透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

松本清張

2018-01-24 | A 読書日記

■ 松本清張は私を読書好きにしてくれた作家。中学2年生の時と記憶しているが、『砂の器』を読んだ。松本清張の代表作で映画にもなり、テレビドラマにもなった作品だが、こんな面白い小説があるんだ、と感動したことを今でも覚えている。このことは既に何回も書いた。




先日、行きつけの書店でこの本を見つけて迷うことなく買い求めた。『松本清張「隠蔽と暴露」の作家』は作家論・作品論。松本清張の作品を「戦争」、「政界、官界、 経済界」、「オキュパイドジャパン(占領下日本)」など、いくつかのジャンルに分け、それぞれの代表作を何作か取り上げて作品論を展開している。

**一見穏やかでなにごともないような日常からときおり立ち上がる「何故だろう、何故だろう」という疑問を入口に、人と社会と国家の秘密、(中略)政財官界の汚職、疑獄、国家規模のたくらみ、重大機密、戦争に関係する過度の機密保護まで、さらには国家間の密約やグローバル化する世界での経済的不正、政治的謀略までをも、その幾重もの隠蔽と黒い企てもろともさぐりあて、それを暴露し、しずかに告発しつづけた。**(14、15頁)

この本にも取り上げられている『ゼロの焦点』は好きな作品だ。再読したい。


 

 


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