東宝超兵器の元祖はマーカライトファーブ

 映画シン・ゴジラが記録的なヒットを飛ばしている要素の1つに
リアルさが挙げられるのだが、リアルさゆえに東宝特撮名物の新
兵器が登場しないにも拘わらずである。

 54ゴジラには最終的にゴジラを倒すオキシジェン・デストロイ
ヤーが登場したぐらいだし、翌年のゴジラの逆襲や56年のラドン
でも基本的に通常兵器のみでの勝負だった。

 東宝特撮の超兵器デビューは57年の地球防衛軍である事は間違
いない。

 基本的に特撮映画の場合は怪獣や侵略者に対し通常兵器で攻撃
するものの攻撃が通じずに撃退され開発された超兵器が登場する
というのが定番のパターンになっているが、その元祖が地球防衛
軍だというのは間違いないし定番パターンを生み出した作品だ。

 地球防衛軍に登場する超兵器は空中戦艦のα号とβ号から始まり
第2β号はミステリアンの要塞を焼き払う電子砲を装備して止めを
刺すのだが、何といっても強烈なインパクトを持つのが直径200
mの巨大なパラボラからミステリアンの光線と同等の光線を発射
するだけでなく敵の光線を反射して撃ち返す兵器である。

 全部で3台配備され3か所から攻撃してミステリアンの要塞にダ
メージを与える兵器だったが、これをきっかけに東宝特撮作品に
は宇宙大戦争の熱線砲を搭載した宇宙船のスピップ号が登場する
しモスラでもモスラの繭を焼き払う原子熱線砲という流れが出て
来るわけだ。

 こうしてみると地球防衛軍こそが東宝特撮作品の流れを作った
わけで、シン・ゴジラはその流れを久しぶりに壊したという事に
なる。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
こういうことじゃないですか (アンジェラマオ)
2016-09-06 03:53:18
そういったありえない兵器とか出すと設定上嘘が二つになってしまう。大怪獣が現れると言う嘘に対して秘密兵器という嘘で対抗したら、嘘が1つ増えて話が白ける感じになると庵野総監督は思ってたんじゃないでしょうか?
 
 
 
リアルに拘ると (こーじ)
2016-09-06 22:34:44
>アンジェラマオ様
 リアルに拘るとそうなるのでしょうね。

 マーカライトファーブのような兵器は今考えても現実味のない兵器ではあります。
 
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