Cosmos Factory

地方は終焉を迎え、無秩序な空間は途方もなく宇宙まで続く。

見事な〝畔〟

2017-08-21 23:20:06 | 農村環境

 

 飯島町の現場を回っていて、目が留まった場所があった。ご夫婦で刈った畔草を寄せているのだが、目が留まったのは、もちろんあまりの畔の綺麗さにだった。駒ケ根市から飯島町にかけての広域農道沿いの水田の畔が、とても綺麗に刈られていることは以前にも触れた。今日のように時おり車を降りて写真でも撮ろうか、そう思うことはたびたびある。しかし、今日の光景ほどの例はこれまで見なかった。

 この地域では畔草刈りというと、もはや我が家のような手持ちの刈り払い機を使う農家はない。もちろん実家の兄もそうだが、スパイダーモアという自走式の草刈り機を使う。幅にして30センチから40センチほどの刈り幅だから、例えば写真のような畔なら、5回以上自走させることになる。その境い目に筋のように色の違いなどが出るものなのだが、ここの畔にはそうしたムラがほとんど見当たらない。すばらしいの一言につきる。そしてスパイダーモアで刈るようになってから、それほど草丈が伸びないうちに刈るようになったこともあるのだろうが、草寄せをしない農家も少なくない。実家の兄は草を寄せて乾かしてから焼いているというが、ここでは刈ってすぐに寄せてどこかへ運んで処理をしているようだ。スパイダーモアで早めに〈草丈がそれほど伸びていないうちに〉刈った草は、刈ったずぐ後でも軽そうだし、量も少ない。

 周辺一帯はこうした草刈をしているところが多い。周囲を見て刈る、いわゆる昔風の農家意識が働くと、光景は連鎖する。もちろんどこの農家も同じ時期に刈るわけではないから、伸びている畔も混在していて、圧巻というわけにはいかないが、そう遠くないところにあった高畦畔もすでに草が伸び始めているが美しい光景を見せていた。時には一斉に刈るときもあるだろう、そんな時はきっと壮観だろう。

 さて、こうした光景がいつまで続くか、微妙なところにきている。飯島町の農地集約化は100パーセントに近く、いわゆる営農センターが主体になって耕作している。しかしながら耕権の契約ではないから、こうした草刈管理は、地権者である農家が実施している。国が進めている耕作を中間管理機構を通して預けるようなシステムとなったとき、こうした光景は消える可能性が高い。

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