吉田所長の判断。

こういう場合大抵は現場判断が正解となる。
報告を怠った罪を「1」とすると、放水を止めなかった功は「99」だ。
命がけで対応している現場の人はみな英雄であり、後方の安全地帯にいる
連中には状況判断については何もいう権利はないし、じゃまをしてはならない。
文句があるならおまえがやれ！
組織は官も民も同じ問題を抱えている。
日本の社会構造の長年の問題のほんのごく一部だが、
この原発事故で東電が露呈させた。
最悪の事態を想定していない危機対応って、いったい何だろうか？
とかく原子力には、利権の匂いと腐敗の匂いが付きまとう。
原発を止めるだけではなく、過去の原発推進の闇を明らかにしなければ
国民を納得させることは出来ません。

節電は正しい知識で。

契約アンペアを落とすことと、節電は何の関係もない！
ピークの消費電力が一時的にも高くなる家庭では、容量の低い
ブレーカーだと上がるので電気料金の基本料金が上がっても
ブレーカーが上がらない契約アンペアにするしかない。
我が家では、朝にピークがくる。
オーブントースターでトーストを焼いている時間帯に、
コーヒーメーカーとヘアードライヤーまたは電子レンジの同時使用で
確実に上がる。何度注意してもうっかりこれをやる。ちなみに40A。
さすがに朝だけのために50Aにはしたくないが・・・。

何でも使わない機器のプラグを抜くのも問題あり。
確かにリモコン応答用の待機電力は無駄ですが、プラグを抜いてよい機器ばかりではない。
一部の電気機器はプラグを抜くと設定が初期化されてしまう。
ていうか設定情報を記憶する機能が省略されている。
せっかく節電設定しておいた機器が、プラグを抜くと標準設定に戻ってしまうのだ。
都度、再設定すればよいのだがそのまま忘れて使用してしまうことも少なくない。
わずかな待機電力を浮かして、使用電力が結局増大するオチが待っている。
電気機器メーカーは、わずかなはずの非揮発性メモリーのコストを削らずに設定情報を
保存する機能を搭載して欲しい。プラグを抜くだけで設定が消えるのは非常に困る。
できれば法律でそうして欲しい。この部分はコストダウンするな！
そうしたら喜んですべてのプラグを抜く（主電源を切る）けどな。

エアコン、冷蔵庫など熱交換にコンプレッサーを長時間使う機器ほど節電する
のが効果的なのはいうまでもない。
夏場は何かを冷やすものは、すべて消費電力が大きいと考えて間違いないのだ。
ドライヤーや電子レンジは短時間しか使用しないので、あまり節電にはならないが
ピークを作るので、使用しなくてすむのならそれに越したことはない。
照明器具はやたらLEDが売れているようだが、コストと実用性を考えて
まずは白熱電球が残っている家庭は電球型蛍光灯へ変えるだけでも良い。
LED照明のおかげで、電球型蛍光灯の価格はかなり安くなっている。
LEDのように明るさにムラもなく、最近のものは立ち上がりも良い。
これだけでも照明器具の消費電力は1/3に下がるのでお勧めする。

何でもそうだが、一番の節約は使わないことに限る。
電気機器の使用時間を減らすような、ライフスタイルを考えなくてはいけない。
我が家ではとりあえず、午後の日差しをさえぎる緑のカーテン（ゴーヤ）を準備中。
居間のエアコンの室外機も遮る予定なので、少しは節電効果がありそうだ。

浜岡原発は未来永劫再稼動できないだろう。

中部電力管内でも、ついに原発事故のとばっちりがきました。
浜岡原発は防波堤ができるまでと、期限付きで停止だそうですが
これは多分うそ。もう永久に再稼動できないと断言します。
今後の推移を考えよう。
当方専門家ではないが、使用済み燃料棒のあと始末を考えなくてはならない。
これを守るためだけに、何百億も出して防波堤を追加工事するぐらいなら
その費用で燃料棒を処理できないのか？
これはそもそも、使用済み燃料棒の処理施設を先送りしたまま稼動させている
国の責任ではないのか？
国を挙げて省エネ国家にならないと、火力発電フル稼働で温暖化対策など永久に無理でしょう。
津波で放射能物質拡散が良いか、地球温暖化の加速が良いかの究極の選択になりますね。
これが「クリーン・エネルギー」の正体です。

昔から電力会社の株は、高配当、低リスクということで主に高齢者の方々の
資産株になっていました。そのトップ企業だった東電が、1/4～1/5まで株価が下落して
無配確定、この先上場廃止も考えられる状況になりました。
（個人的には民間企業として一度けじめをつけるべきと考えます。金融機関や株主が責任の一端を担うのは当然です。）
中部電力も原発が停止すれば、赤字転落が避けられず株価はかなり下がること必至の情勢です。
今後の推移を考えれば、関西電力など他の電力会社も無傷で済むとは思えません。
電力株をお持ちの高齢者は、早急に売却することをお勧めします。
もう電力株は資産株ではなく、空売り対象の超ハイリスク株です。
資産株などという幻想を信じた人が悪いといえばそれまでですが、今回の出来事は
間接的にも被害を受けた人が多数いることを忘れてはいけません。
私は個人的にキャピタルゲインを追いかけるので、値動きの悪い電力株は持っていません。
しかし、個人年金の運用はインデックスなどが主体なので利回りが極めて低い状況になりました。
投資信託などを買っている人も、多くの投資信託は電力株を組み入れているので損失を
こうむっているはずです。

いい加減なエネルギー政策を長期に渡って行い、ツケを多くの国民に回した日本政府とはいったい
何なのでしょうか？地震や津波に対抗できる原発など、今の技術では絶対に無理です。
もし、日本海で巨大地震が起き大津波が発生したら、その深刻さは福島の比ではありません。
内海のような日本海では津波は反射しながら何往復もします。若狭を筆頭に島根、能登、新潟の多数の原発が
壊滅的打撃を受けるでしょう。放射能拡散の影響は日本にとどまらず、北半球全域に及びます。
危険な燃えカスが出ない「核融合」が実用になるまで、「核分裂」エネルギーの利用はもう中止です。
その前提で、新しい電力資源（できれば日本ならではの先進的なもの）と超省エネだけが日本を救うというのが
私の一貫した主張です。