日本教育ミニネタ研究会

授業で使えるちょっとしたネタ=ミニネタを使った授業づくり、学級づくりの情報を発信します。

「賢い」とは? ~学級通信から~

2009-04-07 20:49:12 | Weblog
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「賢くなる」

■7日は入学式でした。その告辞の中で校長先生が1年生に対して次のように
言われました。「賢く、賢く、賢くなってくださいね。」さて、この「賢い」とはいったいどういう意味なのでしょうか?」
■何人かの子に聞きました。「勉強がよくできる。」、「知識をたくさん持っている。」などの意見が出されました。ここで私はよく地下鉄サリン事件の話をします。東大、慶応といった日本屈指の名門校を出た人間が、その知識を殺人のために迷いなく活かしたという事件です。そのほとんどが死刑判決を受けています。「さて、勉強ができることが『賢い』といっていいのでしょうか?」子どもたちに問いました。みんな首を横に振っています。
■勉強を頑張り、良い成績を取る。それはそれで大事なことかも知れません。でももっと大切なことはその知識や頭脳を自分だけでなく他人の幸せのために活かせることなのです。ここで私の考えを示しました。

「賢い」=自他の幸せのためにその状況で何をすべきか、「先」を読んで行動     できる力

■人は一人では生きていけません。必ず自分以外の誰かと支え合いながら生きていくのです。ですから自分の都合だけでなく、相手や他の人の都合も考えてその状況で一番良い方法を選択し、行動しなければならないのです。そういうことができる人が「賢い」のだと思っています。
■今日の入学式終了後、自分の椅子だけでなく休んだ子の椅子もせっせと運んでくれた子がいました。「それはだれか分かりますか?」5人の子が気付いてくれました。「偉い!これが『賢い』ということだ!拍手~」で一斉にその子の行動を褒め称えました。そして「そんな友達の素晴らしいとところに気付いた君たちもいい目を持ったね。」と褒めてあげました。褒められた子は照れくさそうに、でもとても素敵な笑顔を見せてくれました。
■「賢い」行動をとるチャンスはいくらでもあります。さあ、早速いまからどんどん「賢く」なっていって下さいね。」明日からの子ども達に期待です。

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2 コメント

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何のために学ぶのか (合田淳郎)
2009-04-08 03:31:53
お久しぶりです。
東京の合田です。
ブログ、拝見しております。
さて、本校も本日入学式。
「訳あり」という「前評判?」で入学してきた1年生。私はその担任です。
最初の学活で、私が話したのも、「賢くなる」というのと同じような内容でした。
ただ、私は「幸せになろう」と呼びかけました。
勉強は幸せになるためにするのだ。中学校でたくさん楽しく厳しく勉強すれば幸せになれる。約束しよう。でも、自分「だけが」幸せになろうと考える人を「卑怯」と私は呼ぶ。みんなが幸せになることで、自分も幸せになれる。そんな学びを中学校でしよう。そう話しました。
これからその幸せプロジェクトを具現化していきます。先生のブログも参考にさせていただきます。
まず、教師が学び幸せにならないといけませんね。
Unknown (土作 彰)
2009-04-08 22:18:03
大切なのはこの後何が「幸せ」で何が「卑怯」かを子どもたちに可視化することですね。そうでないと単なる綺麗事で終わります。そのチャンスを見逃さない執念こそ大事!お互いに頑張りましょう。

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