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棋譜再生
六冠のお祝いの前に失冠のピンチに立たされた井山六冠。最初のカド番は会心の一局で踏みこたえました。井山六冠が防衛に成功するか、結城挑戦者が奪取するか、最終局は26日(金)に行われます。
以下、先週行われた十段戦第四局の新聞記事と新聞解説の抜粋です。
井山裕太十段(23)=棋聖・本因坊・天元・王座・碁聖=に結城聡九段(41)が挑戦する産経新聞社主催の囲碁タイトル戦「森ビル杯 第51期十段戦五番勝負」第4局が18日午前10時から大阪市北区の日本棋院関西総本部で行われ午後5時45分、179手までで黒番の井山十段が中押し勝ちし、対戦成績を2勝2敗とした。持ち時間各3時間で、残りは井山十段が1分、結城九段が3分。最終第5局は26日に、大阪市中央区の関西棋院で行われる。
序盤から双方、考慮時間を使い、午前中は19手のスローペース。結城が左辺白20コスミツケから仕掛けたのを合図に戦いが始まり、白30と反発する珍しい手を放つなど険しい局面になった。一方の井山は中央黒39と一間トビから好形にし、57ケイマで右下から右上にかけてまとめようと試みた。
一進一退の攻防は、結城の右下白58からの荒らしが巧妙で下辺が治まり、白80と待望の右上に回り、初の十段奪取に向け、優位に立ったとみられた。しかし、井山の右上黒113ツケが鋭い一着で、白は受ける手が見当たらなくなった。挽回しようと勝負手を繰り出す結城に対し、左下黒139コスミと回るなど緩まずに打ち進めた井山の快勝となった。十段3連覇にあと1勝とした。
・井山十段の話:「直前に黒113ツケが見えて、よくなった。第2、3局はどうしようもない内容の碁だったので、なんとかしたいと臨んだ」
・結城九段の話:「序盤から苦しいまま、中盤も誤算が続いた。113ツケはまったく見えてなかった。次は頑張ります」
■ 倉橋九段解説
白20のコスミツケから仕掛けたのは、結城挑戦者らしい緩みのない着想で、ここから一気に険しい戦いになりました。
実戦白24と打った手では封鎖する手も考えられました。
捨石含みの判断の難しい戦いになりそうです。
黒39のトビが読みの入った素晴らしい一手だったと思います。
黒49の押しに回って、制空権を黒が得ました。
白58から下辺で巧妙に治まり、待望の右上白80に回り、白がうまく立ち回ったように思います。
このあたりでは、非常に細かいヨセ勝負になりそうな感じだったと思います。
実戦白98とケイマした手が一瞬の隙でした。
実戦黒99、113のハサミツケが強烈な決め手となりました。
黒113となっては、白の右辺の四子か98の一子が助かりません。
白98の手で一路左に打っておけば、細かい勝負だったように思います。