若葉と青葉と紅葉と・・・

少年時代の友達と楽しかった遊び。青春時代の苦い思い出。社会人になっての挫折。現代のどん底からはいあがる波乱万丈物語です。

若葉と青葉と紅葉と・・・

2017-07-11 09:57:38 | 日記
第三話【崩れる神話】


商業高校時代からの友達だった、高柳を頼り仕事の相談をした。
「仕事を探しているんだけど、俺に合ったのがないんだよな」
「俺も、前の会社を辞めて、やっとのことで今の会社に就職できたんだよ」
「申し訳ないんだけどさぁ。俺も、お前のところに混ぜてもらえないかなぁ」
「そうかよ。なら 社長に聞いてみるよ」
「悪いなぁ。宜しく頼むよ」
「社長。俺の友達が入社したいらしいですかど、面接をしてもらえますか」
「高柳くんの友達ならいいよ。明日にも連れてきてみな」
その夜に、自宅に高柳から電話が来た。
☎“リンリ~ンリンリ~ンリンリ~ンリンリ~ン”
“もしもし”
「俺」
「どうだった」
「明日午前10時に来られるか」
「雇ってもらえそう」
「とりあえず、面接するみたいだよ」
「会社何処にあったけ 」
「御茶ノ水だよ」
「そうかぁ 御茶ノ水なら昔高柳とダービニースのアルバイトをしていたから分かるよ」
「そうだったな。そっちの湯島と反対側だから」
「そぉぅ それで駐車場はあるの」
「ないから電車で来て」
「わかった」
「そうだ。京葉道路側だから、小川町駅で降りてなぁ~」
「それなら 東西線で行くよ」
「電話番号教えるから、着いたら電話して」
「分かった」
次の日、9時50分に会社に着いた。
矢田武司社長に合い、履歴書だけ見て簡単な面接を受けた。
「中さん、明日から来られるかい 」
「はい< 」
「うちは、地質調査の仕事だから、現場は地方が多いんだよ」
「そうですか」
「一度現場に出たら、一ヶ月は帰れないけど大丈夫かい」
「はい。大丈夫です」
「10人足らずの小さい会社だけど、親方日の丸だから潰れる事はないよ」
「へぇ~ そうですかぁ~」
「だから、安心して働いていいよ」
「ところで、地質調査 て、どうゆう仕事ですか 」
「現地に行けば分かるよ」
・・・ニャハハハハハハ!!!!・・・
――!?――
一年間続けたが、仕事が入ると、社長に言われた通り一週間か一ヶ月は家に帰れなかった。
仕事がないときは、一ヶ月でも自宅待機だった。
「俺は、一体、何をやっているんだろう 」と疑問が出て、一年で退職した。

一度退職して再入社した松島さんを近所の赤ちょうちんに誘い、イースト㈱に再入社する事を頼んだ。
「松島さん、俺、また、イーストに戻りたいんだけど」
「ふぅん~」
「太田課長に話をしてもらえますか」
「そう 今の仕事はどうするの」
「入社が出来れば辞めますよ」
「会社の方には問題はないの」
「ただの 人夫みたいなものだから、いてもいなくても同じなんですよ」
「それで、まだ辞めてないわけだね」
「そうです」
「いいですよ」
「よろしくお願いします」
「まだ、わからないから、今の仕事は辞めないでね」
「はい 」
次の日夕方に松島さんから電話が来た。
“もしもし”
「俺」
「どうでした 」
「明日、午前11時に麻布店に来るようにとの事だよ」
「わかりました」
「頑張ってなぁ」
「有難うございます」

「久しぶりだな。太ったんじゃないか」と太田課長が言った。
「はい。昔と違い健康な暮らしをしていたんで」
「他人の釜の飯はどうだった 」
「何社か仕事を変えて、最後に地質調査の仕事をしていたんですけど、出たら出っぱなしで自分の時間が持てなかったので、こんなことでいいのかなと疑問が出て辞めることにしました」
「そうか。少しは、大人になったんだな」
・・・!?・・・
「それで、何時から来られる」
「はい。来週月曜日から大丈夫です」
「そうか。元の席はないから、一から出直す積りで働けよ」
「はい<―― 有難うございます」
出社早々、本社総務人事課の古賀課長に呼ばれた。
「中くんは、一度退社しているので給料体系は、辞めた時からになります」
「そうですか」
「勤務地は、従来通り麻布店業務課でいいですね」
「はい いいです」
何となく、惨めな気がしたが、武者修行をして戻って来たと思えば、少しは気が楽になるかと、開き直り働くことにした。

「かぁちゃん。矢田工業は辞める事にしたよ」
「そうなの これからどうするんだい」
「また、イーストで雇ってくれるって言うから戻ることにしたよ」
「良かったじゃないか。やはり、東京で仕事をした方がいいよ」
「うん」
「それで 何時から、出社するんだい」
「来週月曜日から行くよ」
「今までと違い、朝早く起きないとダメだね」
「うん 6時半の起きで、7時半に出るよ」
「それなら こっちに来て、朝、食べてから行きな」
「うん。これで、いつもと同じになったなぁ」

かぁちゃんは、家族が離れ離れになる事は好きでなかった。
就職して、初めてもらった給料から、5千円だけ抜いて、給料袋もと渡していた。
なので、かぁちゃんがどう使おうと任せていた。
15年後、家を建てる事が出来たので、全部貯金してくれていた。
一人暮らしになって、20年経っても小遣いは5千円だった。
遊ぶのに足りない、飲む、打つ、買うは会社の金で補填していた。
昔取った杵柄で業務課での仕事も辞めた時の戻ると、一ヶ月も経たないうちに元の悪太郎に戻った。
「少しは、反省して、心を入れ替え腐った性根が治ったかと思ったけど――
出来の悪い子ほど可愛いものだから面倒見る他ないか」
“へぇ へぇ へぇ~”
ジャンル:
小説
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