夜汽車

夜更けの妄想が車窓を過ぎる

恐ろしい夢-1

2016年10月08日 23時05分52秒 | 日記
 30歳迄は順風満帆の人生だった。浪人中に酷い神経症になって外出しても乗り物に乗れない、やむなく乗った場合はつり革を掴めない、座席に坐ったら履いていたズボンは部屋に戻っても入口の決まった場所で脱いでそこに置く、手を洗い服を着替えるまでは部屋の決まった部分しか歩かない・・などと言うばかばかしい事を真剣にやっていた。

 社会に出てからは今度は自分は何か深刻な病気に罹患しているのではないかとの恐怖感が芽生えて書店によっては医学書を坐った眼で読み漁った。『そうだ、ここだ、やっぱり!!』と思う時は絶望の淵に沈んで足の上に荷物を載せて運ぶように部屋に戻った。同時に会社に着て行く衣服を自分にとって『神聖な』部屋に断じて入れなかった、玄関で脱いではき物箱の傍に懸けた。母はそれを嫌った。

 しかし今にして言える・・母の深層心理無意識の中に、選民意識があって世間を睥睨し、その反対衝動としての日本の人間社会に対する恐怖があった。母は、父も、台湾で統治国からの役人、支配階級としての尊大と誇りを滓のように日本内地に対する侮蔑と嫌悪感を持って居た。それをおくびにも出さずに世間と付き合う時、・・・人の第三の目を侮ってはならない、・・・人々は何かしらの違和感を覚え、その感覚を『威張っている』と表現した。

 深層無意識は伝染するのだ、私はそれに感染していて『日本内地で今から人生を始めなければならない』と言う時期になって『外界は細菌に満ちている』との恐怖となって現われた。
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