マスコミのニュース番組など見ていると、報道や教育に対して、「中立」を求める声が特に強調されているように感じます。 それが政治の、とりわけ自民党の中から発せられている声が一段と目立っているようにも。 考えてみると、政治の世界で「中立」という言葉が存在価値があるのかどうか----。 現在、自民党がいっている「中立」とは、一言でいえば「自分たちの立場に反対するな!」と言うだけのことではないか。 政治とは、その国に住んでいる人から集められたお金を、いかに効率よく分配するかだけのことである。 其の一点だけに集中して政治を動かすべきなのに、報道だ、教育だと、----そんな分野にまでも口を差し挟むべきではないと力を込めたい。 自民党という政党そのものが、その対立する政党から見れば、必ず右か左に偏った存在なのだ。 報道や、ましてや教育に対して、一政党が中立を求めることは、独裁以外の何物でもないことは確か。 反対意見があればこそ、そして何の危険も感じずにその意見が述べられてこそ、そこに中立性が真に保たれるのではないか。 現時点で、戦争を求める声がまかり通るという深刻な事態ではないのだが、「かってのように、悲惨な戦争だけはやってはいけない!」の願いとその決意を強く訴えなければならないし、その行動こそが、真の「中立性」というべきものではないだろうか。