『どこから行っても遠い町』川上弘美/新潮社 読了。
連作短篇集。ある小説の脇役が別の小説の主役になってまた登場するという仕掛け。
最後に収められている「ゆるく巻くかたつむりの殻」が一番印象に残った。
**死んでいても、まだ死なない。大好きな人の記憶の中にあれば、いつまでも死なない。** これは、『真鶴』のテーマにも通ずる。
**あたしが死んでから、もう二十年以上がたちます。あたし、春田真紀という女が、今でもこうして生きているのは、平蔵さんと源二さんの記憶の中に、まだあたしがいるからです。**
既に亡くなっている人も、生きている人も、記憶の中では共に等しい存在感っていう感覚、よく分かる。
さて、この作品について、川上さんは何を語るんだろう・・・。12月6日の週刊ブックレビューが楽しみだ。
最新の画像[もっと見る]
- 布絵展「季節を巡る」 8時間前
- 布絵展「季節を巡る」 8時間前
- 布絵展「季節を巡る」 8時間前
- 犬山城の近くの火の見柱 14時間前
- 犬山城の近くの火の見柱 14時間前
- 犬山城の近くの火の見柱 14時間前
- 「マティス 自由なフォルム」 17時間前
- 「マティス 自由なフォルム」 17時間前
- 「マティス 自由なフォルム」 17時間前
- 「マティス 自由なフォルム」 17時間前