。

 今年4月には立命館大を拠点に、無実の可能性がある事件を支援する「えん罪救済センター」が発足。稲葉教授は代表として、さまざまな事件の供述分析に当たっている。

 そもそものきっかけは、平成15年に行われた鹿児島県議選をめぐる選挙違反冤罪事件(志布志事件)で無罪となった12人が、国に損害賠償を求めた訴訟に関わったことだった。事件の過程では鹿児島県警の連日にわたる過酷な取り調べの結果、買収を認める虚偽の自白をした人も複数いたことから、訴訟では取り調べの違法性や虚偽自白に至った経緯を明らかにする必要があった。

 稲葉教授の解析はまず、文字認識ソフトを使って、紙の調書をパソコンに読み込むところから始まる。A4判1枚につき、読み込み時間は3秒程度だ。

 そのうえで、パソコンに取り込んだ調書の文字データを言語解析ソフトにかける。志布志事件の12人の調書は、A4判で1人当たり約千枚にも上ったが、調書中に頻出するキーワードを抜き出すのにソフトが要した時間は、それぞれわずか5分ほどだった。

 頻出の単語抽出

 ある女性の調書では、「お金」というキーワードを、「お金−もらう」「お金−もらわない」という自白と否認の言葉の組み合わせで抜き出してグラフ化。女性が自白と否認を繰り返した経緯が、具体的な日時や回数とともに浮かび上がった。

 さらに、女性の供述が自白と否認との間で揺れた原因の一端も示すことができた。

 ソフトは頻繁に出てくる単語として「頭」という名詞を抽出。警察から容疑をかけられて「頭が真っ白になった」。自白を迫る検察官と、真実を供述するよう説得する弁護人との間で板挟みになり「頭が痛い」。こういった否定的な文脈で計30回使われていた。

 稲葉教授によると、「混乱していて自発的になされた自白ではないことが明らかになった」といい、分析結果は訴訟の証拠として提出された。

 可視化への活用も

 志布志事件の公判と民事訴訟のいずれも担当した野平康博弁護士(鹿児島県弁護士会)は「取り調べの録音・録画(可視化)が全面施行されたときには、この分析手法が冤罪を防ぐ有効なツールになる」と話す。

 5月に成立した改正刑事訴訟法では、裁判員裁判対象事件と検察の独自捜査事件で、取り調べの全過程の可視化を義務付けた。同法が施行されれば取調室で交わされた一問一答のやりとりが、映像や音声とともに法廷で審理される機会も増えるとみられる。簡潔にまとめられた調書と違って、生の言葉のやり取りを言語解析ソフトにかければ、事件の本質にさらに近づくことができる。

 稲葉教授は「現時点では音声を文字化するソフトの性能に限界があるが、将来的に性能が向上すれば、取り調べのすべてを瞬時に分析することも可能になる」と話している。
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控訴審判決確定へ  志布志事件たたきわり国賠  

2016-08-18 | 志布志公選法違反事件・国家賠償訴訟関連
志布志事件、訴訟終結へ 住民側も上告せず


志布志事件のたたきわり国賠 原告側も上告しないということで控訴審判決が確定することになりました。

先日、県側の上告断念の段階でお疲れ様と書いてしまいましたが、これで訴訟終了ですね。

原告の皆さん、関係者の皆さん、本当にお疲れ様でした。


※引用

志布志事件、訴訟終結へ 住民側も上告せず

 2003年の鹿児島県議選で公職選挙法違反罪に問われた被告全員の無罪が確定した「志布志事件」をめぐり、起訴されなかった住民が県に損害賠償を求めた訴訟で、住民側は17日、全員への賠償を命じた福岡高裁宮崎支部の控訴審判決を受け入れ、上告しない方針を決めた。県警も16日に上告断念を発表しており、判決が確定する。

 無罪になった元被告や起訴されなかった住民らは捜査の違法性を訴えて4件の民事訴訟を起こしたが、いずれも住民側の勝訴で終結することになった。

 5日の控訴審判決は、長期間、朝から晩まで続いた県警の取り調べを「社会通念上、相当と認められる限度を明らかに逸脱している」と認定。控訴した6人全員に計595万円を支払うよう県に命じた。

 鹿児島市で会見した住民と弁護団は、控訴審判決を受け入れる理由について、取り調べの違法性を全員について認めたこと、志布志事件から13年以上が経過し高齢化した住民の「苦しみからの解放」を挙げた。

 ただ、判決については「事件が存在せず、捜査着手段階の嫌疑なき取り調べの違法を認めなかったのは極めて問題」と指摘した。

 また、県警に対しては住民に直接謝罪するよう求め、同様の被害者を出さないよう全事件での取り調べの可視化を国に求めた。

 一方、県警は16日に上告断念を発表する際、住民に一定の嫌疑があって捜査を始めたことが認められたなどと理由を説明。直接の謝罪については「コメントは控える」と述べた。

     ◇

 〈志布志事件〉 2003年の鹿児島県議選で初当選した県議が、妻らと共謀して同県志布志市で投票依頼のための買収会合を開き、住民との間で計191万円の授受があったとして、県警が15人を公職選挙法違反容疑で逮捕。13人を鹿児島地検が起訴した。鹿児島地裁は07年、12人に無罪を言い渡し(1人は公判中に死亡)、検察は控訴せず無罪が確定した。取り調べの際、家族らの名前を書いた紙を踏ませる「踏み字」、警察が描いた事件の構図通りに強引に容疑を認めさせる「たたき割り」といった捜査手法が問題化した。
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上告断念  たたきわり国賠

2016-08-16 | 志布志公選法違反事件・国家賠償訴訟関連

県警が上告断念の発表を行ったということです。

原告の皆様、本当にお疲れ様でした。


時事通信の記事からです。

※引用

県警が上告断念=鹿児島県議選訴訟

 2003年の鹿児島県議選をめぐる公選法違反事件で、起訴されなかった同県志布志市の住民6人が県警の違法な取り調べで苦痛を受けたとして、県に損害賠償を求めた訴訟で、県警は16日、全員に対する賠償を命じた福岡高裁宮崎支部判決について、上告を断念すると発表した。

 県警は「憲法・判例違反が見当たらないことや、訴訟の長期化による負担回避を理由に上告をしない」と説明。有馬晋作首席監察官は「引き続き、緻密かつ適正な捜査の徹底に努める」とコメントした。

 福岡高裁宮崎支部は5日、自白の強要など捜査の違法性を認定した上で、6人全員に対する計595万円の賠償を県に命じた。
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たたき割り 国賠 控訴審判決

2016-08-05 | 志布志公選法違反事件・国家賠償訴訟関連

福岡高裁宮崎支部 で たたき割り国賠の控訴審判決が出されました。

一審勝訴の控訴人も増額し、一審敗訴の控訴人にも賠償が認められたということです。

それにしても、事件からはもう13年が経過しています。


毎日新聞の記事の引用です。

※引用

<志布志事件>6人全員の賠償認定 鹿児島県警捜査「違法」

 2003年の鹿児島県議選を巡り被告全員の無罪が確定した公職選挙法違反事件(志布志<しぶし>事件)で違法な取り調べを受けたとして、起訴されなかった住民が県に損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、福岡高裁宮崎支部(西川知一郎裁判長)は5日、控訴した6人全員の訴えの一部を認め、県に計595万円の賠償を命じる判決を言い渡した。

 西川裁判長は県警の取り調べについて「大声で怒鳴りながら机をたたき乱暴な口調で非難して厳しく詰問したりするなど、社会通念上相当と認められる限度を逸脱している」と違法性を認定。1審で訴えの一部が認められた女性2人の賠償額を約3倍の各115万円に増額し、1審で訴えを退けられた4人についても105万〜60万円の支払いを県に命じた。

 1審では、任意捜査や逮捕の末、起訴されなかった住民7人が、長時間にわたるなど県警の強引な取り調べで心身に苦痛を受けたとして、県に計2310万円の損害賠償を請求。鹿児島地裁は昨年5月、うち3人について「容疑が十分でない逮捕や限度を超えた取り調べがあった」として訴えの一部を認め、県に計184万円の支払いを命じた。だが、他の4人については、取り調べ状況について「証言が変わったり、不自然だったりする」などとして訴えを退けた。

 この4人を含む6人が1審判決を不服として控訴。「1審判決は任意捜査の限界を超えた違法な自白強要を是認した」と主張し、県側は「捜査は適正に行われた」と反論していた。

 志布志事件で起訴された13人全員(うち2人は死亡)については本人や遺族の賠償請求に対し、鹿児島地裁が総額5980万円の支払いを命じた判決が確定している。
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弁護士法人かごしま  上山法律事務所  夏季休暇   お盆休み の  お知らせ

2016-08-05 | 事務所からのご案内




皆さま、いつもお世話になっております。

上山法律事務所では、次のとおり夏期休暇 お盆休み を取らせて頂きます。


 平成28年8月12日(土)から 平成28年8月15日(月) まで  お盆休み


業務再開は平成28年8月16日(火)からとなります。

何かとご不便をおかけいたしますが、よろしくお願いします。

メール、留守番電話での対応はできると思いますが、返信、折り返しが遅くなった場合には、ご容赦ください




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パワハラ

2016-08-02 | 労働
パワハラ休業訴訟で和解、福井地裁 JA福井市南部と男性幹部


パワハラの事案です。
和解成立なので、詳細な主張等は分かりません。
損害賠償請求訴訟ですが、労務関係は継続するでしょうからいろいろとまだ整理すべきことが残ります。

福井新聞の記事からです。

※引用

パワハラ休業訴訟で和解、福井地裁 JA福井市南部と男性幹部

 JA福井市南部の男性幹部(55)が、パワーハラスメントや過重労働で休業を余儀なくされたとして、同JAに約620万円の損害賠償を求めた訴訟は1日、福井地裁(佐藤志保裁判官)で和解が成立した。原告側によると、JA側が男性に約565万円を支払う内容。

 訴状によると、指導経済部長だった男性は2013年の組織改編で業務が増えた上、組合員からの債権回収も担当。回収が滞ると当時の理事長から「いい学校を出ているのに本当に仕事ができない」と叱責(しっせき)を受けた。同年末から休業を強いられ、14年3月にうつ病と診断された。

 福井労働基準監督署は15年9月、労災と認定していた。

 JA福井市南部は「職員の待遇改善に努め、労災が起きないよう取り組む」としている。
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著しく不適切な事案

2016-07-20 | 民事
手術後後遺症で逆転敗訴=一部賠償命令の二審破棄―最高裁


「患者が適切な医療を受けられなかった場合に医師が責任を負うかどうかは、その行為が著しく不適切な事案に限って検討する」

原告は「その行為が著しく不適切な事案」  に該当することを主張立証せよ  ということか。

その基準は?

時事通信の記事からです。

※引用

手術後後遺症で逆転敗訴=一部賠償命令の二審破棄―最高裁

 東京都台東区の病院で脳の外科手術後に後遺症が残った新潟市の男性(48)が、病院側に損害賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第3小法廷(山崎敏充裁判長)は19日、一部賠償を認めた二審判決を破棄し、請求を棄却した。男性側逆転敗訴が確定した。

 判決によると、男性は2009年に手術を受けた直後に脳内出血し、手足の筋力が低下するなどして日常生活で介護が必要な状態となった。男性側は、医師らは出血の兆候が出た時点でコンピューター断層撮影(CT)検査をすべきだったのに怠ったとして提訴した。

 一審新潟地裁は請求を棄却。しかし、二審東京高裁は医師が注意を怠ったと認定した上で、男性は適切な治療を受けられず精神的苦痛を受けたとして、5000万円の請求に対して1100万円の賠償を命じた。

 これに対し第3小法廷は「患者が適切な医療を受けられなかった場合に医師が責任を負うかどうかは、その行為が著しく不適切な事案に限って検討する」と指摘。男性の場合は医師が経過観察を続けるなどしており、不適切なケースに当たらないと判断した。 
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女児の傾向

2016-07-20 | 民事
小2に飛び降り強要、小4両親に1千万円賠償命令


女児の傾向を気づいていない  ということがあり得るのだろうか。

先日の高齢者障害者委員会と社会福祉士会の協議会で監督義務者の責任を議論しただけにとても考えさせられる記事です。

両親の免責の要件はどのように考えるべきなのか?


朝日新聞の記事からです。

※引用

小2に飛び降り強要、小4両親に1千万円賠償命令

 東京都内の小学校に通っていた当時2年生の女子児童が2013年、同じ小学校の4年生の女子児童に命じられてマンション屋上から飛び降り、重傷を負ったとして、2年生の女児と両親が4年生の女児の両親に3千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、東京地裁であった。小野瀬厚裁判長は4年生の女児の両親に監督義務があったと認め、約1025万円の支払いを命じた。

 判決によると、13年1月、当時10歳だった4年生の女児は、8歳だった2年生の女児が学校の前で縄跳びを振り回しているのを注意。さらに説教しようと9階建ての自宅マンションの屋上(高さ約26メートル)に連れて行き、「飛び降りろ。ここから落ちて死んでしまえ」と言って飛び降りさせた。2年生の女児は木の枝に当たるなどして一命は取り留めたが、肋骨(ろっこつ)や足の骨などを折る約11週間の重傷を負った。

 4年生の女児は重度の難聴で両親は専門のクリニックに通って育て方の指導を受けていた。また、事件後に社会性の乏しさなどがみられる広汎(こうはん)性発達障害と診断された。

 判決は、年齢や障害などを考慮して、4年生の女児に責任能力はなかったと判断。その上で、両親の監督義務について「専門家に相談するなど子育てに相当の努力を払った」と認める一方、「他者が思い通りに動かないと怒りを持つ女児の傾向に気づいておらず、対応は不十分だった」として賠償責任を負うと判断した。
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