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若者と娘をめぐる民俗

宇和海沿岸のある自治体の古い広報誌を眺めていて見つけた記事。
『広報(某)町』第35号、昭和34年9月20日発行 より。

若者・婚姻に関する民俗や、世代間の意識の差などが読み取れて興味深いので紹介しておく。

悪い習慣 夜ばいについて 駐在所から
大空に人工衛星が飛んでいる時代に、まだこんな習慣が残つていると驚きます。それは俗に「夜ばい」と呼ばれている悪い習慣です。八月中に、届出のあった夜ばいは、四件ありましたが、未届けのものは、これの何十倍もあるでしょう。夜ばいに入つた青年に、将来を注意したところ「夜ばいは青年に与えられた特権」と思つているようでした。不思議に思つて、だんだん聞いて見ますと、その青年の母親が「私の娘頃も、よく青年が来てくれたものだ」と話していたことがわかりました。その青年は、「娘は、青年の来ることを楽しみにしているもの」と思いこんで、夜ばいの常習者となつたのです。母親の考えのない一言が、青年をあやまらせたのです。心すべきことと思います。夜ばいは、住居侵入と云う犯罪です。笑つてすまないことになりますから、皆の力で、この悪い習慣を改めるようにいたしましょう。

以上、地元の駐在所の巡査が書いた文章である。
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