前参議院議員大久保勉 公式ウェブサイト

前参議院議員大久保勉の主張や活動を伝えるBLOGです。

世界的株価の調整

2007年02月28日 | Weblog
 昨日の中国市場での9%に達した株の大暴落を受けて、世界的に金融資本市場が混乱している。NYのダウも416ポイント(3.3%)下落、また新興諸国の株式市場はさらに混乱が激しく、それぞれブラジル6.6%、ロシア3.3%、トルコ 4.5%と大幅に下落した。
 今回の世界的な株式市場の下落と同時に、急激な円高が進行した。これは低金利の円で資金調達をして、ドル、オーストラリアドル等の高金利通貨や株式市場等で運用する円キャリートレイドの解約がなされたためと見られている。
 ここで気になるのは、先週日銀の利上げとの関連である。昨年の3月日銀の量的金融緩和の解除後、しばらくしてインド等の新興市場中心に株式市場の軟化が伝えられた。今回の世界的株式市場の下落も、円キャリトレードによりもたらされた世界的な過剰流動性が日銀の利上げにより修正されて、そのことが株式市場の下落の引き金を引いたという仮説である。
 金融市場がグローバル化した現在、世界第二位の経済大国の金融政策が世界の資本市場に与える影響は決して軽視すべきではないと思われる。今回の世界的株価下落の原因は、米国や中国の景気の後退予想という説が主流であるが、少なくとも世界の株式の下落が、日本の株式の下落、さらには日本の景気回復の後退を誘発するリスクが気になるところである。
 今日これから取引が開始する東京株式市場の動向を注視し、景気の減速につながらないか注意深く見守っていきたい。

「不都合な真実」

2007年02月26日 | Weblog
 アル・ゴア元アメリカ副大統領が出演し、「地球温暖化問題」について考えるドキュメンタリー映画「不都合な真実」を先日見る機会がありました。地球温暖化問題等の環境問題は人類にとり最も重要な課題の一つであります。政治家として常に念頭に置き、かつ行動すべき課題であることを再確認しました。
 これまで公害問題など深刻な問題を日本は経験し、かついくつもの課題を克服してきました。あるときは政治指導で、またあるときは「市場の失敗」という形で放置せず「公害問題に真剣に取り組むことが企業の長期的利益につながる」という形でこの問題を市場経済に組み込んで、問題を解決していきました。現在環境技術や資源効率化技術は、日本企業の強みの一つになっています。
 温暖化ガスの排出規制は、京都議定書成立により前進しましたが、米国や豪州などの先進国と中国、印度等の多くの途上国はその枠組み外ということで多くの課題を積み残しております。特に最大のCO2排出国の米国の加盟を強く求めることは、日本の役割です。この点日本政府は、機会あるごとに米国政府に強く要求すべきと考えます。
 昨今の日本の直面する最大の問題は、少子化とそれに続く人口減少問題です。年金財政を維持したり、国の活力を維持するためには、出生率を増やすことは緊急的な課題であります。しかし地球環境維持の観点からすると、爆発する人口を抑制することが緊急の課題です。個別の国の利益と地球益の間に矛盾が生じ、その調整こそが21世紀の人類の課題でしょう。日本の少子高齢化対策の一つとして、移民を入れることを議論すべき時だと考えます。移民問題は、日本にとり「不都合な真実」になりかねない課題です。

「原田ひろし」さんの事務所開き

2007年02月25日 | Weblog
 本日は、久留米を出発して、久留米市議会議員の事務所開き、「田中丈太郎」福岡市議会議員予定候補の事務所訪問、その後「原田ひろし」県会議員予定候補(小倉北区)の事務所開き、途中支援者数件訪問した後、「きいたかし」前衆議院議員の「向春の集い」参加と、福岡県の広域を走りまわりました。2月に入り統一地方選挙準備が真っ盛りで、毎週土曜日、日曜日は福岡県広域を駆け回って、事務所開きや決起集会に参加しております。
 前述の「原田ひろし」さんは、4年前に県会議員選挙に出馬・惜敗しましたが、捲土重来を期した二度目の挑戦です。年齢も40歳と働き盛りで、また大手民間企業の中枢で働き社会人経験も豊富ということもあり、将来が期待される人物でもあります。
 

県知事選の準備

2007年02月24日 | Weblog
 福岡県知事選の民主党の推薦予定候補が稲富修二さんに決定したのは前述の通りですが、私が日ごろから親しくしている団体に推薦をお願いしてもらう作業に取り掛かりました。直接訪問して依頼したり、あるいは電話で依頼し後日候補者と一緒に訪問したりと、時間がかかる作業です。支援者から、「魅力的な候補者なので一生懸命応援するよ。」、「知事の多選はよくないので、是非がんばってください。」等々の言葉をいただくと、苦労が吹っ飛びます。投票日まで後一ヵ月半ですが、時間との戦いになりそうです。

第四金曜日会

2007年02月23日 | Weblog
 今日は、午前中民主党の勉強会に参加し、昼食を兼ねて経済同友会「第四金曜日会」に出席しました。今日の全日本空輸株式会社の長瀬眞常務による「グローバル時代におけるANAの戦略」という講演でした。政府のアジアゲートウェイ構想や各航空会社の戦略が聞けて大いに勉強になりました。また同社の安全理念は評価できるものです。月一回のこの会合では、経済界の様々な動きが解り、大変有意義です。

ヘッジファンドとのミーティング

2007年02月22日 | Weblog
 今日は、たまたま二件のヘッジファンド関係者と会合を持ちました。一人は、旧知のアメリカ人で投資銀行をリタイヤして、ハワイで自分で作ったヘッジファンドを運用している人物です。数年前から中古の航空機やホテルなど流動性の少ない資産に投資しているということで、最近航空機市場の値上がりでファンドのパフォーマンスが良くて絶好調ということでした。東南アジア経由日本に長期の出張してきたということで、マレーシア、ベトナムなどの新興国の経済について大分情報を収集することができました。
 もう一つのグループは、ロンドンに根拠地を置く大手のヘッジファンドでした。数兆円の資産を世界中の株式市場で運用しているということですが、日本にも相当投資しているとのことでした。日本銀行による利上げ移行の金融市場の動向や資本市場改革など幅の広い議論ができました。
 中国等の台頭により、欧米の投資家が日本を飛び越えて他のアジア諸国に行くという意味で「ジャパン・パッシング」という言葉が流行っていました。しかし日本の景気も良くなり、また日本企業や日本文化の強さが見直されるようになり、日本への注目が復活してきたことは喜ばしいことです。
 日本のメディア等では、ヘッジファンドと言ったらえたいの知れない無味乾燥の存在として描かれることも多いのですが、結構陽気で付き合いやすい人たちも少なくありません。ちなみに前述のハワイ在住のアメリカ人の奥さんは、日本人で寿司が大好きです。私と同じくらいの年齢で悠々自適に暮らせる資産はあるのですが、唯一の趣味が「ビジネス」ということで、今でも週100時間近く働くこともあるとのことです。好きこそ物の上手なれは世界に通用する言葉です。

地方自治体債務調整について

2007年02月21日 | Weblog
 地方自治体の再建法制の議論が活発化してきました。実質公債比率(分子に地方債の元利償還金を置き、分母に標準財政規模を置いて求める)が、18%以上の自治体が全国に400以上存在しております。単純化のために多重債務問題を例にとり説明すると、実質公債比率が18%というのは、収入の内18%も借金の元利払いにあてる必要がある状態で多重債務予備軍として、新たに借金をする場合監督者からの許可が必要な状態です。さらに多重債務が進み実質公債比率が25%を超えると大きな買い物(単独事業)のために借金をすることができまくなります。
 財政破綻でニュースになっている夕張市の場合、実質公債比率は28.6%で、夕張市より数値が悪い自治体も複数存在しております。またこのような借金漬けの状態は、決して過疎、旧産炭地など特殊な地方の問題ではありません。北海道、長野県、兵庫県、岡山県の道県や仙台、千葉、横浜、名古屋、京都、神戸、広島、福岡の政令市なども実質公債比率が18%以上に達しており要注意の状況です。
 本日産業再生機構などの設立に尽力をされた有識者と、この問題に関して議論しました。自治体の場合には、民間企業と違って清算・解散されることはありません。いかに早期に問題点を洗い出し、再生させるかが重要です。また住民サービスなどは維持しつつ、無駄な箱物投資や組織の不効率性にメスをいれ、自治体のガバナンスを高めることが必要です。このためには法律的な枠組みを作り、高すぎる金利負担を引き下げるなど金融的な解決策も不可欠です。債権者に負担を持てめる以上、自治体においても再建計画を策定し、同時に溜まった膿を出す外科手術も必要となるでしょう。本格的な地方自治を確立するためには、安定的な財源を保障した上で、財務上の自己責任原則を打ち立てることが必要と考えます。金融ビッグバンで護送船団行政が終焉しましたが、今年は地方自治ビッグバン開始の年になるかもしれません。もしそうであれば、新しい枠組みの中で「地域格差の問題」を真剣に考えていくべきでしょう。


事務所会議

2007年02月20日 | Weblog
 毎週火曜日に、国会事務所と福岡事務所の全員で電話による電話会議を行っております。いつものNTTの電話回線を使った電話会議用機器が故障したので、今回はインターネット電話Skypeを使って電話会議を試みました。音質が安定せずに、少々聞きづらいところがありましたが、実務には耐えました。
 東京・福岡間で1時間近く長距離電話をすると電話代が馬鹿になりませんが、インターネット電話だと無料ということで、技術革新の恩恵を十分享受することができます。インターネット電話のソフトもバージョンアップがされ、音声も以前に比べて大分改善してきました。インターネットなので世界中無料で同じような音質で通信できることを考えると、国内外とか物理的距離が急激に意味を失い、グローバル化の進展を身をもって感じました。
 上の写真は、福岡事務所にて事務所全員が集まった時のものです。

「いなとみ修二」さんに決定!

2007年02月19日 | Weblog
 
 本日の民主党福岡県連常任幹事会で、福岡県知事選の民主党予定候補として「いなとみ修二」さんの擁立を決定しました。昭和45年福岡県生まれの36歳と新進気鋭の若者ですが、大手商社、米国大学院、松下政経塾などで勉強した後、一昨年の「郵政解散」総選挙に福岡11区から出馬するも惜敗と、社会人経験も豊富です。また経歴は華やかですが、話してみると人懐っこい魅力的な性格です。
 福岡県では、福岡市長選、北九州市長選で民主党の候補が連勝しましたが、現状を変革したいという民意に乗って、今度は全国で最年少知事の誕生を期待したいと思います。県知事候補の誕生には生みの苦しみがありましたが、福岡を変え、そして政権交代により日本を変えていくために、一歩踏み出しました。

東京マラソン

2007年02月18日 | Weblog
 第一回東京マラソンに参加しました。冷たい雨の降る東京新宿都庁前を3万人のランナーと一緒にスタートしました。私が15年ほど前に最初に参加しはニューヨークマラソンですが、同様の祭りのような賑やかさと新鮮さを感じて走ることができました。
 新宿から、皇居、品川までの15キロは順調でしたが、品川か折り返して銀座、浅草雷門までは非常に長く感じられました。30キロを過ぎてきたら残りが見えてきて少し精神的に楽になり、最終の有明から東京ビッグサイトまでは高揚感を確かめながらのゴールでした。タイムは、4時間26分と目標より後退しましたが、雨の中のランということでまあまあかなという印象です。
 第一回目の大会に参加して感激でしたが、3万人のマラソンを運営するための1万人のボランティアの皆さんの活躍や警察、消防等の関係者の協力に感謝したいと思います。ニューヨーク、ロンドン、ベルリン、ボストン、シカゴなど世界の主要都市では、大規模なマラソン大会が開催されており、その都市の観光行事の一つになっております。その意味では、東京もようやく仲間入りしたわけです。東京マラソンの成功が、2016年の東京オリンピック誘致に一躍買えば幸いに思います。

県知事選対策委員会

2007年02月17日 | Weblog
 本日福岡市のホテルにて3月22日告示、4月8日投票と間近に迫った福岡県知事選挙の候補者擁立のための会議を行いました。候補者擁立までの最終期限までぎりぎりの調整が続きそうです。
 福岡市長選、北九州市長選と民主党の推薦候補が勝利したことに続いて、福岡県知事選で県民に選択肢を提示すべきであるという意見が強くなる一方、リーダーシップに優れこれといった失政がない現職を凌駕することのできる候補者の選任は楽ではないといった実情もあります。東京都知事選と同様、福岡県知事選でも生みの苦しみの真っ最中です。

「成長神話の桎梏」

2007年02月16日 | Weblog
 民主党財務金融部門会議で一橋大学斉藤教授をお迎えして、政府与党の「上げ潮政策」を議論しました。斉藤教授は、京都大学経済学部出身で私の一年上の先輩ということで大変親近感がありました。最近「成長神話の桎梏」という本を出されました。「上げ潮政策」は、過剰資本蓄積過程、いわゆるバブル経済を作り出すもので、一時的には経済成長と税収増が達成されるものの、長期的にはバブル崩壊という形で大きな傷跡を日本経済に残すものであるという評価です。むしろ労働分配率を上げ、勤労者の所得を上昇させて、消費を増やして、自立的安定的な経済成長を選択すべきであるという主張です。また技術革新はマクロ経済政策によるものではなく、個別産業や労働改革などミクロの分野で行うべきであるとのことです。金融市場の活性化によるリスクマネーの取り込みとリスク分配機能強化策、ホワイトカラー・エクゼンプション制度による知価サービス産業における労働改革などは説得的でありました。
 この機会にホワイトカラー・エクゼンプションに対する私の意見を書きたいと思います。通常ホワイトカラーエクゼンプション制度は、残業代ゼロ制度になるおそれがあると批判されますが、そのように矮小化されて理解すべきものではないと私は考えます。日本において第三次産業の労働者が過半数になってきております。第三次産業、特に金融、流通、不動産、メディアなどの産業、企画、管理、営業などの特定の部門、弁護士・会計士などの専門性の高い職業などは必ずしもタイムカードで仕事を管理すべきではありません。年俸制やフレックス制の導入なども一般化しております。付加価値の高い商品やサービスを生み出すためにどのような労働形態が望ましく、またどのような評価が望ましいかといった知価産業とグローバル化の時代の働き方を模索するいい機会であります。残念ながら国会やマスコミの論調は、前時代(工業化社会)の発想を前提にしたようなものも少なくないような気がします。
 


経済同友会「財政税制改革委員会」等

2007年02月15日 | Weblog
 早朝ホテルニューオータニにて朝食勉強会を開催しました。今回は13回目ということで、毎月行っている勉強会も参加人数や会の運営も大分安定して来ました。1ヶ月前にテーマを決めて、資料集め、役所のレク、有識者との意見交換を行って、勉強会に望んでおります。またここで勉強した内容は、実際参議院財政金融委員会、質問主意書、民主党財務金融部門会合などで実際の国会での論戦に大いに役に立っております。
 9時過ぎに国対役員会に出席して、衆議院、参議院での各委員会の動きを確認し、その後企業会計健全化チームでの打ち合わせを行いました。
 午後は、金融庁企業開示課とバーゼルⅡ推進室によるレクを受けました。夕張市の財政破綻など地方自治体の財政悪化とその早期是正策、再生策が緊急の課題です。そのことがどのように銀行、特に地方銀行に影響するか、さらには地方債市場に影響するか、考慮すべきです。また将来の混乱を未然に防ぐ手当てとして、地方債の開示やBIS規制上の地方債のリスクウエイトの見直し等の必要性の有無を話し合いました。
 レク終了後、経済同友会の財政税制改革委員会に出席し、同委員会の報告案の取りまとめ作業に参加しました。持続可能で少子高齢化社会に適合した財政・税制改革を目指して真摯な議論を行いました。所得の再配分にも十分考慮されており、バランスの取れた骨太の報告書と評価されることを期待します。

国会での活動

2007年02月14日 | Weblog
 今日は、終日国会で過ごしました。税制調査会役員会、北橋健治北九州新市長との事務所での会合、参議院議員総会、議事運営委員会、参議院本会議、理事・国対役員合同会議等と立て続けにスケジュールが詰まっており、その消化でほとんど一日終わりました。空いている時間に、明日の朝食「勉強会」の下準備を行いました。
 平日の国会での活動は、国会議事堂とその横に位置する議員会館のおよそ500メートル以内のところを往復して過ごすことが普通です。このような生活を続けていると、運動不足とストレスで肩こりに悩まされることになります。時間があればジョギングでもしたいのですが、生憎その時間も中々取れないのが悩みの種です。

東京都の新公会計制度の視察

2007年02月13日 | Weblog
 私的勉強会「レスキュージャパン」のメンバー(柴山衆議、尾立参議、藤末参議、犬塚参議、村藤九大教授他)と一緒に、東京都都庁を訪問して、平成18年4月から全国の自治体に先駆けて導入された新公会計制度を視察しました。幸田東京都出納長を始め、神山会計制度改革担当課長等に懇切丁寧な説明を受け、大変勉強になりました。
 レスキュージャパンの勉強会の目的の一つが、公的部門に複式簿記・発生主義による会計制度を導入して、公的部門のガバナンスを強化して、公的部門の無駄遣いや不良債権問題を解決することであります。その意味で3年間の準備期間を経て、新公会計制度を導入した東京都は、全国の自治体のモデルケースとして、国政レベルでも大いに注目するに値するものです。現在総務省と新しい地方財政再生制度に関して議論をしておりますが、ファイナンスの専門家として積極的に意見を言っていきたいと思います。