透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー



2-6 見張り台と踊り場

2017-10-21 | A「火の見櫓っておもしろい」を本にしよう

 2-6-1 見張り台

見張り台の形と構造

火の見櫓の見張り台は消防団員が半鐘を叩くために立つ床面と床面の外周に設置された手すりによって構成されています。屋根の形に3角錐、4角錐、6角錘、8角錐、円錐があるように、見張り台の形(平面形)にも3角形、4角形、6角形、8角形、円形があります。共に例外もありますが。

写真2-6-1に示した見張り台の床は、床を支える梁(朱色の線)を柱間に架け渡し、柱から梁を持ち出し(黄色い線)、その先を梁(朱色の線)で繋いで構成しています。さらに根太を梁(2本の朱色の線)の間に架け、その上に床材(平鋼など)を並べて造っています。このような造り方の場合、見張り台の形は櫓の平面形と対称軸が重なる形になります。構造上、屋根も櫓と対称軸が重なる形が一般的ですから、写真で分かる通り屋根と見張り台の形が同じことが多いです。両者の関係にも注目して観察するのが好いです。


写真2-6-1-1 北杜市長坂町の火の見櫓

  
3角形の櫓に3角形の見張り台 右は3角形の隅切りをした見張り台

  
4角形の櫓に4角形の見張り台

  
3角形の櫓に6角形の見張り台 この組み合わせも多いです。

  
4角形の櫓に8角形の見張り台 右の床は根太の上に床材の平鋼を並べる代わりに鋼板を張っています。

  
四角形の櫓に円形の見張り台

手すりのデザインと飾り

機能一辺倒のように思われる火の見櫓ですが、よく見ると屋根や見張り台の手すりなどに様々な飾りが付けられていることに気がつきます。


ハートを逆さまにしたような形の飾り













こんなにエレガントな飾りが付いている手すりもあります。縦しげの手すり子を手すりの下の横材で一つ置きにとめ、その上につるのような飾りを入れています。職人さんの繊細な感性が窺えるデザインです。


写真2-6-1-2

屋根飾りの頂華と蕨手、手すりの飾りが細い丸鋼でつくられていて、どれも植物のつるのような形をしています(写真2-6-1-2)。このように常に全体を見て、同時に部分を見る。そして各部分に関係があるかどうか、関係性の有無を見るということを心掛けたいものです。デザインは統一性(トータリティ)が大事だと思うからです。

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