野草研究室の日々

天然野草エキスのお店 “つみな” スタッフによる摘み草づくしの日常・・・。

乃木大将とゲンノショウコ

2017-04-20 14:10:02 | ゲンノショウコ

現在、ゲンノショウコエキスがとても良い状態で熟成されています。

ゲンノショウコは収穫量が少ないため、今までは熟成が2年目に入る頃には在庫切れとなってしまうことが多かったのです。

でも一昨年、お客様のご好意で某秘境の繁殖地を教えていただきましたので、少し余裕をもって収穫することができました。

ゲンノショウコは、熟成1年を越えたあたりからしっとりと肌触りがよくなってきますので、少し多めに収穫できるのは

とても貴重なありがたい状況です。

現在は2年ものと3年ものが揃い、これがヴィンテージワインのようにとても良い感じに落ち着いてきたのです。

熟成期間を経たゲンノショウコエキスはお肌のキメを整えてくれます。

ドクダミやユキノシタのように、よく知られた野草ではありませんがご愛用くださるファンが多い商品です。

ところで、このゲンノショウコについて、ちょっと面白いお話しがありますのでご紹介します。

       ~乃木大将とゲンノショウコ~

大正時代に発行された「天来の霊薬 ゲンノショウコ」という、とてもレアな本の巻頭に書かれているものです。
(参考:オンラインショップのライブラリーコーナー

ちなみにゲンノショウコはもともとお腹の薬として使われた薬草ですが、この本にはいろいろと興味深いことが書かれています。

その内容についてもいずれご紹介したいと思いますが、今回は巻頭に書かれた意外なお話を。

古い仮名遣いですが原文そのまま記載します。

----------------------------------------------------------------------------------------
「天来の霊薬 ゲンノショウコ」 
 巻頭:乃木大将とゲンノショウコ

明治四十年の7月より8月14日まで、時の學習院乃木大将は、百五十有余名の學生と共に片瀬遊泳場へ出張せられ、
學生と共に海岸に接近せる松林中のテントに仰臥せられた。面して毎日夕食後年少なる學生のため大将より種々の物語を
聞くのを例としてゐた。或時一學生が「風露草」(ゲンノショウコの本名)を手に持ちたるを見て、大将は左の如く物語られた。

此のゲンノショウコは、昔支那より傳へられた薬草であって、腹痛の薬である。此の草は実際非常に下痢などに有効であり、
自分も此の草の有効なることは、二度程試したことがある、一度は日露戦争前、那須野に居った時、一老人悪性の赤痢に似たる病に罹りて、
一日に数十回も下痢をした。夫(それ)で、蔭乾にしてあった風露草を、茶にして煎ずるやうにして、飲ましたら直ちに治った。

又他の一度は明治三十年旅順に戻った時、此の草を試したことがある。此の時、旅順で兵隊が過度の疲労と、食物が余り善くなかった
為めに、赤痢に罹るものが、日々非常に多数であった。勿論軍医は多数居ったけれども、なかなか西洋の医術でも急の間に合わぬから
困った。丁度、其の時此の草のことを思ひ出して、兵隊に何処かに無いかと見にやったが、兵隊は丸で一度も見たこともなし、
又自分も善く解るやうに説明ができなかったから、皆「何処にも其の様な草がありませぬ」といふ報告であった。

それで自分が或時、偶然夜榮所の後ろの野原へ用事があって出たら、今まで私の探していた風路草が、今を盛りと美しい花を開いて一ぱいに
繁茂して居るのを発見して、非常に喜んで、直ぐに兵隊に其の事をいふたら、兵隊は『其の草なれば、旅順の至る所に繁茂しておりますが、
閣下のご説明には、此の草が合って居りませぬから見つかりませんでした』と、私の説明が不十分といふことを知っている兵隊は、
皮肉な返答をした。

依って軍医にも、此の薬草のことを話したところ、軍医は此の薬草は下痢症に善いということは支那の本草綱目といふ書にも掲げて
ありますから、試してみませうと言ふたから、早速兵隊に命じて、此の風路草を軍刀を以て沢山刈らせた。しかし乾燥させる間がないから
生乾のままで釜で煎じて数百の兵隊に茶の代わりに飲ませたら、其の薬効は実に著しいもので、多数の兵隊は直ぐに平癒して、日々の
作業に従事することが出来た。此の様な効能がある草だから、其の手にしている草花を粗末にしてはならぬ。云々。

-----------------------------------------------------------------------------------------

  
(お借りした画像)

陸軍大将として名を轟かせた乃木希典にもこんなトホホなことがあったんですね。

きっとこの本でしか知ることができないこのお話し。

ちょっともったいないと思ってここに記しました。
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 5月にワークショップを開催し... | トップ |   
最近の画像もっと見る

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 30日以上前の記事に対するトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • このブログへのリンクがない記事からのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。