(俊)のねぼすけblog

ふわぁ(+o+)……えーと…マンガと本のレビューが中心。つーか好き勝手に書き散らかしてま‥す……(-_-)ZZzzz…

「山がわたしを呼んでいる!」

2011-11-15 18:23:01 | 本・マンガ
「山がわたしを呼んでいる!」表紙
「山がわたしを呼んでいる!」表紙
(画像はメディアワークス文庫のWEBサイトから)
タイトルが奇抜だったんで買ってみた1冊。 ダメ元で買った割には結構面白かったですね。コメディ色の強い作品で、割とお気軽に読める本でした。

ストーリーは、とある芸能人のように女らしくなりたい! と願望を抱いている女子大生が、その芸能人が「私のパワースポット」と紹介した山の山小屋にアルバイトに行くことに。 暖炉に揺り椅子をイメージして到着した先で遭遇する様々な事柄が描かれます。

舞台となる山は架空の物だそうですが、普段登山なんかに縁がない私としては「へー、ほー」と思うシーンもいくつかあったり。

見せ場はやはりキャラ同士の掛け合い。セクハラ大王な山小屋の主とか何故か山伏の格好をしているお医者さんとか対人恐怖症的な大学生とか、口うるさい先輩従業員とか。結構魅力的なキャラが動いているんですが、いかんせんキャラの名前が私の頭の中に完全に定着しなかった。これはなんでだろう…?

結構面白い一冊だったんですが、あまり強くはおすすめしません。暇つぶしに何か読みたい、というときはどうぞ。結構お気楽に読めます。深刻なシーンもあるんですけどね(^^;。
山を舞台にしたマンガで「岳」というのがありますが、あれよりももう少し軽いです。


「天空の蜂」

2011-11-14 22:20:09 | 本・マンガ
「天空の蜂」表紙
「天空の蜂」文庫版表紙
(画像は講談社のWEBサイトから)
友人に勧められて買った1冊。だいぶ昔の東野圭吾作品ですね。本の末尾の記載を見ると、単行本として世に出たのが1995年だそうですから今から16年前。奥付によれば文庫として初版が出たのが1998年だそうで、2011年になっても重版がかかるとはずいぶん息の長い作品です。

1995年と言えば、Windows95が出て世の中にパソコンが一般化しつつある時期、でも「インターネット」はまだ電話回線による接続しかなく、パソコン通信も現役だった頃になります。読んでてずいぶん表記が古いな、とは思いましたが発表時期を見て納得。

ストーリーは、某重工業が開発した国産超大型ヘリコプターが乗っ取られ、政府に「ヘリコプターを原発に落とす」という脅迫文が送られるというテロ事件を部隊にしたサスペンス物。そのため、原発に関する記述も肯定的な物から否定的な物までいろいろ出てきます。ただ、その記述には、東日本大震災後の福島第1原発事故を経験してしまった日本人からは受け入れにくいだろうな、と感じる物がいくつかありました。

乗っ取られたヘリコプターは架空の物ですが、ヘリコプターの動作に関する記述もよく調べられていて、私レベルの半可通では記述におかしなところはみうけられなかったです。ただ、「CH-5X」という書き方はやめて欲しかった…新型機なんだから「CH-X」でいいじゃん、と思っております。些細なことですが。
蛇足ですが、文庫本の表紙に描かれているヘリコプターはどう見てもCH-53E スーパースタリオンで、CH-5Xじゃないです(笑)。

時間が経過したがためにほころびが発生しているところはありますが、全体としては良作と思います。かなりページ数がある分厚い本ですが、それなりに引き込まれます。


「少年少女飛行倶楽部」

2011-11-14 21:41:52 | 本・マンガ
「少年少女飛行倶楽部」表紙
「少年少女飛行倶楽部」表紙
(画像は文藝春秋社のWEBサイトから)
タイトルと冒頭の文章に惹かれて買った1冊……いや、「文章に惹かれる」ってのは性格じゃないですね。以下の文言が「飛行クラブの活動内容」として記載されていたので、展開がすごく気になったんです。少し長いけど、以下に活動内容の全文を引用します。
  1. あくまでも「自分自身が」飛行することを旨とする。たとえばペットボトルロケットなどは、非常に魅力的であることは否定しないものの、、本クラブの活動内容としてはふさわしくないと考える。紙飛行機、模型飛行機、ラジコンの類も全て同様である。
  2. 当然ながら、「落下」は「飛行」ではない。従って、パラシュートで飛び降りる、バンジージャンプなどは除外される。
  3. 航空機やヘリコプターなどでの飛行は除外される。なぜなら、これらの乗り物では風を感じることが出来ないからである。といって、遊園地の遊具の類は論外。遠心力でぶんぶん回っているような代物では「飛行」は出来ないと考える。
    念のために付記しておくが、たとえばディズニーシーの「ストームライダー」のような劇場型体験飛行の類も、当然除外される。
  4. 究極的には、理想を言えばピーター・パンの飛行がベストである。「自分自身の力で」、「なんの助けも借りず」、「自由自在に空間を移動する」。また、道具を用いた例としては『ハリー・ポッター』シリーズや『魔女の宅急便』などが想起されるが、我々が魔法使いでない以上、また、魔法のほうきが現実には存在しない以上、あまり参考にはならないだろう。
  5. 現段階に於いて、諸処の条件を満たした「商業的飛行」はいくつか存在している。だが、利用料金はどれも非常に高額であり、また実施場所も遠方であり、中学生の部活動という意味ではあまり現実的とは言えない。また、人力飛行機の制作についても同様である。

これを読んだ瞬間、考え込んでしまいました。あくまでも自分自身が「飛ぶ」こと、航空機の利用はダメ、バーチャルリアリティーの類もアウト。この条件に合致する物はそうそうありません。せいぜい、パラグライダーやハンググライダー? でもグライダーは「航空機」なのでアウト。仮にセーフであってもそうそう実施できる物でもありませんが、いずれにしろ相当条件が厳しい。記述の中にある、「条件を満たした『商業的飛行』」ってなんだ…? 航空機以外で飛べる物……
正直、この答えが見たくて買った側面も大きいです。

ストーリーは中学に進学したばかりの女の子、佐田海月(さた みづき)の視点で 進んでいく「青春物」です。幼なじみにつきあわされて「飛行クラブ」に入部した海月が、変人部長や超甘えん坊な幼なじみ、高所平気症(高所恐怖症の逆。高さに対する恐怖心が無い)やツンデレ(?)なクラスメート達などなど、個性的な面々に振り回されつつ「飛行」を実現するために活動していきます。これはこれで読み物としては面白かったです。

で、最終的に「飛行」は実現するんですが…詳細はネタバレ防止ということでここには書きません(笑)。でもちょっと肩すかしを食った気分になったのも確か。「これってあり?」みたいな。
作者が「航空機」の定義を知っていて敢えてそうしたのであればしょうがないですけど、知らなかったのであれば、「ちょっとそこに座れ」と言いたくなる気分になりました。
本書を読み終わった後でもその理由が判らない方はWikipediaの「航空機」の項目でよいので見てください。個人的にはあの変人部長が航空機の定義を知らなかったとは考えにくいんだよなぁ…

飛行機マニアであるが故にちょいと採点は辛めになりましたが、物語としては良いできだと思います。
航空機にこだわりがない方(笑)で、青春物が読みたい人にはお勧めです。


「キケン」

2011-11-06 23:45:26 | 本・マンガ
「キケン」表紙
「キケン」表紙
(画像は新潮社のWEBサイトから)
今回も図書館から借りてきた単行本ですね。有川浩の「キケン」。

成南電気工科大学機械制御研究部、略して「機研」。男子率99%のこの学校(いや、工学部系の男女比って大体どこもこんなもんでしょ)で青春を燃やす若者達のストーリー。まぁ、危なっかしい人たちが多いですが、内容は全くの青春物。一つひねってあるとすれば、全体的な構成は司会役のキャラが過去を振り返っている形にしていることでしょうか。まぁ、結構濃いキャラは出てきますが、宣伝文句で言うほど「危険」ではないです(笑)。というか、個人的にはここまで行かなくても似たような経験している人は大勢いるんじゃないかな、と思いますね。

ストーリー的にはありがちですが、本の装丁では結構遊んでます。新潮社ってお堅いイメージがあるから意外な気もしますね。後書きによると各章の扉は雑誌連載当時のまま、ってことですから連載当時から遊び心満載だったようで。この作者はこういうの好きですね(笑)。

ありきたりな青春物であり、非常に読みやすい作品です。でもその分、一発勝負的な雰囲気の強い作品でもありますね。あまり繰り返し読む気が起きない、という意味で。
個人的にはこの作品、30代以上の人にお勧め。主人公に笑いながら、ノスタルジーに浸ってください。20代の人は実際にこの本に出てくるような思い出を作っている人も多いと思うので、現時点では読まない方が良さそうです。封印して三十路を超えたら読んでください(笑)


立川駐屯地防災航空祭に行ってきました・その2

2011-11-06 15:42:23 | 日記

ゆるゆる書いている間に入間の航空祭も終わってしまった orz。
でも今年は仕事でいけなかったんだよなぁ…近所の友人からの証言によれば、C-1が5機編隊で飛行していたらしく、ちょいと凹み気味です。

それはともかく、立川駐屯地防災航空祭の記録「その2」です。

ソカタ TB-10
ムーニー M20J
T-41 (?)
左3枚は個人所有機と思われる機体3機種。うち2つは胴体に赤十字を描いているけど果たしてこれは??

左上は Socata TB-10 (JA4137)。軽飛行機の類は全然知らないのでググってみたところ、フランス製の機体みたいです。

左中はMooney M20J (JA3808)。アメリカ製の機体ですね。

左下はT-41 またはセスナ 172 (N5241F ?)。提示されていた説明板と機体のシリアル番号をを見る限り、米軍でT-41として使用されていた機体を譲り受けて個人所有しているように見えますが…果たして実態はどうなんでしょうか?

EC155B1 「おおとり1号」, 警視庁 右の写真は警視庁航空隊の所属機で、ユーロコプター社製 EC155B1 「おおとり1号」(JA11MP)。普段から立川に居る機体のようで、調べたところだと2004年に受領したばかりの最新型ですね。

この他に、写真は掲載していませんがベル412「おおとり3号」(JA6704)、ベル206「はやぶさ2号」(JA6125)が飛行展示を行っています。

AS332L1 「ひばり」, 東京消防庁
AS332L1 「はくちょう」, 東京消防庁
AS365N3 「つばめ」,東京消防庁
警察の次は消防庁、ということで展示していなかった、奥に駐機していただけの機体も含めて3つご紹介。

左上はユーロコプター社の AS332L1 シュペルプーマ「ひばり」(JA119B)。乗客の定員が27名という大型ヘリです。見たところ、消防向けの特殊な設備はスリングを除いて装備していないようです。そう見えるだけかもしれないですが(^^;。

左中は滑走路の向こう側、格納庫の前に駐機していた同じくAS332L1「はくちょう」。こちらは胴体の下に放水用水タンクを搭載しています。この機体、飛行展示では実際に空中から放水するデモンストレーションを行っています。

左下は「はくちょう」と同様に格納庫の前に駐機していたユーロコプター社のAS365N3 ドーファンⅡ「つばめ」(JA1196)この機体も飛行展示を実施しました。
ちなみにこの機体、去年の4月に導入されたばかりの機体のようですね。

UH-60J, 航空自衛隊 右は航空自衛隊の救難ヘリコプターUH-60J (4569号機)。周りに人がいないわ、説明板もないわ、機体にもヒントがないわ、でどこの基地の所属かは判りません。順当に考えれば百里基地あたりだとは思いますが…

なお、ネット上の情報によると、帰投時にちょっとしたサービスをしてくれたらしいです…見たかったなぁ。

CH-47J,航空自衛隊入間基地 左はすでに紹介したCH-47J…とはちょっと違っていて、航空自衛隊航空救難団ヘリコプター輸送隊(入間基地)所属のCH-47J (4493号機)。

航続距離を延長したバージョンのようで、陸上自衛隊のCH-47JAに相当します。「その1」に記載したCH-47と、前脚の位置が異なることが判るでしょうか…?

UH-60JA, 北宇都宮駐屯地 陸自のヘリを1つ紹介し忘れてました(汗)。右の写真は北宇都宮駐屯地のUH-60JA(43117号機)。第12ヘリコプター隊第1飛行隊の所属機で、機首にはエンブレムを貼り付けていました。

どういう理由かは知りませんが航空祭ではUH-60JAは北宇都宮から来るケースが多く、木更津の機体よりも良く目にします。やはり配備数の違いですかね?

SH-60B,米海軍厚木基地 なんかすっかり航空祭の名物と化した気のする米海軍HSL-51のSH-60Bです。CAG機なんで塗装がエラい派手。ここ1ヶ月で何度も見たので少々食傷気味な気もします(笑)。

相変わらず人が群がっていまして、機体の整備とか大丈夫かしらん、といらぬ心配をしてみたり。

UH-60A, 米陸軍キャンプ座間 アメリカ陸軍のUH-60A(24448号機)。これ自体は特に珍しくないですが、今回は機体にパイロン装着可能なスタブ翼をつけてきました。この形で見るのは1月の習志野以来かな?

この機体も人が群がっていましたが、せっかくなんでいろいろ見聞きしてきました。例えば、このスタブウィング、根本の4本(6本?)のピンで留めているだけとかで、装着や取り外しは検査含めて30分くらいで出来るとか、ペイロードは2000gal.タンクを2つ取り付けられるとかですかね。でも内側のハードポイントにはパイロン機構が取り付けられて無かったです。

乗客席部分でもシートベルトが割と目立つところに出ていて、今までヘリコプターのシートベルトってあまり見たこと無かったのでちょいと新鮮でした。訊いてみたところ、乗員席は5点保持、乗客席は4点保持のシートベルトとのこと。実際にシートベルトを外して機外に飛び出すときの手順もやって見せてくれました。やっぱり米軍はサービス精神旺盛ですわ。
客席は11人が座るにはかなり狭いように思えたんですが、訊いてみたらやっぱり狭いとのこと(笑)。まぁ、慎重が180cmとか190cmとかあるような人間がごろごろしているわけだからなぁ…。

UH-1N,米空軍横田基地 左は米空軍横田基地から飛来したUH-1N。自衛隊のUH-1H/Jとは兄弟分ですが、エンジンが双発という大きな違いがあります。今回は96645号機と96646号機の2機が飛来していました。

一方の機体は間近で見せていたのにもう一方は隔離してたんでなんでかなーとおもったら、「パイロットスーツを着て撮影! 」という出し物を1回1000円でやってて、隔離した方の機体はそちらの撮影用に使っていたようです。いや、別に店をやるのはいいんですけど1回1000円はちょっと高すぎだろ! と思ったり。案の定、あまり客は居なかったようです(笑)。これが500円なら行列できてたな、きっと。

編隊飛行展示
編隊飛行後着陸するAH-1SとOH-1
自由落下傘降下を行う第1空挺団隊員
右上と右中の写真は陸上自衛隊の航空祭では名物と言ってもいいかもしれない、ヘリコプターの大編隊飛行です。

去年は消防や警察のヘリコプターも参加していたんですが、今年は自衛隊だけ。HLTV搭載UH-1Jのところに居た隊員の方に訊いたところ、前日までの悪天候の影響で、NoGoがかかってしまったとのこと。今年はAH-64Dが居なかったんですが、それも天候の影響らしいです。ちょいと残念。

しかしながら災害救助の展示はばっちり行われまして、こちらでは警察も消防もがんがん飛び回っておりました。自衛隊のヘリコプターからDMATやレスキューの隊員が降りてくる、って絵柄はちょっとシュールな感じもしたりしましたが、3/11の事例があるだけにそういう協力も必要、ってことでしょうね。

右下の写真は自由落下傘降下する第1空挺団の隊員。直前までUH-60Aを見てたのでいつ何から飛び降りたのかは全く気付きませんでした(汗)。
5人ほど飛び降り、いずれも無事着地して拍手喝采を浴びてます。

機上からの風景その1
機上からの風景その2
今年の立川防災航空祭ではCH-47Jに乗ることが出来ました!

正確には「地上滑走」ですが、実際には高度数十メートルで滑走路上を往復するという代物。市街地上空を飛び回る体験飛行には及びませんが、貴重な体験ではありました。左の写真はその証拠写真(笑)。左下はコクピットを除かせてもらったときに撮った物です。他の人もいる手前、あまりじっくり見られなかったのは残念。

乗り込む前に隊員の方から簡単な安全教育を受けた後、機体後部ランプから乗り込んだのですが、びっくりしたのがダウンウォッシュの強さもさることながらタービンエンジンの熱風。ターボシャフトエンジンだし、キャビンの上に取り付けられているので全然予想していなかったのですが、結構な熱風が吹き付けてきました。理屈は判るんですが、盲点でしたね。

乗っていて思ったのは、意外に振動があるな、ということ。ヘリコプターが飛行する際、「バッバッバッ」と音がしますが、その音がする度にガクガク揺れる感じです。UH-1もこんな感じかなぁと想像しました。意外に小さいと思ったのはエンジン音。もっとも、これは最前列の席に座れたおかげかもしれません。とはいえ、世間的には十分うるさい音で、快適な飛行のためには耳栓が必須かもしれません(笑)

CH-47から降りたところで速攻で帰宅。なぜならその日の夜は仕事で出勤予定があったからです(苦笑)。去年も夜勤の合間に参加する形だったので、来年こそはのんびりみたい物です。


立川駐屯地防災航空祭に行ってきました・その1

2011-11-02 23:21:30 | 日記
10月の航空祭ラッシュのトリになります、立川駐屯地の防災航空祭に行ってきました。
日付は10月23日。去年と比べると若干遅いようにも思いますが(昨年は9月19日)、まぁ同時期と行っても許容範囲でしょう。

なんの因果か、今年も夜勤のある日にぶつかってしまい、午前中で早々の撤退を余儀なくされました。ホントは最後まで居たいところなんですが…残念。
でも今年はいいことが一つありましたので結構印象に残る日でした。

さて、当日現地に到着して早々に驚いたのが行列の長さ。仕事の関係で会場に到着したのが9時20分頃だったのですが、その時点で200~300mほどの行列ができていました。会場入り口で金属探知機による身体チェックを実施していたことが原因と思われますが、昨年はここまでの行列はなかったのでちょっとびっくり。「ここは厚木かい!」などと内心突っ込んでしまいました。

その他駐屯地に入る前に目についたのは、昨年も見かけた反戦平和団体とおぼしき方々。今年の木更津では見かけなかったので、立川にしか現れないんでしょうか?
なにかビラを配ってましたが、「駐屯地祭をぶっつぶせ」などといささか物騒なフレーズを書いたゼッケンを胸につけてました。
…ビラもらっときゃよかったかな? そうすればここでネタに出来たのに(笑)

右の写真は正門前でとつとつと演説をする反戦平和団体のメンバーとおぼしき方々。あ、迷彩服着ているのは自衛隊、白シャツと青ズボンの制服を着ているのは警察の方々です。
昨年は「○○反対!」のシュプレヒコールを連呼していていましたが、今年は「原発が云々…地震予知が云々」と、何が言いたいんだかよくわからない演説をしていました。東日本大震災で自衛隊が活躍したおかげで面と向かっての批判がしにくくなったんでしょうか?
反面、昨年は遠巻きに眺めつつ、映像記録も遠くから撮影していた自衛隊が今年は目の前にカメラを据えて撮影しているなど、力関係の変化が見えるようでした。

つまんない話はこの辺にしておいて、以下に見た物をてきとーにご紹介。とはいえ、今回も分割構成になりそうなんでタイトルは「その1」です (^-^;;

UH-1J, 立川駐屯地 CH-47J, 木更津駐屯地
立川駐屯地では、正門から入って直進するとすぐ右手に滑走路が見えます。昨年も今年も、すでにヘリコプターが編隊展示飛行のために待機している状態でした。

写真右上は、滑走路脇に着地して、離陸準備を進めていたUH-1J(41876号機)。すでにエンジンを動かして、ローターも回転させていました。おそらくファンサービスも兼ねてるんでしょうね。
手が届きそうな距離から動いている機体の撮影が出来るのはヘリコプター基地ならではです。

他にも結構な数のUH-1H/Jが滑走路上に待機してまして、シリアルを確認できたのは以下の通り。数字の後ろに(H)とあるのはUH-1H、(J)とあるのはUH-1Jです。

  • 41716 (H)
  • 41725 (H)
  • 41732 (H)
  • 41840 (J)
  • 41880 (J)
  • 41891 (J)
  • 41907 (J)
  • 41923 (J)

写真右下は滑走路南側に駐機していたCH-47J(2933号機)。 CH-47Jは今回2機(もう1機は2934号機)が木更津駐屯地から飛来してきたようです。いずれも第105飛行隊所属。
ちなみに、このCH-47J 2機は体験搭乗にも使用されました。

このほかに、地上展示機として相馬原駐屯地から飛来した第12ヘリコプター隊のCH-47J(2905号機)が使用されていました。

野外炊具1号
水トレーラー
立川駐屯地の航空祭はただの航空祭とはひと味違います。「防災航空祭」なのです。というわけで、災害対策用に用いられる装備も展示されます。

写真は野外炊具1号(写真右上)と水トレーラー(同右下)。要するに煮炊きするための「釜」と、それに必要な水のタンクです。一朝事あれば野外生活を余儀なくされることがほぼ確定的な陸上自衛隊ならではの装備ですが、当然ながら災害救助にも役立つ代物。この日はこの器具で炊いたご飯(赤飯? 食べてないのでよくわかりませんが)を来訪者に試食させていました。

災害救助用装備各種
個人用器材(レスキューセット)
油圧式カッター
エンジンカッター
左にずらっと並んでいるのは災害救助時に使用される個人用装具の数々。
上から、
  • チェーンソー、油圧ポンプやスプレッダ、エアジャッキなどの救助用装具
    チェーンソーはともかく、他は消防のレスキュー隊が装備してそうな器具ですね。
  • 個人用器材(レスキューセット)
    防災用マスクやヘッドライト、手斧など災害現場で個人が身につける装具です。さすがに部隊全員に行き渡るだけの分量はないようで、現場作業を行う隊員に都度渡すようです。
  • 空気ボンベと油圧カッター
    説明板には空気ボンベは「空気呼吸器」とありましたが、まぁ要するにボンベですね。
    油圧カッターは鉄筋コンクリートの鉄筋を切断するのに使用するそうで、最大直径16mmの鉄筋まで切断可能だそうです。他にも用途があるようですが、詳しくは聞いてないのでスルーして次へ(をい
  • エンジンカッターと削岩機
    エンジンカッターはコンクリの壁を切断するときに使用するとのこと。削岩機は…まぁ、コンクリとか岩とかを砕くときに使用する物で(そのまんまだ)、岩崩れなどの時につかうようです
とまぁ、このあたりの装備を武装組織であるはずの自衛隊が持っている、というところに自衛隊の特殊性が見受けられるとつくづく思います。
野外洗濯セット2型 昨年も展示されていた「野外洗濯セット2型」。今年も展示されていました。

要は荷台の上に洗濯機と乾燥機を載せている代物です。でも洗濯機とか乾燥機はどう見ても市販品を乗せて紐で固定しているだけだったり(笑)。まぁ、乾燥機は業務用みたいですけどね。
電力は荷台の右端にある発電機から供給され、水は別途タンクを持ってくるそうです。

個人的には微笑ましくてわりと好きな装備だったり。

94式除染装置 左は94式除染装置。荷台に載っているのが「除染装置」で、トラックは一般のトラックです。

「除染装置」というと昨今のご時世では放射能の除染をイメージしますが、この装置の本領は化学物質。とはいえ、内部に混ぜる薬剤を選択することで放射性物質の除去も可能とのことでした。

面白かったんでいろいろ聞き出したんですが、薬剤は粉末状で保管され、一袋約40kg。これを一度溶かして「原液」を作り、それを希釈・加熱して水鉄砲のような装置で対象物に吹き付けるようです。吹き付ける際の温度や水圧は可変で、温度は100度C近くまで、水圧も数字は出ませんでしたが、「身体に当たると痛いレベル」まで上がるようです。

なお、使用する薬剤については詳しくは教えてくれなかったものの、複数種類存在し、現場では最低限の量しか持っていないとのこと。使用する場合は後方に補充要求を出すそうです。

この日は一般客(主に子供)が吹き付け用の銃で水流を的に当てていました。的になったのは説明用の板。隊員の人が「来年は(説明板が)使い物にならないよ」と苦笑いしてました(笑)。

屈折放水塔車,東京消防庁第8方面 展示されているのは自衛隊の装備ばかりではありません。ということで右の写真は東京消防庁の屈折放水塔車。この車両も人気がありました。特にちびっ子。

車体側面や放水用のアームに「8-LP」「8本LP」の文字があったので、近くにいた消防隊員の方に訊いてみたところ、「第8方面本部はしご(Ladder)ポンプ(Pump)車」の事だそうです。ちなみに一般的な(というと語弊がありますが)消防車はポンプ車ということで、「P」の文字がつけられているとか。

この車体は高所での消火作業に用いられるとのことで、さすがに出動頻度は年に5~6回程度と少なく、訓練で使う方が多いとのこと。まぁ、防災機器にそうそう出番があってもらっても困りますけどね(苦笑)

AH-1S,木更津駐屯地 対象を航空機に戻して、左の写真は木更津駐屯地から飛来したAH-1S (73427号機)。他に6~7機ほどのAH-1Sが飛来していました。シリアルが確認できたのは写真の73427号機を含めて以下の6機:
  • 73420
  • 73421
  • 73427
  • 73431
  • 73467
  • 73479
編隊展示飛行終了後は地上展示用の1機を残して残りはとっとと帰投してしまいました。ちと残念
OH-6D,立川駐屯地 右は観測ヘリコプターOH-6D(31310号機)。立川駐屯地所属で、第1師団第1飛行隊の機体…のはず(汗)。

この他にシリアルが確認できたのは確認されたのは以下の2機。いずれも東部方面ヘリコプター隊(立川駐屯地)所属機のようです。

  • 31220
  • 31288
OH-1, 木更津駐屯地
飛行展示中のOH-1
左の写真は木更津駐屯地から飛来したOH-1観測ヘリコプター(32613号機)。現地で見て回っているときはもう1機居るような気がしたんですが、確認できているのはこの機体だけでした。

「ニンジャ」の愛称にふさわしく、飛行時の音が非常に小さいです。数百メートル離れただけで全く気にならないレベルまで騒音が低下します。UH-1だと結構大きな音がするんですが、OH-1の場合はあさっての方向を向いておしゃべりでもしていようものなら気付かずに居るかもしれません。そのくらい音が小さいです。

UH-1J,立川駐屯地 右の写真はUH-1J(41837号機)。この機体、立川駐屯地所属ですが、ある意味「レア」な機体なので別途掲載してます。というのもカメラを搭載して、その映像を遠方に転送する設備を備えているのです。ググって調べてみたところ、「HLTV」と呼ばれるシステムらしいです。説明してくれた隊員も「あまりつけているところは見ないです」と言ってました。画像が赤外線なのか可視光なのか、伝送性能はどのくらいなのか、といったことに関しては惚けられたのか素で知らなかったのか、はっきりとは答えてくれませんでした。

この機体の窓に張られていた(といってもラミネート加工してある紙の印刷物をテープで止めただけのようだが)ワッペンからすると、「東部方面通信群本部中隊 映像写真小隊 空中伝送班」所属機のようです。他のUH-1は「東部方面ヘリコプター隊」や「第1師団」の所属なので、組織が少々異なるようです。

……と、そろそろ長くなってきたのでいったんここまでとして、「その2」に続きたいと思います。