つつじの書・・

霧島つつじが大好きです。
のんびりと過ごしている、日々の暮らしを、
少しずつ書いていきたいと思います。

エッセイ 蓼科湖畔のバンガロー 

2017-06-19 10:56:37 | エッセイ

エッセイ 蓼科湖のバンガロー   課題 【旅館・ホテル】より 2008.8.8

独身時代、夏になると、長野県の蓼科湖畔のバンガローに行っていた。
友達の会社が契約していて料金が安いのと、何かと便宜を図ってもらえるので、親戚か何かのように通った。

当時蓼科湖畔は、バンガローが多く、民宿も数軒あるというようなところだった。
利用する人は、観光に来る人と、八ヶ岳など登山の延長で泊る人が多かった。

登山帰りの若者は、顔を合わせるとよく挨拶をしあった。

バンガローのご主人は、何とも穏やかな物腰で接してくれる。
ゆっくりとした話しぶりに、つい笑顔になってしまう。
奥さんは、はきはきと物事を取り決めてくれるので、思った事をお願いできるいい夫婦だった。

夜、皆が夕食を終わった頃、ご主人がバンガローの空き地に薪を高く積み始め、各バンガローの扉を叩く。
「フォークダンスが始まるよ」と。

ご主人の誘いと、マイムマイムの音楽が聞こえてくると、皆、広場に向かって集まってくる。

キャンプファーヤーに照らされたご主人のうれしそうな顔。
「ダンスなんて照れるな」なんていっていた者も、「母ちゃんミュージックスタートだよ」の主人の声に手を叩く。

何度か行っている間に、段々民宿の様になり、頼めば食事も出してくれるようになった。 

ある時、会社の夏休みを利用して海に行く約束をした。
友人たちと落ち合うと、海は台風で遊泳禁止が出ているという。
盛り上がった気持ちをもてあまし、蓼科に電話を入れると、「とに角お出で」と言う。
バンガローの空きは無いが、隣の家のバンガローは空いているからそこに泊って、食事とお風呂はこっちで済ませばいいという。
海に行く派手な恰好で蓼科に行ったが、蓼科も雨が降っていて寒かった。

「よく来たね」と、何時もの主人夫婦の温かい笑顔に迎えられた。

  つつじのつぶやき・・・エッセイ教室に通いだした頃の作品です。

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