エネルギー・社会・経済の変化と対応

変化を見極め、対応を考える

再生エネ悲観論に疑問

2017-11-14 09:12:07 | 日記

◇読売新聞「論点」:再生エネルギーに課題ありと主張

 2017年11月14日の紙面に、東大名誉教授 矢川氏の主張を

 載せていた。風力・太陽光発電に対してNagative、原発に

 対してPositiveな議論を展開していた。著者は、発電所に関

 わる仕事に35年程、従事した技術者として、彼の主張に疑問

 を呈し、実態を述べる事にする

◇矢川氏の主張:主な例を取り上げて見る(写真は当方が付加)

 1)再生エネは、電力供給の安定性に問題あり:例として九電

  管内で起きた問題を上げた。5月連休時に電力需要が減る

        

      出典:九州電力 川内原発 89万KW×2

  時期に、太陽光発電からの電力供給が増えた為、電力の需

  給バランスが崩れるそうになった(最悪、停電の可能性も)。

  この反省から再生エネの電力供給は、抑制する必要ありと。

 2)再生エネは、日本の基幹エネルギーには不向き:

  2017年9月、日本学術会議が提言した・・「再生エネを基

  幹的なエネルギーにして行く事が重要だ」。彼は、これに

  に反論した形だ。風力発電は無風では発電できないし、太陽

  光発電は曇りや夜間に発電できないので、基幹エネとして扱

  うのは困難だと主張。

 3)原発の比率を20~22%にする政府方針が一つの目安:

  福島原発事故の教訓を踏まえ、安全性に対する大改革が必要

  だ云々。日本の原発がなくなると、人材が減る→海外での原

  発建設(中国200基+その他の国200基)を頭に置くべきだ。

  パリ協定の結果、日本は2015年までに温室効果ガスを80%

  削減する必要があると。

◇彼の主張に対する疑問と実態:

 1)再生エネと電力供給の安定性維持:上述にある九電の事象

  では、太陽光発電からの供給が九電全体の73%に達した(

  感想:太陽光発電が、ここまで増加したとは!)。その経験

  から、経産省は新ルールを定め、必要時に電力会社が再生

         

     細江太陽光発電所 96,200KW 2018年春に運開

         出典:itmedia.co.jp/ 上図はImage

  エネの出力を制限できるようにした。これは、必須の策だ。

  実際はどうか?・・再生エネからの電力供給が増加した場合

  、他(水力発電や火力発電)からの電力供給を調整(減らし)し、

  バランスさせる方策がある。一方、原発は出力調整が困難だ。

  い(九電の事象では、原発が再稼働していた頃なので、調整

  代がなく、需給が逼迫したと推測される)。

  2)再生エネは、基幹エネルギーとなれるか?:

  再生エネ(風力・太陽光発電)の出力は天候などの影響を受

  る特性があるので、電力供給を調整する事に向いている水力

  ・火力発電を基幹に据えた運用体制が適切だろう。原発を再

  稼働させた九電、四電、関電以外の電力会は、火力発電を

  基幹として運用している実態がある。

 3)原発対応と火力発電でのCO2削減対策:

  彼が云うように、原子力技術者の確保し、海外メーカーとの

  競争力を維持して行く事は肝要だ。例えば、インドでの原発

  建設を受注したり、国内原発のMaintenanceをしたりで技術

  者が活躍する場がある。一方、火力発電所では、電力会社と

  メーカーが技術開発に励み、CO2排出量を大幅に減らして来

  た。例えば、燃料消費を減らす熱効率の大幅向上・・ボイラ

  で発生させタービンに送る蒸気の圧力と温度を上げ、世界一

  の超高圧・高温の領域まで来た(石炭焚き火力)。それに堪え

  る材料を開発。ガスタービンー排熱回収ボイラー蒸気タービ

       

      川崎火力発電所 世界最新鋭 熱効率61%、LNG

                                           出典:東京電力

       ンを組合わせた最新鋭の複合発電所を開発(燃料は、Cleanな

  LNGを使用)。これらの方策により、CO2排出量を減らした。

  パリ協定を履行に向け、発電分野以外でのCO2削減を推進せ

  ねばならぬ。例・・自動車分野では、Hybrid化が進んだが、

  世界に遅れぬようにEV化の推進が肝要だろう。

  

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