不動産鑑定士 佐藤栄一が仕事や生活で感じたことをつづります
 



自宅の沈下修正が終わりました。

一連の作業を目の当たりにして、その技術に驚く日々でした。10年前だったら、このような工事を一般住宅で行うことは困難だったのではないかと思われます。

一方で、実際にやってみて感じたこともあります。

一つ目は、通常、沈下修正は建物の外壁に沿って杭を入れるため、建物の中央部が沈下している場合は、その部分の修正は別途の処理が必要になる場合があるということです。

べた基礎の場合は大丈夫なことが多いようですが、布基礎の場合はその傾向があるようです。我が家は布基礎だったため、やはり中央部で若干沈んだままになっている箇所だけは今後別途の修正が必要になります。

二つ目は、建物が沈下している場合、地盤が被害を受けていることが多いと思いますが、今後安心して生活するためには、地盤(外構を含む)の対策が別途必要になる場合があるということです。

我が家も、地盤について、一定の対策を講じる必要があると思われます。また、沈下修正工事のために建物周りの外構を壊したりしているので、その復元も必要になります。

以上のように、沈下修正工事だけで全て震災前の状態に戻るわけではないのが現実です。

しかし、沈下修正工事によって「水平な床」で寝ることができるようになりました。何事にも代えられないことです。




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自宅の沈下修正工事が先週までに終了しました。

工期は3週間とちょっとでした。



上の写真は、引き上げを終えたbDパイルの頭をカットして、コンクリートで固める準備をしているところで、下の写真は、コンクリートでbDパイルとその周囲を固めたところです。



そのあと、コンクリートの上を土で覆って工事完了となりました。

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bDパイルに取り付けられたブラケットが建物基礎を下から支え、bDパイルの上部に取り付けられた油圧ジャッキで建物の引き上げにかかっている様子です。

下の写真は、引き上げの結果、玄関部分ポーチが持ち上がったところです。



引き上げ自体は比較的容易なようですが、大方引き上げられた後のミリ単位の調整が難しいようです。

震災によって建物内の建具が歪んでいたりするので、床を完全に水平にしてしまうと建具の建付けが逆に悪くなったりするケースもあるとのこと。

我が家も、大方持ち上がった後の微調整に時間を要しましたが、ついに床の水平と建具の建付けのバランスも確保され、満足のいく状態まで回復しました。

震災後、半年を経て、平らな床が回復しました。

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上の写真は、狭いところでもbDパイルを打ち込むことができる専用機です。重機での施工が困難なところでも、この専用機があれば施工が可能とのことです。

次の写真は、工事開始から3週目の後半(9月9日)の様子です。支持層まで打ち込まれたbDパイルに油圧ジャッキが取り付けられ、引き上げ準備が完了した状態です。



いよいよ引き上げ開始です!

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自宅の沈下修正工事、2週目(8月31日)の様子です。

ほぼ建物の周りに「bDパイル」が打ち終わりました。

あとは、北側の狭いところを専用機で打つだけです。

「bDパイル」が全て打ち終わると、いよいよ引き上げの準備です。

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今日で自宅の沈下修正工事に入ってから6日目になります。

上の写真は、今日の様子です。

仮打ちされているbDパイルが、重機で回転させられながら打ち込まれています。

下の写真は、十分な深さまで入ったbDパイルに対して、建物を持ち上げるための「ブラケット」(写真の赤っぽいもの)を取り付けて、基礎の下に回しこんだところです。




北側の隣地との距離が狭いところを残して、ほぼbDパイルの打ち込みは終了しつつあるようです。

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下の写真は、自宅の沈下修正工事の3日目の様子です。



建物基礎の直近に、bDパイルが次々に打ち込まれています。

つぎの写真は4日目です。



杭の頭に「OK 10.3m」の文字が見えますが、この杭は10.3mの深さまで入れたところで支持層にあたり、OKと判断したということだそうです。

工事の方に聞くと、地盤調査に基づく設計が8mでも、地中の支持層の状態は一様ではないため、より深く以上入れないと支持層に当たらないこともあり、逆に設計よりも浅い位置で支持層に当たることもあるということです。

実際、別のところの杭は、5.0mでOKになっているものもありました。



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震災で地盤に被害があった自宅の沈下修正工事が、今週から始まりました。

有限会社住環境設計室の影山千秋先生が考案された、国土交通大臣認定工法によって行います。

先生の開発による「bDパイル」という特殊な”拡底回転埋設鋼管杭”(下記写真)を住宅基礎の直近に打ち込み、ブラケットを差し入れて、建物を持ち上げるというものです。



我が家の場合は、ミニラムサウンディング方式による地盤調査の結果、8mの「bDパイル」を22本使用することになりました。

下の写真は、工事の初日に「bDパイル」を打ち込むために、基礎の下の土を取り除いた様子です。



このような状態のところに、「bDパイル」を打ち込んでいくということです。

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今回の震災で地割れ・地盤の移動等によって建物の沈下が発生したケースを見ると、過去の土地利用と明確な関連があることがわかります。

地質調査会社の方の話を聞くと、例えばかつて沼があったところは、その形のまま沈下していたりするそうです。

私の自宅の酒蓋公園(池があります)の周辺でも、地盤の被害を受けた土地が見受けられますが、かつて池に向かって沢が流れていた跡地などは被害が大きいようです。

また、須賀川市の中心市街地も大きな被害を受けましたが、被害が大きいところは、かつてお城の空堀があったところだという話も聞きました。

宅地化されて相当の年数が経っていて、これまでの震度5程度の地震には耐えてきた土地も、今回の未曾有の揺れ(震度6以上)によって過去の土地利用の歴史が顕在化してしまったわけです。

土地を購入する際は十分な調査が必要ですが、例えば100年前の土地利用は土地の古老でもわからないことも多く、調査の限界があるのも事実です。

一方、登記情報を閉鎖登記簿まで遡って過去の地目を確認したり、図書館で古い住宅地図や古地図を閲覧したり、購入予定物件の近くにお住まいの方に過去の土地利用をお聞きしたりすることは大切だと改めて感じています。

事前の地盤調査が困難な中古住宅を購入する際にはなおさらだと思います。





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今回の大震災で、地盤の沈下・移動・液状化等によって沈みや傾きが生じた建物が多数見られます。

特に中古住宅を購入して住んでいる場合は、購入時に地盤調査を経ていないケースがほとんどと思われ、今回の大震災で意表を突かれた方も多いのではないでしょうか。

実は、筆者もその一人です。「不動産評価の専門家」を名乗っていながら、自宅に被害が出たとなると恥ずかしい部分もありますが、自分のケースを述べることで参考になる人がいればと思い、書き記すことにしました。

間もなく、自宅において沈下修正の計画を立案するための地盤調査が始まるので、今後、自宅の沈下修正の経過を追いながら、同じような状態にある方への一情報として時々書いていきたいと思います。

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