国道11号線を走っていたら、ちらっとレンコン畑が見えました。 時刻は14時前。
あら、まだ花が開いている。 ハスの花は午後からはしぼむと聞いていたのですが、まだ間に合うかもしれません、 この間ニュースで聞いた、四国八十八カ所46番札所浄瑠璃寺のハス。 ちょうど浄瑠璃寺への標識が現れたところだし、時間もあるからちょっと寄ってみましょう。 11号線から南へ少し行ったところのお寺だと思う・・・・・。
標識には浄瑠璃寺まで6キロとありました。
すぐにお寺が見えてきました。 ああ、ここ、ここ・・・・・
じゃなかった。 わたしが思っていたお寺は西林寺でした。 ええ~? 浄瑠璃寺ってもっと遠くなの~。 考えてみたら、浄瑠璃寺へは二十年以上も前に八十八カ所参りをしたとき以来行ったことがなかったのでした。
しかたない、せっかくここまで来たのだから行ってみましょう。 再び現れた標識には、浄瑠璃寺まで4キロとありました。
道が狭くなってかなり山手に入ったところに浄瑠璃寺はありました。 にぎやかに読経の声が聞こえてきます。どうやら団体さんがいるらしいです。
蓮池はどこかな? 本堂の奥の方へ人が流れていっているようなのでついていきました。
「さあ、ごらんになった方はわたしについてきてください。 まだの方、あちらへどうぞ」
同行二人のお参り姿のおばさん(失礼、わたしもなのに)が、せわしげに言っています。 なんだか顔つきがあせってる。 今頃はガイドさん(添乗員さんかもしれない)まで、お参りスタイルなのかあ。 団体さんが二組かち合ったので、相手を出し抜こうと焦っているようです。 なぜなら、参加者全員の納経帳に印を書いてもらうのには時間がかかります。 先に納経所へいったほうが勝ち。 あとのスケジュールが違ってきますから、少しでも早くと焦る気持ちもわかります。 でも~、 まるで次の見学場所まで時間がないときの子どもの社会見学みたいだな、とおかしくなりました。
住職さんが長年かかって集めたというハスは、いろいろな種類があって見飽きませんでした。 あんなに気ぜわしく移動しなければならないなんて、お気の毒。
つぼみの凜とした気高さ。
泥の中からすっくとのびて、まさに開こうとする瞬間の美しさ。 ん? 午後だから閉じ始めているのかも。 でも美しさにかわりはないです。
ハスはピンク、と思いこんでいたけど純白のもあるんですね。 雌しべはすでにハスの実の形をしています。
これが、ふつうのピンクなのかなあ。 もっと濃い色のもありました。
うちのシャクヤクそっくりのハス。 八重咲きもあるんですね。
実が熟しかけています。 中の丸い穴にひとつずつ種ができるのです。
どの花もきれいで、汗をふきふき何枚も写真を撮っていましたら、二つの団体さんは次の所へ行ってしまったようでした。
ハスの池から戻ってくると、本堂はしんと静まりかえって、セミの声だけが聞こえてきました。