イーハトーブ岩手の水ブログ

岩手の渓流や三陸の海、みちのく奥州の自然にまつわる出来事や話題を伝えます。更にFM岩手「水のラジオ」の情報も掲載。

2017シーズンが終わった

2017年11月03日 | 川と森の話
ブログ更新がまたしても滞たことは謝罪するしかないと思ってます。
ただ…言い訳をさせて頂けるなら少々時間を下さい。

岩手の川は昨年(2016年)8月末の台風で
ことごとく壊滅状態になりました。
春三月のヒカリ釣りも低調で、
初夏の最盛期もイマイチの釣りでした。

最後の最後、九月末に釣友・万渓巌氏との釣行を予定していた矢先、
僕の母が他界しました。
それでも、葬儀のあれこれを矢継ぎ早に片づけ
9月最後に岩泉・安家川で万渓巌氏と釣り歩きました。
しかし…、山の神は意地悪なもので
釣行の2日間は雨に降られ、まともな釣りはできませんでした。

わざわざ平日に休みを取って岩手を訪れてくれた万渓巌氏は
そんな状況でも、「川の天気には逆らえないよ」と笑ってくれました。
彼の優しさに僕は甘えるしかなかったな。

とにかく今年の岩手の川は異常だった。
山奥の渓流では大型の岩魚、山女魚がルアーに飛びついたというし、
方や、清流の鮎は大不漁だったという。
そして、フライフィッシングでは、各河川で大苦戦。
今年は、どうやらルアーフィッシングが大当たりらしい。

それはともかく、昨年の台風被害から県内の各河川は、
なんの改善もされていない。
一昨日には、小本川の河川敷から昨年の台風で
行方不明になっていた方の頭蓋骨が発見されたとか…

これまでどんな豪雨に見舞われても氾濫しなかった川が
ここ数年、何度も氾濫している。
誰が考えてもおかしいだろう。
こんな日が来ることを予感して、
僕たちはラジオ番組を通して語りかけてきた。
1994年、「イーハトーヴ釣具店」という番組の始まりは
そんな小さな一歩だった。

それから、我々の番組に賛同する多くの方々が警鐘を鳴らしてきた。
そんな多くの人間の声を行政担当府は、聞こえていたにもかかわらず
耳をふさいできた。

それが、今回の悲劇の顛末だ。そうですよね。

オイ!そうだろう。そうなんだろう!!

岩泉の川の話

2017年06月27日 | 川と森の話
昨日の更新では、釣りの話のあれこれを記しましたが、
本当に伝えたいことは、岩泉の河川の現状です。

昨年8月29日の台風10号の想像を絶する豪雨で、
岩泉地方の河川はことごとく大氾濫しました。

写真の場所は、小本川本流と大川が合流する場所で、
写真のとおり岸辺の木々が枯れるほどのダメージを受けました。

後ほど写真を掲載しますが、安家川の岸辺の民家もことごとく被災し
とても住める状況にはありません。
勿論、家ごと流されたお宅も多数ありました。

特に高齢者が多数犠牲になった老人介護施設の周辺の川は
様相が一変しています。
本当に悲しい出来事でした。
がしかし…

僕たちは、もう十数年前からこの施設周辺の川で釣りをしてきて、
小本川本流の下流域にもかかわらず、その水深の浅さに疑問を持ってました。
先日、岩手に釣行に来てくれた大石氏とも振り返りましたが、
あんな下流域なのに、当時の写真を見ると
流れは僕たちの「くるぶし」までしかありません。

確かに対岸には深みはありましたが、
ほとんどが浅瀬でした。
しかも、岸から川までの落差は1mもありませんでした。
とても入りやすい川だったんです。

だから僕は、あの悲惨な事故が起きた場所の近くで、
何度も車キャンプをしてきました。
思えば、とても不自然な河川環境でした。

あんな浅い場所に、あの日一気に豪雨が集まれば…
そういうことになったのでしょう。…

もしも…行政関係者が釣りを嗜んでいて、
あの場所の浅さに気づいていたなら…
あの日のニュースを見ながらそんな事を思いました。

勿論、岩泉だけでなく岩手の森の保水力が劣化している事は知ってます。

台風被災地の安家川でキャンプ

2017年06月26日 | 川と森の話
更新が大幅に滞り、言い訳のしようもありません。
ごめんなさい。

実は、今月に入りようやく岩手の各河川もコンディションが整い始めました。
6月10日&11日は、東京の大石氏と遠野周辺の川でなかなかの釣りができたので
翌週の17日&18日に岩泉の安家の森で久々の一人キャンプしてきました。
(大石氏との遠野の釣りについては後ほど報告します)

17日土曜日に盛岡でラジオの仕事を済ませてから、
14時頃に岩泉に向かい、昨年までの大釣りポイントに着いたのが16時。
しかし…
あの場所は、全く姿を変えてました。
その後、昔懐かしの良渓ポイントを何カ所か回りましたが…
すべて崩壊してました。(浅瀬になっていたり、流れが変わっていたり…)
※その川の惨状は後ほど…

その後、17時過ぎに安家の山小屋キャンプ場に到着し、
炊事場付近にベースを構え、最良のポジションを確保。
後から来るだろうキャンパーに先んじたとニンマリ。
しかし、その夜の安家は…僕だけでした。

安家川の惨状からイブニングに期待はしてなかったものの…
本当に寂しいイブニングで、釣れるのはチビヤマメばかり!!
30分で竿を納め、ベースに帰り一人の晩餐に集中。

一か月前にスーパーの半額サービスで買った江刺牛ステーキ肉(350g)を
冷凍していたのが、クーラーBOXで半日掛けて良い塩梅に解凍していて
コレを七輪の炭火焼でじっくり焼きながら、
方やガスコンロで岩泉ホルモン鍋を造り、
缶ビール片手に自家製枝豆をつまみに森の夜が深まるのを待ちました。

あれやこれや一人で食べながら、飲みながら森の息吹を呼吸していると
安家の夜は瞬く間に深まります。
車の寝袋に入ったのが24時、起床6時。

昨年の台風10号により、安家川の被害も甚大でした。
その件については、自身の意見も含めて後ほど。
しかし、それでも渓流魚たちは生きてます!

大きな声では言えませんが…
あの台風の大増水で、川の深淵から洗われたようです。
元々安家川は、原始河川として知られていた超一流の渓流ですが、
それが、生まれ変わったような最上級の渓流になりました。
まるでそのまま飲めるような川の流れです。
ただ…

被災した河川流域の住民の方々にはそんなこと絶対に言えません。
被災した方々には、心からお見舞い申し上げます。

そして、18日の日曜日、朝食前に入ったポイントで釣れたのが
このイワナ。写真で見るとソコソコ程度にしか見えませんが…
実は、尺イワナでした。
やっぱり安家川は僕にとって祝福の河川だとシミジミ思ったキャンプでした。

晩秋の森へ

2016年11月09日 | 川と森の話
久々の更新にいなります。(ごめんなさい)

今年の岩手の渓流釣りは、シーズン後半の「台風被害」で、
とても呑気に川で釣りをする気になれなかった。
一応、釣り支度をして遠野や旧川井村のあたりまで出かけてみたが…
銘川と言われる小烏瀬川も、小国川も大洪水だったようで、
天気の良い日には、村中総出で浸水被害の後片付けをしている様子だった。

なので、シーズン後半はロッドを振ることもなく、
2016年シーズンを終えた。
さて、来年は被害の大きかった岩泉の小本川や大川、安家川に
魚は戻ってくるのだろうか…
たぶん時間は掛かるのだろう。残念だが…

そんなことを思いながら、迎えた10月だったが、
稲刈りやら草刈やらの農作業に加えて、
高齢の両親の介護などもあり、なかなかブログに手が伸びなかった。
(これは言い訳ですが…)

11月に入り、農作業や本業の方も一段落ついたところで、
この前の日曜日に久々に晩秋の森へキノコ採りに出掛けた。
写真は、その森の中。
残念ながら、心地良い場所は僕だけが知っている訳もなく
既に誰かが収穫した後で、結局「晩秋の森散歩」に終わった。
でも…久々に森の匂いで癒された。

釣友・万渓巌氏と一年ぶりの安家川釣行

2016年06月08日 | 川と森の話
かれこれ30年の付き合いになる釣友・大石哲也氏(釣号・万渓巌)と
安家川で釣りをした。

僕達の安家川釣行は、かれこれ10数年になる。
主に5月・6月が中心だが、9月のシーズン終盤に行ったこともままあった。
基本的には、安家の氷渡キャンプ場にある「山小屋」をベースに、
1泊2日の日程で、岩泉の小本川、安家川、大川を釣り歩くわけだが、
これまでの釣行では安家川は、釣果がイマイチだった。
むしろ、小本川本流や大川の釣果に期待していて、
安家川では、透明な水の流れや自然環境を満喫する…という程度の釣行だった。

現に、ここ数年安家川の釣果はチビ山女魚ばかりで、
こんなところまで来てこのサイズか…と、落胆してばかりだった。

ところが…
今秋の釣行では、とんでもないことになった!
万渓巌氏が山女魚&岩魚の「入れ食い」で、疲労困憊状態になってしまった。
今回も僕は、ガイド役だったが…
彼が釣り疲れしたので、時々フライを流してみたが、
1ポイントで必ず1尾の魚が釣れた。
しかも、昨年までより明らかに大型の魚が釣れた。

こう書くとたぶん、これから安家川へ釣りに出かける向きも増えると思うが…
安家川は基本的に激戦区なので、当たり外れは必ずあります。
しかし、釣れても釣れなくても、安家の山小屋の夜は、
きっと貴方に優しい何かをもたらしてくれるでしょう。

今年初のタイマグラのキャンプ

2016年05月24日 | 川と森の話
入院中、夢にまで出てきたタイマグラの森にあいたくて、
先週末の金曜日から土曜日まで1泊2日でタイマグラの
キャンプ場に行ってきた。
もちろん一人キャンプ。

金曜日の午前中から午後一までは、
盛岡のFM岩手本社で仕事があったので、
それを片付けてから午後2時頃に盛岡を出発し、
国道106号を一路宮古市川井村方面へ。

イブニングまでは、小国川で釣りをしようと考えていたので、
時間的には無駄のないドライブになった。
午後4時ころから釣り上がり、
午後5時過ぎたあたりからイブニング・ライズにぶち当たり、
そこで6時過ぎまではまってしまった。

当たりフライは、#16 CDCソラックスダン 色はグレー。
16cm程度の小型が中心だったが、
18cm~20cm程度の山女魚8尾だけをキープした。
しかし…岩魚が全く出ない。

その後、7km奥にあるタイマグラへ。
先客有りを覚悟していたが、豈図らんや…
キャンプ場には僕一人。
早速、炊事場脇にダイニングを展開し、
七輪で炭をおこしキャンプ・ディナーにかかった。

今回のメニューは、3日ほど前にスーパーで半額になってた
霜降り「和牛ステーキ」(冷凍して朝から自然解凍)
&スペアリブ(前日からソースに漬けておいたもの)
の炭火焼というラインナップ。

酒は、赤ワイン&焼酎。
焼酎は、最初ロックで飲んでたが、月が明るくなる頃にはお湯割りにした。
コッヘルで飲むお湯割りは、そのまま七輪の端に載せていると
冷めることなく美味しくいただける。

食後は、七輪でエイヒレやベーコンを炙りながら
タイマグラの森の夜に酔っていった。

気仙川2月7日

2016年02月11日 | 川と森の話
先日の日曜日2月7日、久々に気仙川の下見に行ってきた。
今季の岩手の渓流釣解禁まで3週間とちょっと。
そろそろ川の様子が気になりだした。

しかし…当日気仙川到着時刻11時で、
気温0度、風速5~7m。
当然のようにノーライズ!!
それでも流石に気仙川。ご覧のとおり水は透明度も高く、
解禁後の期待が高まる。

今週末から気温も上昇するとの予報なので、
解禁日に向けての期待は十分だろう。

次回は土曜日&日曜日に、盛川&甲子川などの様子を見てこようと考えている。

自給自足な休日

2014年10月28日 | 川と森の話
本当に気持ちよく晴れ上がった先日の日曜日、
早朝から北上山系の森に入り、キノコ探しをしてきました。
あえて「キノコ探し」と書いたのは・・・
多分、キノコはもう終わっているだろうと、
半ば諦め半分での森散歩のつもりでした。

ところが・・あにはからんや、ムキタケの収穫がありました。
しかも大量に!

森に入ってから30分ほどは、どこを探してもキノコの姿も
匂いも無く、ほとんど諦めていたとき、
何気なく渓流沿いに立つ、太い枯れ木をなんとなく見上げると、
びっしりとムキタケが群生してました。
手が届かない処は、枯れ枝を使って突き落とし、
カゴ一杯に収穫しましたが、それでも枯れ木には
大型のムキタケが大量に残りましたが、これは来年の楽しみにします。

その後、自宅でキノコの下処理作業をし、一服後、
畑のサツマイモと枝豆を収穫&下処理作業。
その後、焚き火台に炭をおこして「焼き芋」に挑戦。
ホーロー鍋に集めておいた揃いの小石を敷いて、芋をのせ、
待つこと1時間。・・・・焼加減はイマイチ・・・、
もっと強火で焼かないとダメのようです。
諦めて、ペーパータオル&ラップに包んで、電子レンジで再度加熱。
仕上がりは上々です。最初からこれでやればよかったみたい・・・。

それから、酒肴用の枝豆に取り掛かり、
御馴染みの茹で具合で、こちらは問題なく仕上がり、
これをツマミに、ビールも美味しく頂きました。

つかの間、収穫の秋を味わった日曜日でした。


今年のキノコは早すぎ!

2014年10月07日 | 川と森の話
更新が滞っていた期間のアレコレを思い出しながら、
ポツポツと記してまいります。

森の話で気になったことの一つが、キノコ。
写真のムキタケは、9月下旬に撮影したものですが・・・
本来なら、このキノコは毎年10月中旬から下旬が最盛期。

この他にも、ボリ(ナラタケ)なども10日から2週間早く
最盛期となり、僕の森歩きのスケジュールが大幅に狂いました。
森歩きの友人から「キノコ採りは急いだ方が良い」と
9月中旬にアドバイスを貰い、半信半疑で森に入ったところ・・・・
既にあたり一面最盛期!!
その時は、収穫に夢中になり、写真撮影を忘れるほど。

このムキタケは、すき焼きや芋の子汁の具に入れると
独特の食感があって美味しい。

これからは、広葉樹の森でヒラタケ、ナメコ、クリタケ、
松と広葉樹の混成林では、シメジ系(キンタケ、ギンタケなど)狙い。
さて、今年の収穫はどうなることやら・・・・

まぁ、キノコが採れなくても紅葉の森をのんびり歩くだけでも
気持ちが良いので、森歩きの余禄と考えることにします。

勿論、熊鈴&蚊取り線香(熊が嫌いな匂いらしい)は必須アイテム。
今年は、岩手でも熊被害で死亡事故もあったので、
十分な注意が必要です。
それと、スズメバチ対策として「ハチスプレー」も必須。

多少大袈裟な装備と思っても、自然を相手にするなら、
警戒は怠り無く。

立丸峠を越えて

2014年06月26日 | 川と森の話
毎年、誕生日には一人で川に出掛けることにしている。
すると・・・きまって新しい発見や納得の釣りをすることが出来る。
山の神様からの祝福なのだろうか・・・。

そんなわけで、今年は遠野の川を目指して早朝に出掛けたが、
国道340号線沿いの小烏瀬川まで来たところで、
何故か・・・山の神様に呼ばれたような気がして、
そのまま立丸峠を越えて、薬師川に入ることにした。

先週からの雨続きで、川はやや増水気味だったが、
川の水は相変わらず透明で、岸辺に立つとかすかに魚の匂いがした。
ただならぬ予感がして、思わず川面を凝視すると・・・
なんと、あちこちで魚がライズしている。

早速#16のCDCダンを流すと・・・小型の山女魚が一発で出た。
その後も小型の山女魚が立て続いたので、
場所を代えて岩魚を狙うことにした。

すると狙いのトロ瀬で、静かなライズが二つ。
明らかに岩魚のライズ。
何投目かで、ようやくフライに魚が乗ると、狙い通りの岩魚。
しかもソコソコのサイズ。
これは、オフシーズンの燻製用にありがたくキープした。
その後、岩魚ばかり5尾をキープして、短時間で竿を納めた。

こんな日は、納得の釣りが出来たところで川を上がるのがちょうど良い。
その帰り道で、ワラビを探し、適量だけ頂き、
湧き水を汲んでのんびりと家路に着いた。

そして、自宅に帰ってからは、年老いた親父の小言を聞きながら、
草刈作業で汗を流した。

お蔭様で今年も充実した誕生日を迎えることが出来ました。
お祝いのメッセージをお送り頂いた方々に、
改めて御礼申し上げます。